紙の本
待ってました
2020/06/30 21:42
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投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちょうど題名の時期なんです。
役職定年前なのに、突然役職を若いもんに奪われ、自暴自棄になっておりました。
この本に出会いとても気が楽になりました。
どんなに組織に貢献しても、組織というのは薄情で、社員はコマの一つであり、それ以上でも以下でもないことを、改めて理解いたしました。
特に高学歴で大企業の高い役職に就かれて、最近定年を迎えられた方、必ずお読み下され。
電子書籍
こんな年寄りにはなりたくない
2021/11/26 09:49
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投稿者:sas - この投稿者のレビュー一覧を見る
定年にはまだ時間がありますが、こんな年寄りには絶対なりたくないというものばかり。もしかすると、定年頃になると自分もそうなってしまうのだろうかと考えると怖くなる。
日頃から、そうならないように注意して生きてていかなければならなようにしようと考えるようになった。
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役職定年後・定年後に喪失感、焦りを抱えて新しい環境に順応できない理由を、それまでの余熱が続き、それまでの価値観、慣習にどっぷりと塩漬けになっているためと、印象に残る言葉で説明をしています。出世という目標を失い、収入と地位が大きく低下し、仲間を失い、日常のルーティンも失う。熱を冷まして、塩を抜く必要があるので、新しい現実にアジャストするのは時間がかかると言うことでしょう。
孤独に陥らず幸せに生きていくためには、新たな目的を定めることが必要であり、それを「半径3メートル以内の人の幸せ」とすれば、良好な社会性を維持し、有意味感を得ることができる。人生における主要な価値が仕事だけの状態を離れて、仕事、家庭、健康が並立していることが必要であり、さらに仕事以外でも何かにおいて成長を目指すことが望ましい、としています。
次の三点が幸せな人生のための要件と理解しました。
・家族を中心とした良好な人間関係
・目的意識を持つことによる有意味感
・自分の成長への努力と期待
生きることは希望を持つことという言葉が好きで、成長が幸せの源泉だと考えていました。それで、人生の最後、ギリギリまで成長し続けるためには、伸ばすパラメーターを乗り換えていくんだと考えていましたが、それだけでは足りないということを確認できたことが収穫でした。
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河合薫さんは、1965年生まれ。
したがって、この本を書かれた時の年齢は、55歳位になる。
この本は読んでいないが、ネット上での著者の記事で、以下のような記述があった。
特に65歳以上の一人暮らしの増加は男女ともに顕著で、1980年には男性約19万人、女性約69万人で、65歳以上人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%でしたが、2015年には男性約192万人、女性約400万人となり、65歳以上人口に占める割合は男性13.3%、女性21.1%に。男性ではなんと10倍以上に増えているのです。(参考:内閣府「平成30年版高齢社会白書」)
50歳時点で一度も結婚をしたことのない人の割合=生涯未婚率は、男性の場合、1985年までは1~3%台で推移していましたが、90年以降、急激に上昇を始め、2015年には23%に。30年には28%になると推計され、女性の生涯未婚率も15年の14%から19%に高まるとされています。
この辺りは、どこかで見た数字のような気もするので、間違いのないところなのだろう。
私の場合は、妻が望んだことだが、事実婚という選択をしているので、生涯未婚の中に含まれていることになる。
60歳になった今では、どうするこうするもなく、別れることもなく、子供はいないので、どちらかが死ぬまでは二人暮らしで、どちらかが死ねば一人暮らしになる。
まあ、分かり切ったことなので、しっかりと生活設計をしていきますか。
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面白い。
そんな人居るの?と思ってしまう。
定年前まで勤めていた会社の名刺、次の会社や近所の人にくばるの?
再雇用先でのやり方否定して、それじゃ駄目だとか言っちゃう?
