投稿元:
レビューを見る
"『おむすびの軌道をコントロールしてる者が居る…!』
この発見は、ねずみの穴の存在を確信させるとともに
おむすびころりん攻略を飛躍的に進めたのだった!
『おもしろくなってきやがった』"[p.177_おむすびの転がる町]
「筑波山観光不案内」の最後の展開がすごく良かった。
事実と作り話が絶妙に共存してる感じが好き。
楽園Web増刊に好きに一直線なカステラ風蒸しケーキ物語の続編がある。
続・カステラ風蒸しケーキ物語
https://hakusensha.tameshiyo.me/200411PANPANYA
続続・カステラ風蒸しケーキ物語
https://hakusensha.tameshiyo.me/200420PANPANYA
投稿元:
レビューを見る
この作者の漫画はいつも心地いい 近所の本屋で取り扱いがないので、発売に気付けずつい先日購入した カバーを外した表紙がぼこぼことした住宅の壁のようなデザインになっていて、ずっと触っちゃう あとこの漫画ではないけど、最近ARuFaさんの本棚にpanpanyaさんの漫画が並んでいるのを知れたのが嬉しかった(本当に関係なくてすいません)
投稿元:
レビューを見る
■おむすびの転がる町(2020年3月)7冊目
ツチノコ発見せり
筑波山観光不案内①旅のはじまり
筑波山観光不案内②山のぼり
筑波山観光不案内③山頂にて
筑波山観光不案内④山のひみつ
筑波山観光不案内⑤それから
そこに坂があるから
坩堝
街路樹の世界
茫洋
カステラ風蒸しケーキ物語
動物入門
新しい土地
架空の通学路について
おむすびの転がる町
これで、今のところ刊行されている7冊全部読んだことになる。
最初に読んだときはつげ義春じゃん!と思ったし、インタビューで影響はないと答えているらしいと読んでも、いやいや嘘だろと思っていたが、7冊読んで考えが変わった。
たぶんこの作者、ブッキッシュではない作家だ。
お話を消費するのではなく、目の前にある物事を観察し知ろうとする博物学への意欲が強い。
はっきりと考現学と著者解題に書かれていたので、いまさら発見のように言うのも空しいが。
散歩するときに目に映るあらゆるモノに名前がついていて、ほとんど誰かが作ったり意図をもって配置したりしているって、あらためて考えれば奇蹟。
こうやって世界への解像度を上げていける作者、すごい。
投稿元:
レビューを見る
やっぱり面白かった。好きだpanpanya。
特に「筑波山観光不案内」(私も行ってガマグッズ手に入れたい)、「新しい土地」「おむすびの転がる町」。
異界が現実世界とそのままつながっている感じ、まことしやかにあり得ないことを(時に正しい科学知識も交えながら)語る(騙る、と言ってもいい)技術、不条理で不気味なところ、時にノスタルジックな後味。
絵も魅力的だし、本当に素晴らしい。
いつまでもこの世界にいたくなる。
電子書籍でも買えるけど、装丁がいつも凝っているので、紙の本で買っている。
投稿元:
レビューを見る
今回のカバー下は……おお、壁。ふむ…撫でればモルタルのざらざらした味わい…。
「ツチノコ発見せり」冒頭の地味な捕獲シーンが好きである。なんとなく『逃げろツチノコ』を思い出した。
「筑波山観光不案内」大型きっぷと親交を深めるこちらも心温まる連作。
「そこに坂があるから」もし大人なら泊まって続きを…という発言で、いくつだこの子?と冒頭を見返したらランドセルだった。小学生だったか…!いつもながら小学生でも社会人でも通じるキャラクターであることよ。
「坩堝」な、なんだっけこの字…えーと……調べました。るつぼ……あー!確かに!いつもは文脈で読んでるんだなあ。なんでも買ってくれるというリサイクルショップでは、果たしてポケットティッシュの包みと飴玉の袋(ゴミ)も買い取ってくれるのか?アイデアの元になったと思われる「道端に落ちていたエネルゲンの空き缶」も作中に登場していてにやり。
「街路樹の世界」街路樹マップかあ…各自治体でも作ってるのかしらん。
「茫洋」職場体験……んっ⁉おお、今回は「坂」「坩堝」「茫洋」と3編同じ小学生主人公…なのかなっ?
「カステラ風蒸しケーキ物語」食べたくなるじゃないか!もう扱ってないのか!もう!
