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商品説明
鎌倉初期の著名な唯識学匠・貞慶が撰述した法相論義に関する総合書(論義抄)「唯識論尋思鈔」を詳密に読解。特に法相教義の根幹をなす「五姓論」「三祇論」ならびに「行道論」等に焦点をあて、貞慶の仏道論を明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
鎌倉初期の著名な唯識学匠・貞慶が著した法相論義に関する総合書(論義抄)『唯識論尋思鈔』を詳密に読解してその仏道論を闡明する。貴重書に基づく翻刻読解をも併せた、貞慶教学の核心に迫る法相教学研究の記念碑的論著。
「序文」より抜粋
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本書〔『唯識論尋思鈔』〕は、「別要」七十余部と「通要」六百余部よりなる法相論義に関する総合書(論義抄)であるが、遁世した貞慶にとっては立身出世のための書では勿論なかった。では何のために本書を撰述したのであろうか。実は、貞慶にとっては論義研鑽そのものが仏道であり、かつ論義研鑽を通して仏道理論を構築する必要もあって、本書は撰述されたのである。この膨大な量にのぼる論義抄の研究を筆者はライフワークの一つとして進めてきたが、このたび、安居の副講者を命じられたことを縁として、『唯識論尋思鈔』が単なる論義研鑽の書にとどまらず、貞慶の仏道理論を構築するために著された論義抄であったことを明らかにすべく、本研究書を作成することにした。
…(中略)…
『唯識論尋思鈔』は『成唯識論』全十巻にわたる論義テーマに対して詳細な検証をほどこした大部の論義抄であり、日本唯識史を彩る勝れた論義書の一つとして高く評価することができるが、それだけではなく貞慶が自己の仏道理論を構築するために著した書である点に、今一つの意義が存する。そこで本研究書では、特に法相教義の根幹をなす「五姓論」「三祇論」、ならびに浄業の実践による浄土知見の「行道論」等に焦点をあて、『唯識論尋思鈔』等において示される貞慶の仏道論の一端を明らかにしたいと考えた。
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※令和元年(2019)、浄土真宗本願寺派安居講義の講本【商品解説】
目次
- 序論
- 本論
- 第一部 貞慶の仏道論
- 第一章 遁世と仏道
- 第一節 貞慶の遁世
- 第二節 貞慶消息「故解脱房遣坂僧正之許消息之状」
- 第三節 遁世の意義
- 第二章 論義と仏道
- 第一節 法相論義の形成と展開
- 第二節 貞慶撰『唯識論尋思鈔』の成立
著者紹介
楠淳證
- 略歴
- 1956年生まれ。兵庫県出身。龍谷大学文学部仏教学科卒業、龍谷大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学、龍谷大学専任講師、助教授を経て、現在、龍谷大学文学部教授、龍谷大学アジア仏教文化研究センター長、浄土真宗本願寺派司教、兵庫県出石町福成寺住職。専門は仏教学、特に唯識教学。 【主要著書】 『日本中世の唯識思想』(共著、永田文昌堂) 『論義の研究』(共著、青史出版) 『儀礼に見る日本の仏教──東大寺・興福寺・薬師寺──』(共著、法藏館) 『唯識――こころの仏教――』(編著、自照社出版) 『心要鈔講読』(単著、永田文昌堂) 『問答と論争の仏教――宗教的コミュニケーションの射程――』(共著、法藏館) 『暮らしに生かす唯識』(単著、探究社) 『回峰行と修験道――聖地に受け継がれし伝灯の行──』(龍谷大学アジア仏教文化研究センター文化講演会シリーズ1、編集、法藏館) 『南都学北嶺学の世界――法会と仏道――』(龍谷大学アジア仏教文化研究叢書6、編著、法蔵館) 『蔵俊撰『仏性論文集』の研究』(龍谷大学アジア仏教文化研究叢書7、共編著、法藏館)
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