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商品説明
原碑調査に基づき、多数の画像図版を掲げながら、「佛足石記文」「佛足跡歌碑歌」の精緻な本文、訓読・よみ、現代語訳、注解を提示。さらに文体考証や経文類との比較を含み、歌碑歌作者の推定、記文の背景を考究する。【「TRC MARC」の商品解説】
佛足石記文および佛足跡歌碑歌は、これまで誤解され続けて来た。
佛足石は奈良薬師寺に蔵されている国宝であり、記文はその周り四面に六四〇字が刻まれている。天武天皇の孫にあたる智努王が亡妻茨田女王の追善供養のために天平勝宝五年(七五三)に造立したことがこの記文によって判明している。ただし、正面三八一字の銘文の大半は本邦で作られた文ではない。こうした正確な読みを提示している本である。
佛足跡歌碑(国宝)の歌は、佛足石記文以上に誤解され続けて来た。大きな誤解は歌謡としての理解である。また佛足石との関係をどう理解するのが良いのかという問題がある。第六句の位置付けの問題がある。
著者は、撮影した原碑画像をもとに、現在示し得る最上の本文とその解釈を本書で提示している。今後の佛足石記文と歌碑歌の研究は、本書からスタートすることになる。
文学・語学・史学・佛教学・美術史学などと広く深く関連を有する基本書としてある。
【商品解説】
目次
- 第一章 注釈篇
- 第一節 佛足石記文注釈
- 第二節 佛足跡歌碑歌注釈
- 第二章 論考篇一
- 第一節 佛足石記文について
- 第二節 佛足石記文の撰述態度について
- 第三節 佛足跡歌碑歌について
- 第四節 佛足跡歌碑歌の用字
- 第五節 『涅槃經』寸考
- 第六節 佛足跡歌体について
著者紹介
廣岡 義隆
- 略歴
- 〈廣岡義隆〉1947年福井県生まれ。大阪大学大学院文学研究科修士課程修了。博士(文学)大阪大学。三重大学名誉教授。著書に「行幸宴歌論」「萬葉の散歩みち」など。
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仏足跡歌碑に特化した先駆的な業績
2021/03/24 11:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:月面考古学 - この投稿者のレビュー一覧を見る
奈良・薬師寺にある国宝「仏足跡歌碑」の注釈と論考を集成した一冊。前半の注釈の部と後半の論考の部のページ数比率はおよそ半々である。
このレビューを書いている時点で、版元に新品があるのはおそらく唯一の書籍だろう。
著者は諸説ある作者に関しては多人数の合作説をとり、これまでは多くが文芸作品として批評されてきた(そのため、「表現が幼稚」「仏足信仰という迷信を詠んだだけ」と悪評のほうが目立っていた)仏足石歌に対して、書学や仏教学などからの再評価を試みている。
著者の専門外の分野の知見も活用しているため、反論の余地がある部分も決して少なくないが、これほど仏足跡歌碑を深く追究した研究業績も殆ど無い。
日本史、日本文学だけでなく、仏教、書道、考古学、美術史の関係者にも薦められる良書だ。