紙の本
妖艶にマンガ化
2020/05/13 07:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
中村明日美子によって、女性キャラクターの魅力が引き出されています。少女コミックとも青年誌とも距離を置く、高野文子も谷崎作品の世界観にはピッタリです。
紙の本
読み方に迷う実験的アンソロジー
2023/04/27 00:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アカイ - この投稿者のレビュー一覧を見る
谷崎作品や世界観に基づいた作品ということで、漫画単体としての面白さを味わうべきか、原作をどうアレンジしたかを楽しむべきか、ある意味で読み方に迷う作品集です。もちろん漫画として読み応えあるものもありますが、短編ゆえに物足りなさを感じる作品もありました。全く谷崎作品を読まない方であれば、漫画を入口に、その後小説を読んで再び漫画に戻るというような、二重の楽しみも出来るかと思います。
投稿元:
レビューを見る
谷崎潤一郎の作品を漫画にしたアンソロジー。
変態。
仕えてくれた女中たちを描いた台所太平記が面白そう。
投稿元:
レビューを見る
谷崎生誕歿後50年ということで、谷崎作品をさまざまな作家が漫画化。中村明日美子、今日マチ子、高野文子、山口晃と錚々たる顔ぶれ。とはいえ、まあまあ面白くないこともないこともないこともないかな、というくらい。
全体的に、耽美だの変態だのという谷崎のイメージ・文脈に沿った作品と作家のチョイスになってる。個人的には、谷崎はものすごく常識的でものすごくできのいい通俗小説家以外のなにものでもないと思っているので、こういう文脈はまたか、という印象しかない。
その点、山口晃と高野文子はそういう型からから自由でよかった。特に山口晃の作品は、ただひたすら女中の思い出話というエロとも耽美とも無縁な内容で、それがかえって良かった。
投稿元:
レビューを見る
稀代の漫画家、絵師11名が文豪・谷崎の小説、随筆、人生にオマージュを捧げる豪華絢爛な一冊。『痴人の愛』から『瘋癲老人日記』まで、奇跡の競演作品をご堪能あれ。
投稿元:
レビューを見る
谷崎は実はあまり触れたことがなかったけれど聞いていたよりずっと性癖拗らせてるんだなぁと思った。夢の浮橋と青塚氏が気になった。
投稿元:
レビューを見る
本屋さんの平台で発見。あ、番子さんだ! おお、高野文子さんも描いてる。なんと山口画伯まで! これは買わねばと、レジにダッシュ。わーいわーいと持ち帰ってよく見たらば、古屋兎丸や山田参助の名もある。こ、これはいったいどういうラインナップなのか。帯の惹句には「奇跡のメンバーで描く」とあるが、まあこんな名前が並ぶことは二度とあるまいよ。
予想通りの濃ゆーい内容で、はい、もうお腹いっぱいです。私の好みとしては、原作をアレンジしたものより、高野文子・山口晃両氏の、谷崎の文章を生かしたものの方が良かった。
このところ、かつてのように「格調高い文豪」という面ばかりでなく、変態作家(いや、けなしてませんよ)としての谷崎が普通に語られるようになって、これはいいことではなかろうか。
投稿元:
レビューを見る
谷崎潤一郎の本は新潮文庫を中心に摘まみ食い程度で、中公文庫を集めて集中する準備をしている段階。
原作を読んだのは半分くらいか。
漫画家のほうはほぼ全員読んだことのある人たち。
久世番子「谷崎ガールズ」△イントロダクション。
古屋兎丸「少年」○うさまるせんせーにぴったり。
西村ツチカ「猿が人間になった話」○むしろ谷崎っぽくなく西村ツチカになっている。
近藤聡乃「夢の浮橋」☆凄まじい。美しい。
