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商品説明
国家、学者、作家がこぞって称揚した楠木正成。昭和9〜10年前後の「非常時」に楠木正成にかかわって生起したいくつかの事件、顕彰事業、社会現象を改めて掘り起こし、正成像が担った歴史的役割を明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
谷田博幸
- 略歴
- 〈谷田博幸〉1954年富山県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。滋賀大学教授。著書に「極北の迷宮」「唯美主義とジャパニズム」「鳥居」など。
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紙の本
忠臣・楠木をもう一度考え直す
2020/06/19 22:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔から疑問だったのが、戦前の教育の中で後醍醐天皇のために戦って敗れた楠木正成という人を「忠臣のなかの忠臣」「大楠公」と持ち上げれば持ち上げるほど南朝こそが正統な王朝であり、北朝は正統性のない王朝ということになるのではないかということだった。大逆事件の折、幸徳秋水が法廷で「今の天子は、南朝の天子を暗殺して三種の神器を奪いとった北朝の天子ではないか」と発言したことも有名だ。当時はどうも忠臣=楠木、逆臣=尊氏という図式さえ国民に理解させれば北朝、南朝どちらが正統かということまでは深く考えていなかったようだ、何人か登場する楠木信者の学者の中で、私は林彌三吉氏の「文武の恪循」という言葉が響いた。建武の中興の失敗は文官も武官もお互いが出しゃばりすぎたからだと彼は言う。それも原因の一つだったから知れない
紙の本
「非常時」とは「建武の中興600年」前後だけか
2019/02/24 21:14
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「非常時」と言っても「建武の中興600年」前後の事ばかりで、それ以外は歴史教科書の楠公、小楠公についての記述だけだ。それなら戦時中の楠公崇拝を取り上げたらいいのにと思うが、物足りない。逆に一時期、幕府側に投じた楠木正儀について当時はどう取り上げられたのかも書けばいいのに。
楠木正成は戦略家としても有能で、彼が建武3年に足利側に投じたら結果的に南北朝の動乱も早く終わったと思うが、護良親王の側近だった赤松則祐と違って湊川で討ち死にした後醍醐天皇に対する忠誠心が彼の運命を決めてしまったのに昭和20年までの天皇崇拝に利用された。