紙の本
あっさり
2023/09/15 13:34
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
男女の仲なんて、本人同士にしか分からないし、まわりがどうこう言うこともないわけで。
他人に迷惑かけない限りは、正解不正解もないし、善悪もない。
全体にあっさりとした感じだったかな。
紙の本
想いを込めたイタリアン
2024/01/10 20:34
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投稿者:DB - この投稿者のレビュー一覧を見る
三作続けて神戸にある洋菓子店の話だったので今回も少し絡みがあるのかと思いましたが、まったく別の話でした。
舞台が神戸というのだけが共通項だったが、作者の経歴を見てみたら神戸市出身姫路市在住になっていて納得。
今回は元町にあるイタリアンレストランで働く和樹が主人公だ。
高校を卒業して食品関係の会社で働くもリストラにあい、兄が経営するレストラン「ラファーノ」でホール係として働くようになる。
もともとは父親がオーナーシェフとしてレストランを経営していたが、和樹が高校の時に肝臓癌と肝炎が見つかり兄と妹がレストランを引き継ぐ形になったそうです。
病気を克服した父親は地下のバルでもとのお店の常連と楽しく酒を飲む場所を作ってマイペースに働いているので、完全に家族経営のお店ですね。
家族だからこその苦労もあるのだろうが、和樹がいつものように新規のお客を迎え入れていると、その中の一人がたまたま高校時代の同級生の邦枝さんだった。
偶然の出会いをきっかけに頻繁に店に来るようになった邦枝さんですが、和樹とはたまに会話することがあってもあくまで店のスタッフと客としてのやりとりだった。
だがある日、邦枝さんが和樹に「あなたが作った料理が食べたい」とリクエストしてくる。
兄と妹に相談して特別に三回だけ依頼を受けることになったのですが、彼女は何を思って和樹の料理を食べたいといったのだろう。
そこから高校の部活で打ち込んでいたソフトテニスの思い出や、パートナーを組んでいた伸幸と邦枝さんの話が絡んでいきます。
想いを告げることもなく終わった淡い恋の思い出ですが、過去は過去としっかり割り切れる和樹は大人だと思う。
家でもお米よりもパスタを作る方が多いかもしれないくらいイタリアン好きの私としては、和樹が作る特別メニューが気になった。
茹でたアスパラガスとホタテ貝のバルサミコソースがけの前菜に、衣にタイムを入れた仔牛のカツレツ。
プロシュート・クルードのメロン添えとカツオのグリルの前菜に、鶏の白ワイン煮込み。
そして夏サンマのマリネのバジリコソースがけに、アボガドとナス、アスパラガスのフリット、メインの牛ヒレ肉のステーキ。
どれも丁寧に作っていく様子が細かく描写されていた。
パスタがほとんど出てこないのは残念でしたが、ズッパイングレーゼやカッサータといったイタリアンスイーツも出てきて食べたくなる。
お気に入りのトラットリアを近所に見つけたいなと思いました。
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ご飯ものと思われる小説はつい手にしてしまいます。
上田早夕里さんのSFは好んで読んでいるのですが、その他のジャンルは初めて。面白かったです。
イタリア料理店での美味しそうな料理はもちろん、男女の心の機微もちょうど良い重さでした。神戸も行ってみたくなります。異人館いいな。
お気に入りのお店を見付けることもやってみたくなりました。
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神戸・元町にあるイタリア料理店でホール係をする僕。
高校の同窓生・優奈が何度か通ってくるようになった頃、
ソフトテニス仲間・伸幸が店にやって来て…。
美味しい料理と、友情と恋愛の間で揺れ動く
男女の心と人生を描く物語。
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書店を覗けば、それだけで平積みの台がつくれるほどグルメ小説だらけで食傷気味ながら、JR元町駅北側の雑居ビルの中、窓から高架が見えるイタリアンという設定に惹かれて。
兄弟と妹で経営する店、語り手はホール担当の次男。高校時代の同級生男女が別々に来店、静かな三角関係が明らかに。
よくある日常ミステリー系ではなく、料理の描写と青春の回顧。悪くないけど何か物足りんと思ったら、これだけピンポイントなのに関西弁じゃないからだわ(笑)。そのせいでリアルさが薄い。全国的にはこのほうがいいのでしょうが、私には塩胡椒が足らん。
追記です。利用していた読書管理ツールが次々とサービスを終了するという憂き目に遭っているため、ブクログと並行してほかのツールも利用しています。そちらにもこのレビューをUPしたところ、著者の事務所の方からコメントをいただきました。「神戸の人は必ずしも関西弁では話さないし、標準語を関西風のイントネーションで喋る人も珍しくない地方。港町の性質上、関西弁を使わない人も多い。リアルさを薄いと感じたのは、別の部分に理由があるのでは。また、方言は全国的に変質・消滅しつつあり、使う/使わないの判断には苦慮する部分があるようだ」とのこと。神戸に縁のある私は、本作を手に取ったときに「神戸の話」を期待していた部分が大きかったため、物足りなさを感じたのだと思います。直々にコメントいただくとは夢にも思わず、大変緊張しましたが、作家さんにより興味を惹かれました。今後の作品にも注目します。
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真面目に取材して、誠実に書いたのだろうと感じるものの、料理についても神戸についても説明的過ぎて教科書読んでるみたいになる。
あと主人公もヒロインも友達にはなりたくないタイプ。
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甘酸っぱい!