山田参助「飈風」○わりと凡庸。この漫画家の髭の描き方はいいな。
今日マチ子「痴人の愛」△翻案というには原作の筋そのままで、むしろ翻案の悪い例かと。
中村明日美子「続続羅洞先生」○まずまず。
榎本俊二「青塚氏の話」△怪しさに欠ける。
高野文子「陰翳礼讃」○さすが高野文子。
しりあがり寿「谷崎潤一郎『瘋癲老人日記』×ヘミングウェイ『老人と海』REMIX」×絵が苦手だからもう仕方ない。
久世番子「谷崎ガールズ」
古屋兎丸「少年」
西村ツチカ「猿が人間になった話」
近藤聡乃「夢の浮橋」
山田参助「飈風」
今日マチ子「痴人の愛」
中村明日美子「続続羅洞先生」
榎本俊二「青塚氏の話」
高野文子「陰翳礼讃」
しりあがり寿「谷崎潤一郎『瘋癲老人日記』×ヘミングウェイ『老人と海』REMIX」
山口晃「台所太平記」○想像するに原作に忠実。なのに絵の良さがいい味を出している。もっと漫画に進出してほしい。
投稿元:
レビューを見る
谷崎潤一郎の作品を短編マンガ化。全11本収録。ただ、冒頭の「谷崎ガールズ」だけは谷崎作品ではなく、オリジナル。
描き手の人選がGood。特に古谷兎丸、山田参助そしてマンガ家ではないが山口晃の作品が良かった。ちょっと原典を読んでみたくなった。
投稿元:
レビューを見る
久々にコミック登録。
『細雪』も、『春琴抄』も国語の教科書程度しか知らない、文学音痴の自分。ただし、マゾヒスティックだったり、フェティッシュだったりする(集英社刊行)短編は好きなのよ。
今作では、古屋兎丸『少年』が群を抜いて傑作。
コレは当り❗
投稿元:
レビューを見る
先日、近藤聡乃さんのコミックエッセイを読んだ時に、この作品の事が描かれてて、そういえば読みたいと思っていたんだと思い出し、即購入。
山口晃さんと今日マチ子さんと高野文子さんしか知ってる方がいなかったし、彼らのがとても好きでした。
もちろん近藤さんのも。
とにかく濃い。濃くて夢に出てきそう。
谷崎さんの作品は実はまだまだ読んでない作品も多いので、いつかチャレンジしなきゃと思いました。
投稿元:
レビューを見る
恥ずかしながら谷崎作品って読んだ事がない。映画やドラマなどになっているから読んだつもりになっていた。このアンソロジーの最初の久世番子さんが言うように、谷崎=美しい女たちが美しい衣をまとい贅沢な暮らしをしS行動…。なるほど谷崎自身裕福な家庭で育ち、途中から一変したのか。それ、影響してるかも。
投稿元:
レビューを見る
111108さんの文庫版で気になって、こちらは単行本版の古本を手に入れた。
谷崎作品を漫画で紹介するというかなり挑戦的な企画。読了済の作品はなるほど、こう表現するのかと感心したり、まだ読んでない作品は予習になって興味がわいた。
谷崎作品の官能的な世界観に忠実に尊敬を込めてどう再現するか個別性も含めて濃密な内容。どの作品の女性も魅力的。高野文子さんの「陰翳礼讃」は特に好き。
「人間が猿になった話」「夢の浮橋」「台所太平記」は読みたい本リストに挙げた。
友達に貸して感想聴きたいけど相手迷っちゃうね。
投稿元:
レビューを見る
谷崎をテーマに豪華な漫画家達がトリビュートしたもの。
載っている作品は、皆よい出来栄え。総じてレベルが高い。
もちろん、漫画家達の力量も高いのだか、谷崎の作品が元々持っている深い魅力(それは谷崎自身の魅力でもあるが。)が、作家陣の創作意欲を刺激し、夢のコラボ作品となるのだろう。
京マチ子と山口晃の作品に、深みを感じた。
投稿元:
レビューを見る
P134コラムに、谷崎が映画(活動写真)製作に熱心で4本の映画を製作したとある(現存しないそうだ。惜しい)。そのうちの「アマチュア倶楽部」を観た映画評論家の淀川長治は「日本映画初めての芸術作品」と激賞しているそうだ。