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商品説明
西南戦争で西郷隆盛の首を発見した陸軍軍人・千田文次郎と、大久保利通を暗殺した島田一郎。異なる道を歩んだ元加賀藩士2人の友情と生き様から「維新」と「武士の世の終わり」を描く。『小説野性時代』掲載を書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
ひとりは軍人に。ひとりは利通暗殺へ。
西郷の首を発見した男と、大久保利通を暗殺した男。
2人の加賀藩士は、親友同士だった――。
「維新」とは何だったのか?
武士の世の終焉を活写した、ひたすらに熱く切ない本格歴史長篇!
幕府を中心とした開国派と、長州藩を軸とした攘夷派に分かれ、激しい戦いが繰り広げられる幕末。
百万石の雄藩・加賀藩は、中立的立場ながらも、藩内では二派の対立が激化していた。
加賀藩士の島田一郎は尊王攘夷思想に憧れ、親友の千田文次郎は、一郎の情熱に煽られながらも自分を見失わないでいた。
やがて一郎は反政府活動に傾倒し、武装蜂起を企てる。
一方、文次郎は陸軍軍人となって西南戦争に参加し、薩摩軍が隠した西郷隆盛の首を発見する。
それにより不平士族の絶望は頂点に達し、一郎らは大久保利通の暗殺を画策する……。
幕末・明治という激動の時代に翻弄された二人の青年の友情と別離。圧巻の歴史長篇!
「一つの時代が終わったのだ。もう武士の世には戻れぬ」
文芸評論家・縄田一男氏、激賞!
「完敗した。評論家の首を賭けるに足る傑作」 (「本の旅人」2017年10月号書評より)
【商品解説】
著者紹介
伊東潤
- 略歴
- 〈伊東潤〉1960年神奈川県生まれ。早稲田大学卒業。「国を蹴った男」で吉川英治文学新人賞、「巨鯨の海」で山田風太郎賞と高校生直木賞を受賞。ほかの著書に「悪左府の女」など。
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紙の本
島田一郎をどう評価するかそれが問題
2017/12/06 18:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のりちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
確かに伊東氏の著作らしくて面白く骨太に書かれている。しかし、西郷の首が発見されたことで武士の世は完全に終わったと言い切ることが出来るのか。西郷の首とは関係ないのではないのか。
また島田一郎を時代変革に対応し政治の刷新をはかるために大久保利通を暗殺した英雄みたいな書き方をしているが、とんでもないことである。彼は凶悪なテロリストであり、自分の主義を貫くためには暴力いや殺人もいとわないという危険人物である。大久保とさしで話したことがあったのか。話そうとしたのか。大久保の考えも聞かずいきなり徒党を組んで殺人に及ぶとは言語同断。彼の行為は日本のその後の歴史に重大なブレーキをかけたことになる。
そんな極悪人にスポットを当てたこの小説は、絶対に評価することは出来ない。武士の世が終わって苦労していると明治維新後に言うならば、これまで長年に亘ってその武士に搾取されてきた百姓、商人、町人らはどうなのか。島田一郎はそんなこともわからん馬鹿者なのだ。そんな者を主人公としたこと自体に非常に憤りを覚える作品である。
紙の本
巡り合わせの不思議さ
2020/11/15 16:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
西南戦争で西郷隆盛の首を見つけた千田文次郎と大久保利通を暗殺した島田一郎が共に加賀藩出身、下級武士の出で親友であった、という巡り合わせの不思議さと幕末から明治維新にかけての光と影をじっくりと描いた作品。
幕末の動乱期、多くの藩であったろう尊王攘夷論争、武士の階級という壁に悩まされたり、窮乏する民を救おうとしたり、というのをふたりで乗り越えていく姿を描く前半があっただけに、明治になり、片や軍隊で出世を遂げる千田、片や維新後の社会に不満を募らせ実力行使に出ようとする島田、と離れていく後半の姿に胸がつまる思いがした。