久しぶりにソフトテニスをやりたくなったし、なにより、イタリアンを食べに行きたくなってしかたない。
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美味しそうなイタリアンと甘酸っぱい三角関係。
不器用な、大人になり切れてない3人のお話。
近所にラファーノがあったらいいのに。
カッサータが好きなんだ。
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和樹は、兄と妹が腕をふるうイタリア料理店「トラットリア・ラファーノ」のホール係。
兄妹ほど調理そのものに興味を持たなかった和樹だが、ある日偶然、高校の同級生だった優奈が来店し、『シェフではなく和樹の料理を食べたい』とリクエストされた事で、心を動かされる。
一方で、高校時代何よりも打ち込んだソフトテニスの相棒・伸幸と再会した和樹は、彼と優奈が卒業後交際しており、結婚を考えている事、しかし高校時代の彼女が好きだったのは、伸幸ではなく和樹だったのだと告げられる…
和樹という青年の心の底に眠っている、料理への思い、伸幸との信頼、恋以前の逡巡。
彼の思いはみな淡く、無鉄砲でもなく、いわゆる仕事と恋と友情をミックスして熱くした青春小説とはまったくちがう。
面白くなくはなかったけれど、上田早夕里さんのSFから読み始めた私には、何だか薄味で、違う作家の作品のようだった。
同じハルキ文庫には、他にもパティスリーなどを舞台にしたシリーズが何作か並んでいるのを見ると、ある程度好評なのかもしれないけれど…
ぜひ、全然違うけど、「火星ダーク・バラード」を読んでぶっ飛んで欲しい。
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どなたかが書いていた通り、『小説か?』
料理説明はふむふむと読ませてくれましたが、人物描写が弱すぎて、ふわっと終わった感じです。
過去を氷柱花に例えたり、設定はおもしろかったけれど、もっとおもしろくなったんじゃないかなーと思ってしまった。
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イタリアンレストランを舞台にした、どちらかというと料理より人間模様をメインにした小説かな。どうもその点が面白くなかった。料理を核にしつつ、そこに人の気持ちを絡めたほうが成功しただろうな。登場人物にもいまいち魅力がなかった。上田早夕里にしては失敗作じゃないかなあ。
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神戸にある兄弟三人で営むイタリア料理店。ホール担当和樹の高校時代友人カップルとの話。何がしたいんだか、なにが言いたいんだかよくわからん。マリッジブルーカップルに友人が振り回された、て話?和樹の話ばかりで他の兄弟は添え物、て感じだし、和樹の料理の話も中途半端。似たような話は沢山あるんだから、力量の無さがよくわかる。
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SF要素があるかなって思って読んだけど恋愛小説だった。
心の微妙な動きに引き込まれてしまったけど、自分だったらどうしたんだろう?
気取らず行ける美味しいイタリア料理屋って良いなあ。
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料理の描写とかレストランの雰囲気とかめっちゃ好き〜行きたい〜。人間関係は複雑、曖昧な感じで、リアルすぎた、、、
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上田早夕里といえば「華竜の宮」とか「リリエンタールの末裔」を思い出すので、この小説のタイトルを見たときは「あの上田さんではないだろう、柚月麻子と柚木裕子みたいな見間違えやろな」と思ってたのに…
本人さん!どんだけ引き出し持ってるん、この作者!
イタリア料理の大衆食堂を意味する「トラットリア」を兄妹3人で営むその次男坊が主人公。彼の高校時代の同級生がお店に足を運んだことから物語がはじまる。
美味しそうなイタリア料理の描写と、甘い恋物語。神戸異人館での3人デートやら、三宮でのお酒の描写やら、これが上田早夕里?とびっくりするくらいの甘くて普通の現代日本描写。世界が滅ぶとか陸地が水没するとか、そんなん一切なし!
その極端さギャップにびっくりしてしまったが、冷静に読めば良くできたお手軽な普通の小説(良い意味で)なにも難しいことを考えたくない時にボケっと読むには最適である。他にもパティシエものとかもあるみたい(全然知らなかった)ので、そっち方面もまた読んでみようと思う。