それ何故そうなのか知りもしない新人が言っちゃ駄目だよー
私はどんな定年を迎え、どんな人になって行くんだろうか。
少し先の自分を垣間見て想像できた事は貴重な体験なんだろう。
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第1章 古戦場巡りで気づく〝ぼっち〟の世界――ルーティンの喪失
第2章 塩漬けおじさんが定年で失敗する理由――定年ぼっちになる人・ならない人
第3章 ボッチは定年前から始まっている――有意味感
第4章 死ぬより怖い「ぼっち」の世界――アイデンティティの喪失
第5章 人生に意味を作る 【有意味感】
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今(2021.11.7)では以前の暮らしに戻りつつありますが、まだ緊急事態宣言が解除されていない1ヶ月程前(2021.10上旬)に読んだ本です。
平成元年に社会人になった私にとっては、制度がどのように変わろうとも、定年とは60歳というイメージがあります。人によって定年の時期は変わってきた時代となりますが、定年後に向き合うことになる「孤独」には準備しておく必要があると思っています。
コロナ前は当たり前のように平日は毎日出社して外出も多く働いている場所が頻繁に変わっていましたが、コロナのお陰で自宅で一人で仕事をすることが多くなってきました。当然、チーム皆で食べていたランチも独りランチとなり、すっかりと慣れました。そんな私になったからこそタイトルを見て興味が湧いたのだと思います。
以下は気になったポイントです。
・人生後半戦をカッコよく生き続ける人がもっているものは「有意味感」出会う、これの高い人は「自分にとって意味のあるもの」を直感で選別し、ストレスや困難は自分への挑戦だと前向きに対処できる。これを高めれば、自分の「真の誇り」を手に入れることができる(p9)目の前の仕事に完全燃焼することで高まる感覚でもある(p87)
・定年制がスタートした明治後期の男性の平均年齢は43歳前後で、定年年齢は55歳と寿命より長かった。お陰で余熱が冷める間も無くあの世へお迎えが来てくれて幸せだった。昭和や平成時代も米津に浸りながら余生を送ることがギリギリできた。ところが余熱に包まれた心はその現実を直視できない、そして余熱が覚めた時過去の日常が消えたことに今更ながらビビる。肩書き、収入、部下、会議、社員食堂、喫茶室、コンペの約束、出張など、失ったものばかりが目について喪失感に苛まれる。転職や無職の経験があれば、不安定な移行期もなんなく過ごせるが、そうでない人にとって変化は大きな不安である、自分の存在する意味が脅かされてしまうから(p42)
・定年の提示自体が変わってきたご時世で、あえて健康社会学的に定年を定義すると、「ルーティンが断ち切られる日」と位置付けることができる。ルーティンとは、二人以上のメンバーを巻き込んだ観察可能な日々の反復性のある行動で、誰かと一緒にやるのが当たり前になっている「日常」である(p42)
・ルーティンを、計画→実行→成功、とすると「心理的well-being」の強化につながっていく、心の筋肉のようなもので、人生の危機に対処し、乗り越えることで心の筋肉が鍛えられれば、そのあと遭遇するストレスを軽減できる、そのためには「俺が俺がの黄金期を忘れる」しかない(p48)
・脳の劣化は得意分野以外から進む習性があるため「過去の栄光」は最後まで残り続けるという困ったメカニズムも存在する。老化した脳は前頭葉の機能が低下しているので、感情コントロールも苦手であり、横柄な態度や怒鳴りつけることが増える(p68)
・熟練したキャリアでの再社会化(再雇用とは転職である)は、良好な人間関係が最優先課題である、新卒に求められる他の3点(自らに課せられた仕事を遂行、組織文化・風土・規範を受け入れる、組織の一員として��応しい属性を身につける)より大事である(p72)
