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- カテゴリ:小学生
- 取扱開始日:2016/03/29
- 出版社: 福音館書店
- サイズ:26cm/40p
- 利用対象:小学生
- ISBN:978-4-8340-1820-2
紙の本
おおふじひっこし大作戦 (たくさんのふしぎ傑作集)
栃木県足利市にある、大藤で有名な植物園の引っ越しを頼まれた樹木医。だけど、大藤には引っ越しの成功例がなくて…。引っ越しの準備から新しい植物園が開園するまでの3年間の記録。...
おおふじひっこし大作戦 (たくさんのふしぎ傑作集)
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商品説明
栃木県足利市にある、大藤で有名な植物園の引っ越しを頼まれた樹木医。だけど、大藤には引っ越しの成功例がなくて…。引っ越しの準備から新しい植物園が開園するまでの3年間の記録。月刊『たくさんのふしぎ』から生まれた本。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
塚本 こなみ
- 略歴
- 〈塚本こなみ〉1949年静岡県生まれ。(株)環境緑化研究所、(株)グリーンメンテナンス経営。女性樹木医第1号として巨樹古木の移植、治療活動に励む。あしかがフラワーパークの園長を務めた。
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紙の本
引っ越しという経験をした大木のお話。
2016/06/21 17:52
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投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界一といわれるほどの、大広間を覆うぐらいに広がった枝を持つ大きなフジの木。あしかがフラワーパークにあるというその大藤はずっとそこに育っていたのではないそうです。
10年ほど前に、植物園の引っ越しで移殖されてきた時には既に幹の直径が1メートルほどもあったとのこと。そんな大きなフジの木をどうやって移殖したかのお話です。
著者は樹木医。枯れかけた樹を立ち直らせたり、大きな樹の引っ越しも随分経験されたそうですが、こんな大きなものはどこにも例がなくて戸惑ったとのこと。40ページほどの絵本ですが、文字もかなりあって「読み応え」もありました。
どんな場所にあり、どんな日程で移動をしたのか。枝を切ったり根をまとめたり、引っ越し先の土を木にあうように準備したり。3年もかかった「大移動」には様々な知恵も力も使われたことでしょう。大きなトラックに載せられ、しずしずと広い国道を運ばれていく姿も壮観だったと思います。そういう大きな作業だけでなく、切った所が腐らないように薬をつけたり補強をしたりといった細かい作業も欠かせない。
難しい内容にも思えますが、やさしいお姉さんを主人公にしたような画が全体の雰囲気を柔らかい物にしています。解説も地図や絵を使ってあるのでとてもわかりやすかったです。樹木の性質や世話の仕方は植物好きの人には面白いでしょうし、移動の際のクレーンや大型車の画は車の好きな人も楽しめると思いました。
ほとんどは画で進められているお話ですが、最後には引っ越し先で根付き、満開に花房を付けたフジの写真が圧巻です。見開きの上半分、いえ三分の四を埋めている花の房の紫!
引っ越す前に既に巨木であった木はいったい何年生きているのでしょう。こんな大きな樹を4本も移動させて活かし続けようとした人たちに努力も記憶に刻み、まだまだこの木たちは私たちを見て生き続けるのだと思うとなんだか不思議な気もします。ぜひ、こんな貴重な経験をした樹に会いにいって見たくなりました。