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- カテゴリ:一般
- 発売日:2020/03/05
- 出版社: 集英社
- サイズ:20cm/399p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-08-771699-3
紙の本
発注いただきました!
著者 朝井 リョウ (著)
キャラメルが登場する掌編、「ウイスキーっておもしろい」を伝えられる小説、「女性と香り」にまつわるミニエッセイもしくは小説…。企業からのお題をもとに書いた作品を、解説ととも...
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商品説明
キャラメルが登場する掌編、「ウイスキーっておもしろい」を伝えられる小説、「女性と香り」にまつわるミニエッセイもしくは小説…。企業からのお題をもとに書いた作品を、解説とともに収録する。【「TRC MARC」の商品解説】
『桐島、部活やめるってよ』でのデビューから十年。森永製菓、ディオール、JT、JRA、アサヒビール、サッポロビール、資生堂、JA共済など、様々な企業からの原稿依頼があった。原稿枚数や登場人物、物語のシチュエーションなど、小説誌ではあまり例を見ないような制約、お題が与えられるなか、著者はどのように応えてきたのか!?
「キャラメルが登場する小説」「人生の相棒をテーマにする短編」「ウイスキーにまつわる小説」「20を題材にした小説」など、短編小説十四本、エッセイ六本。
普段は明かされることのない原稿依頼内容と、書き終えての自作解説も収録された一冊。十周年に合わせて依頼された新作小説も収録。
【はじめに(本文より)】
ある日、某人気ミュージシャンが、「企業や番組とのタイアップのために書き下ろした楽曲のみが収録されているアルバムを発売した」というニュースを見つけた。そのとき、私の頭の中を、大変がめつい考えがぱらぱらと過った。
自分も、企業とのタイアップや他の作品とコラボして書いた文章を根こそぎ集めれば、一冊分になるのではないか……!?
それを実現するのは、デビュー十周年のタイミングしかないのではないか……!?
後ろ暗い思考を駆け抜けていったがめつい座流星群は、その後も輝きを失わず、私の頭の中でちかちか光り続けた。その結果完成したのが、この本でございます。
ただ、先述したように、作品をそのままずらりとコレクションしただけではあまりに詐欺めいているので、それぞれ、【(1)どんな発注を受けて書いた作品なのかを提示(テーマ、枚数など)】→【(2)作品】→【(3)発注にどう応えたのか、答え合わせ】という順番で掲載すれば、全体の構造として(主に私が)より楽しめるのではないか、と考えた。この一冊を読み終えたころには、皆さまにも、タイアップ作品二十本ノックをやり終えた感覚を味わっていただけることだろう。そもそも味わいたいかどうかは別にして。
(中略)
ごちゃごちゃ書いたが、いろいろ書いたのにキャンペーン終了と共に葬られちゃうのはもったいない! という私のがめつさが生んだ一冊であることは間違いない。それでは、お楽しみくださいませ。
【本の内容】
収録作品一覧
キャラメルが登場する掌編 | 9−13 | |
---|---|---|
「ウイスキーっておもしろい」を伝えられる小説 | 15−38 | |
「エーデルピルス」という商品の価値を広められるような文章 | 39−47 |
著者紹介
朝井 リョウ
- 略歴
- 朝井リョウ(あさい・リョウ)
1989年、岐阜県生まれ。小説家。2009年、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。13年『何者』で第148回直木賞、14年『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学賞を受賞。
他の小説作品に『チア男子!!』、『星やどりの声』、『もういちど生まれる』、『少女は卒業しない』、『スペードの3』、『武道館』、『世にも奇妙な君物語』、『ままならないから私とあなた』、『何様』、『死にがいを求めて生きているの』、『どうしても生きてる』、エッセイ集に『時をかけるゆとり』、『風と共にゆとりぬ』がある。
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書店員レビュー
執念の心意気
ジュンク堂書店福岡店スタッフさん
企業から依頼された小説や、タイアップの文章。朝井さんが確かにそのような小説や、エッセイをよく書いてはいるな・・・と思っていました。しかし、こうして朝井リョウさんデビュー十周年にあたり、そうして書かれたものをまとめて読むと、朝井さんのサービス精神というか、一見このサービス精神に見える朝井リョウさんの、「依頼者を見据え、文章に落とし込んでやろう」とするところの執念が恐ろしすぎて、なんて作家さんだと思い、ゾクゾクしてしまいます。巻末で触れられていますが、企業が関係する作品の登場人物には、その企業の会長や社長の名前をすかさず使用。企業の社員ウケだ、と、朝井さんは書かれていますが、執念から来る心遣いです。恐ろしいです。
朝井さんの小説では、登場人物は様々なことに気付きます。鈍感な登場人物というのは、あまり出てこないような気がします。それはまさに朝井さんの分身であるからだし、そうして執念でつかみとられた眼差しを読者が「快」と受け取るから、企業は朝井さんに文章を依頼するのでしょう。収録された作品を読んでいくうち、その思いはますます強まります。もはや作品集ではなく、怪談集、ホラー本です。
商品を売り出すキャンペーンの商品として「小説」を選ぶという心意気、すごい、と朝井さんは言います。私は朝井さんの心意気こそ一番すごい、と思う。読めば読むほど元気になれる、恐るべき本です。
紙の本
職業作家の一面
2021/11/09 06:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
企業から発注を受けて文章を書く。
それぞれテーマ、もちろん企業の商品を使うことなど、様々な制約を受けながら作品に仕上げる。
やはりプロなのだと唸らされる。
本作は10年間書き残したそのような作品に「どんな発注を受けて」「実際の作品」「その要望にどう答えたか」と整えて一冊にしたもの。
それぞれ楽しめる作品だが、ワクワク感が感じられず、次の話を早く読みたいという気持ちにならなかった。
何故なのだろうと考えるが、これといった原因は不明。
ただ新鮮味が無い、熱量が感じられ無いように思える。
やはりただ整えて出された本には読者を惹きつけるまでの力は無いのではないかと思います。
紙の本
画期的な作品集だ。
2020/05/29 08:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
発注書、作品、解説がワンセットになっているのが画期的で楽しかった。
発注に合わせて製造し納品するんだと、作家という職業を身近に感じた。
「贋作」という短編に心をうたれた。
紙の本
迅速にかつ、的確に
2020/09/23 20:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:真太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
あるテーマに沿って書かれた文章ずらり。批評から乾燥、小説とジャンルいろいろ。でも、根本は文を書くことが好きという想いが満ちていてさわやかです。
紙の本
たくらみ
2020/03/20 19:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やましお - この投稿者のレビュー一覧を見る
朝井さんらしいたくらみに満ちた一冊で、長短さまざまな分量の作品が収められている。小説のなかにはもちろん、一冊の構成にもたくらみが随所にあって楽しかった。