「動物入門」なぞの動物今回も出演です。
「新しい土地」新人郵便バイトはつらいよ編。犬は親切だなあ。
「架空の通学路について」架空なのか…。ううむ、確かに実際に通った通学路の記憶ももはや印象頼りになっているなあ。
「おむすびの転がる街」これ一番好きです。そういえば道端になぜか同じようなごみがかたまって落ちていることあるよなあ…。
投稿元:
レビューを見る
ツイッターで見かけて気になったマンガ家さん。
何度も噛んでじわじわ味わいたいかんじの、ユルくおもしろい物語。
なんかこう・・・哲学がありそうでなさそうな、"言いたいこと"がありそうでなさそうな。そのうち物語の中にストーリー以上のことを探すのがアホらしくなってくる、パラレルワールドの日常。
テクノロジーと伝説が入り乱れる『筑波山観光不案内』や、とまどう郵便配達人の『新しい土地』が好き。
風景や建物は黒々と丁寧に描いてあり、人物は鉛筆?みたいな線であわくユルく描いているのも面白い。作品解題も味わい深くて良かった。
投稿元:
レビューを見る
何気ない日常にさりげなく異界的なものが紛れ込んでくるような、いつもながらに不思議な短編集です。ギョッとするようなものを見つけて読者が立ち止まっても、登場人物達は違和感を持っていないので突っ込み不在のまま話が進んでいきます 笑
投稿元:
レビューを見る
漫画、だいぶ前に新刊のコーナーに平積みになってたのを装幀買いしていたの、積読物件。満を持して読みました(どんなんよ)。これはめちゃめちゃ面白かった。小学校の頃につげさんのマンガを読んだ時のような、不思議な旅行感が味わえました。特に、ツチノコ、観光不案内、おむすびの転がる町の3作はすばらしい。味わい深く、濃厚です。ただ、この絵柄は好き嫌いが別れると思う。お目目キラキラ系とか萌え系しか受け入れない人には不向きか?
そして、ザキヤマのカステラ風蒸しケーキ、、食べたことはあったが、そこまで言われるとまた食べたくなりますねぇ。いつかどこかで見かけたら食べようと思います。
投稿元:
レビューを見る
観察と妄想が程よく混ざっている。道を歩く時、街を見るとき、少し角度を変えると、違う世界が見えてくるかも。
投稿元:
レビューを見る
いつもと同じ道を歩いていたら、知らない建物があることに気付いて、いつのまにやら別世界に来てしまったような気分になる。
読んだ時のそんな感覚が癖になって、つい毎回買ってしまう。
雰囲気は変わらないのに、知らないものを見たような気になるところもあいかわらずだった。
「カステラ風蒸しケーキ物語」を読んでいて、自分にも昔好きな蒸しパンがあったことを思い出した。
食べたくなって調べてみたものの、かれこれ10年程前のことでぼんやりとした記憶しかない。画像検索でこれかと思うものを調べても、いずれも現在は生産していなかった。もう幻のパンと思う他ない。が、思いは募る。
とはいっても、解題にあるように、蒸しパンを通してあらゆるものの移り変わりとそれを受け入れて丁寧に生きる心境にはならなかった。
作者の、潰れたエネルゲンの缶を拾って磨いたり、行政発行の街路樹マップを買ったりする行動は何処からくるものなんだろう。一番気になったのは、定期的にそんなものを集めて置き場は尽きないのかということだった。それとも作品世界のように、謎の無限の広がりが漂うご自宅なんだろうか。
投稿元:
レビューを見る
表題作可愛くて好き。どの話も現実と不思議な世界との境界が曖昧で、朝起きたら妙な感覚になる夢をみたみたい。
投稿元:
レビューを見る
考現学。
知ることで世界が広がる感覚を疑似体験する。
そして何かを知ってアウトプットしたくなる。
伝え方教え方が上手!
投稿元:
レビューを見る
久々にこの方の漫画を読んだ。あいかわらずの世界観が心地よい。
梶井基次郎の小説を、からっとさせてSF(すこしふしぎ)要素を加えたような。現実に非現実が混ざり込んでくるが、それに対して突っ込みや過剰な説明がなく、ふむふむと主人公の疑問・仮説・実験・考察の過程に付き合っていくような気持ちになれる。挟まれるエッセイみたいな文章も良くて、都庁の街路樹の話が心に残った。
投稿元:
レビューを見る
作者のpanpanyaさんは、一つの気づきから何倍にも想像をふくらませられるような、とても楽しい感性を持っている。
この漫画を読むことでそうした楽しい感性をおすそわけしてもらっているような、作者の見ている景色を一緒に覗かせてもらっているような感覚がして、本当に楽しかった。
本の感想としては少しおかしいけれど、やっぱり「面白い」ではなく「楽しい」。
わたしのように、好奇心や探究心をなくしてしまった現代の大人たちにこそ読んでほしい作品。
投稿元:
レビューを見る
どうしても『蟹に誘われて』を初めて読んだ時の衝撃を期待してしまう自分がいて、嫌になります。
本作品集はタイトルにも含まれる「町」、町並み、がひとつの共通テーマに据えられており、一部はエッセイのような趣きがあります。
ある程度の方向性のようなものが示されている為か、『蟹〜』の時に感じた予測不能なワクワク感、底知れなさ、何じゃこれ感はだいぶ薄まっているように思いました。
女の子の表情表現が豊かになったのもそう感じる一因なのか?
このへんは星新一御大の作品集に通じるように感ぜられて、作者の懐の広さを見られると共に、「これはこれとして、こういうのじゃないやつがいっぱい読みたいの!」という私のわがままであります。
「動物入門」「新しい土地」の2編は好み。
1刷
2021.7.12