・相談しにきた女性部下に対して共感の欠如があるとうまくいかない、女性部下は上司に「そうだよね」と共感して欲しかった、女性にとって会話における言葉は「相手とつながる」ことを目的にしているのに対し、男性のそれは「情報交換」である、前者は「ラポートトーク」後者は「リポートトーク」と呼ばれる(p75)
・境界内に、1)身近な人とのつながり(=家族、友人)、2)社会との関わり(=仕事・ボランティア)、3)生命の尊さ(=健康)の3つの要因を含むことが重要である、この3つの回し続けることで、私たちは自分らしい幸せな人生を歩むことができる(p102)
・自分の周りを取り巻く世界から逃げ出すのではなく、自分が納得できる世界を作れば、自然と社会の眼差しは気にならなくなる。納得できる自分でいるために没頭すれば、自分が何に虚しさを感じていたのかさえ忘れる。10個のうちたった1つに向き合い没頭すれば有意味感は高まっていく(p105)
・孤独は自分と向き合う大切な時間でもある、しかし孤独を良い孤独にするには「自分に足りないもの」を受け入れる必要がある。このプロセスは自己受容と呼ばれ、自分のいいところも悪いところもしっかりと見つめ、自分と共存しようとする感覚である。40代以上で自己受容ができている人は、謙虚で有意味感も高い、彼らは決まって周りといい関係を築き周りから慕われる人であった(p124)
・家族友人、会社や趣味の仲間とつながりを持っている人は、健康で長生きで経済的にも成功している人が多く、身近な人といい関係にある人は、生活の満足度が高く、いざという時に頼れる人がいる、という人は幸福感が高く、脳も元気で記憶をいつまでも鮮明に持ち続けている(p143)
・暗黙知はさまざまな不測の事態や「もう無理」という状況を繰り返し経験することで高まるため、年齢とともに上昇し、ピークは70歳と断言する研究者もいる(p181)
・他者を変えることはできなくても、他者との関係性を変えることはできる(p184)
2021年11月7日作成
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「定年退職」は今後死語になるかも知れない。それはちょっと昔まで55歳で定年退職と言っていたものが現在では65歳、さらに政府も70歳までは現役で働いてほしい(定年70歳・努力義務が成立間近)、と言っている。裏には年金、医療保険金等の問題があると言うことだが、誰も責任を持って対策を考えていない。現役のサラリーマンで45歳以下は多分年金として掛けた金額が自分に帰ってくるとは思っていないだろうが、現実このままの老齢化社会が続くと現システムは無理なのは誰でも理解でき、その対策を立てておく必要がある。スーパーボランティアの尾畠氏の言う「金は生きるだけあればいい」、健康でいることが何より大切だということを実戦実感している人だと思う。で、一人になったときの対策は、自分で出来る事、出来ない事、自分にとって大切な事を見定めておく必要がある。仕事、家族、健康、仲間など。
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「今の50代は英語もまともにできない、Excelも使えない、コミュニケーション能力が低い。50代は甘やかされ過ぎだ」「女性はマイノリティーの女性会社員として、ガラスの天井に苦しめながら仕事人として生きた。単に組織人として会社員を過ごしたわけではない」
この事実に反論できる、高齢男性がいるでしょうか。「定年」ごときで、あたふたしているなんて、今の若者や女性の悲しい過去を考えれば、…。
「会社員は、敗者のゲームだ。不採用通知、リストラ、左遷を回避しただけ。だから、役職停止と定年は全員にやってくる”負け”かもしれない」と語ったのは誰だっただろう。今まで、苦労しなかった分、辛いのは分かるが、今までが順調だったから、”順番”、”順番”。って、想うのは私だけ?
