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紙の本
雲をつかむ話/ボルドーの義兄 (講談社文芸文庫)
著者 多和田葉子 (著)
【読売文学賞小説賞(第64回)】【芸術選奨文部科学大臣賞(第63回)】とつぜん届いた犯人の手紙から、「雲蔓式」に明かされる、わたしの奇妙な過去−。「雲をつかむ話」と、ドイ...
雲をつかむ話/ボルドーの義兄 (講談社文芸文庫)
雲をつかむ話/ボルドーの義兄
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商品説明
【読売文学賞小説賞(第64回)】【芸術選奨文部科学大臣賞(第63回)】とつぜん届いた犯人の手紙から、「雲蔓式」に明かされる、わたしの奇妙な過去−。「雲をつかむ話」と、ドイツ語で書き、ドイツで発表したのち、自身で日本語小説に転じた「ボルドーの義兄」を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
とつぜん届いた犯人の手紙から、「雲づる式」に明かされる、「わたし」の奇妙な過去――読売文学賞と芸術選奨文部科学大臣賞をダブル受賞した傑作長篇「雲をつかむ話」。レネの義兄モーリスの家を借りるためにハンブルグからボルドーへ向かった優奈――言語・記憶・意味・イメージの間をたゆたう断章が収斂する「ボルドーの義兄」。『献灯使』で全米図書賞を受賞し、いま世界でもっとも注目を集める日本人作家の贅沢な作品集。【商品解説】
著者紹介
多和田葉子
- 略歴
- 小説家、詩人。東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、ハンブルク大学修士課程修了。1982年よりドイツに住み、日本語・ドイツ語両言語で小説を書く。91年、「かかとを失くして」で群像新人文学賞受賞。93年、「犬婿入り」で芥川賞受賞。96年、ドイツ語での文学活動に対しシャミッソー文学賞を授与される。2000年、「ヒナギクのお茶の場合」で泉鏡花文学賞を受賞。同年、ドイツの永住権を取得、また、チューリッヒ大学博士課程修了。03年、「容疑者の夜行列車」で伊藤整文学賞及び谷崎潤一郎賞を受賞。05年、ゲーテ・メダル受賞。09年、早稲田大学坪内逍遙大賞受賞。11年、「尼僧とキューピッドの弓」で紫式部文学賞、「雪の練習生」で野間文芸賞、12年、「雲をつかむ話」で読売文学賞及び芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。16年、クライスト賞受賞。18年、英訳版「献灯使」で全米図書賞を受賞。
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「犯人」と「犯罪者」
2020/09/25 22:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
多和田氏がひょっとしたら村上春樹氏よりも早くノーベル文学賞を獲得するのではないかという意見をちらほらと耳にすることが多い。私はだからというわけでもないのだがこの人の作品を最近よく読んでいる(といっても「容疑者の夜行列車」「犬婿入り」に続いての3冊目なのだが)。「雲をつかむ話」には、「犯人」が数多く登場する。作者は「わたしとの関係性の中で、刑事事件、刑法、刑罰といった法律の言葉との関わりによって決定されるような犯罪人では決してありえない。むしろ、犯人たちは、敷居を超えて、語り手のもとへと訪れ、語り手に何かを訴えるのであり、事件の断片を残して、雲の背中に隠れる」と彼らについて説明する。私も過去に遭遇した犯人たちのことを思い出したが、彼らは「犯人」ではなくて「犯罪者」にしか思えない、何のドラマ性もない人たちだったからだ