ベテラン社員の暗黙知があるから、過去の実績があるから、なんて、「根拠なき楽観」を捨てて、誰もが通ってきた道を、たまたま、運よくすり抜けてきただけ、といことを実感して、定年を迎えるべきだと考える。「50代問題」や「働くシニア問題」に甘えるんじゃない!、と。
最後に、あと20年後、働くシニアを批判する若者が、シニアに近づく。そのとき、彼ら/彼女らは、なんて言われるのでしょうか。とても、気になります。同時に、反論する姿も
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定年後の孤独を書いた本ですが、人生を幸せに導くあり方を、定年に焦点をあて、書いた本です。
文章は読みやすく、サラッと読めました。
個人的感想メモです。
↓
自律的で自己決定できている人は、承認欲求に流されずたくましい。
自律的で自己決定できる人があれば、会社と自己を一体化させ、依存するのでなく、会社と自分を共存させることができる。
自己を信じ挑み続けることができる。
会社に忠実な組織人ほど自律性が脆弱で「会社員でいること」が目的化し、自己の存在意義があやふやになる。
組織人としてでなく、「仕事人」として働くべき。
男は会話に結論を求め、女は共感を求める。
男は家族を養うために働き、女は経済的自立と社会とのつながりのために働く。
男は困難な仕事への挑戦や昇給昇進のため働くが、女は良い人間関係や仕事と家庭の両立のため働く。
男は組織人になりがち、女は男より「仕事人」になっている。
バブルの頃など以前の会社は社員のために何とかしてくれた。そんな時代は終わり、会社は個人のために何もしてくれない。
会社への所属感を薄めるべき。
会社は何もしてくれないのに、「何とかなる」と楽観すべきでない。昔はそれでもよかった。会社にぶら下がれば何とかしてくれた。
会社にぶら下がる=外に依存する。のでなく、自ら決定し幸せに向け行動すべき。
自分がやりたいことに没頭すればいい
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2018年の日本人平均寿命(女87.32、男81.25)と健康寿命(女74.79男72.14)は世界でも上位に入っている。そして定年前後に来る深刻な不安の正体は、お金(モノ)や健康(体)よりも「孤独感(精神)」らしい。
確かに、定年後の長い余生は友人や知人も少なくなり、仕事人間なら有り余る毎日の時間の過ごし方がわからず、この機に家族との時間を増やそうにも、肝心な相手の方が嫌がりウザがられる。
まあ冷静に考えれば、仕事抜きで疎遠になる友人などは、そもそも友人と呼べる人間関係ではなかったはずだし、今までの会社の為に働くマインドを家族もしくは自分もしくはコミュニティの為に活かす視点さえ持てば、それなりに楽しい余生を過ごせる、はず。
本書はそうしたマインドセットへの指南本です。
まず、孤独感の健康への影響について。
死亡リスクが26%高い、血圧上昇やストレスホルモン増加や免疫力低下をもたらす、アルツハイマー病や睡眠障害につながるなど孤独感は健康に良くないことが科学的に証明されている。
そして、夫が職場で孤立感を高め家庭のプライオリティが高まる時期に、妻は育児を離れ家庭から外の世界に居場所を求めるので、妻が夫を煩わしいと思うのは必然だという。この時期のすれ違いが、熟年離婚(卒婚)や卒妻となる。
また孤独といえば、生きる希望もなく過酷なアウシュビッツ収容所からの生還者に健康度調査をした結果、なんと収容施設でも健康だったと答えた人が29%もいた。その後の追跡調査でわかった彼らの健康の源は、元気になる力(忍耐力や抵抗力)だった。その実体は、自律性、自己受容度、人生の目的意識、環境受容力、積極的な人間関係の構築、意志力、自己肯定力など内的資源の複合したものであった。一方で1944年のクリスマスから翌新年までに大量の死亡者が出たのは、出所できるという淡い希望が実現されなかった落胆から来るものだと考えられている。気持ちの持ちようが如何に重要かがわかるエピソードです。そして、「夜と霧」のフランクルはこんな言葉を残しています。『人生に何かを期待するのではなく、人生があなたに期待しているのだ』つまり、人間には逞しさが備わっている、人生があなたに期待するなら、その期待に正しい行動で応えよう!
アフガニスタンで医療ボランティア活動していた故中村哲氏やスーパーボランティア尾畠春夫氏の話や、シニアに蓄積されている(はず)暗黙知(tacit knowledge)を有効利用しようなどの話も。
筆者が考える「意味ある人生」の作り方とは他者との関係性改善にある。具体的には、日常生活にルーティンを作り、壁を作らないオバちゃんトークを磨き、目の前の仕事に完全燃焼し、次世代に役立つことをし、家庭を大切にし、人生が自分に何を期待しているかを考え、周りに緩いつながりを作り、自分に期待する力を養成することで、定年ボッチを吹き飛ばそう、というお話でした。
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他者は変えられないけど他者との関係性は変えることはできる、というのが印象的でした。
-ルーティンを作る
-おばちゃんトークをまねる
-目の前の仕事に完全燃焼する
-次世代に役立つことをする
-家族のボールを大切にする
-人生が自分に何を期待しているかを考える
-緩いつながりを作る
-自分に期待する力