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- カテゴリ:一般
- 発売日:2020/07/01
- 出版社: 徳間書店
- サイズ:19cm/305p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-19-865111-4
読割 50
紙の本
「許せない」がやめられない SNSで蔓延する「#怒りの快楽」依存症
著者 坂爪真吾 (著)
男が許せない、女が許せない、性的マイノリティへの差別が許せない…。ジェンダーをめぐる「許せない」という怒りがSNS上で激しく燃え上がる理由を分析しながら、私たちが他人の怒...
「許せない」がやめられない SNSで蔓延する「#怒りの快楽」依存症
「許せない」がやめられない SNSで蔓延する「#怒りの快楽」依存症
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商品説明
男が許せない、女が許せない、性的マイノリティへの差別が許せない…。ジェンダーをめぐる「許せない」という怒りがSNS上で激しく燃え上がる理由を分析しながら、私たちが他人の怒りを盗まずに生きる方法を考える。【「TRC MARC」の商品解説】
スマホを開けばそこには
許せない事件、人物、発言、広告…
いつでも好きなだけ
その「許せない」は「怒り」に変えられる
当事者でない身勝手な
一人の匿名の怒りツイートは
「みんなの怒り」に加工され
集団で怒りを爆発させることがカタルシスになる
ナイナイ岡村のコロナと風俗発言
女子レスラーを死に追いやった事件
芸術家・会田誠展と表現規制
「宇崎ちゃん」献血ポスター事件……
SNSの麻薬のような力に侵された時代を
その実態と炎上の論争から解き明かす
序章 「怒りの万引き」がやめられない
SNS上で蔓延する「麻薬」の正体
「テラスハウス」をめぐる女子プロレスラーの死
岡村隆史「コロナと風俗」発言で大炎上…ほか
第一章 女が許せない
1-1 現代社会は女尊男卑社会である
1-2 動き出した女性中心社会の被害者たち
1-3 相対的剥奪感に基づく怒りが止まらない
1-4 ミソジニーと社会運動の麻合体
1-5 フェミニストの化けの皮を剥がせ
1-6 「女が許せない」は進化する
1-7 逆襲のミソジニスト
第二章 男が許せない
2-1 ハラスメントとしてのフェミニズム
2-2 目に映る全てのものが燃料になる
2-3 無自覚が止まらない
2-4 暴力の正当化がやめられない
2-5 本当に許せないのは誰だ?
2-6 「自分が許せない」がやめられない
第三章 LGBTが許せない
3-1 性的マイノリティの怒りの背景にあるもの
3-2 「ゲイが許せない」の歴史
3-3 LGBTが許せないLGBT
3-4 「T」の憎悪
3-5 暴走するツイッタークィア・
スタディーズ
第四章 性表現(規制)が許せない
4-1 反女性差別派と表現の自由派の闘い
4-2 萌え絵が許せないVS表現規制が許せない
4-3 ツイッターアマゾネスVS
ツイッターバーサーカー
4-4 「許せない」は裁けない
第五章 ジェンダー依存がやめられない
5-1 セックスワーク・スタディーズという病
5-2 ジェンダー依存の世界
5-3 ジェンダー依存度のセルフチェック
5-4 ジェンダー依存からどうやって抜け出すか
5-5 ジェンダー依存と共に生きる
終章「無限刃」から「逆刃刀」へ
新型コロナと「怒りの火事場泥棒」
許せないという怒りを国に対する声として
昇華させる
社会を変えられなかった人たちのセカンドキャリア
…ほか
風俗店で働く女性の無料生活・法律相談事業「風テラス」などで現代の性問題の解決に取り組む著者が、SNS社会を鋭く分析。【商品解説】
SNS上の怒りの声はなぜ当事者でない人まで自分の怒りと同一視させて、許せないという気持を蔓延させるのか。社会病巣を抉る。【本の内容】
著者紹介
坂爪真吾
- 略歴
- 〈坂爪真吾〉1981年新潟市生まれ。東京大学文学部卒。「障害者の性」問題を解決するための非営利組織ホワイトハンズを設立。著書に「セックスと障害者」「性風俗シングルマザー」など。
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紙の本
敢えて強い言葉を使いますが、有害図書と言ってよいと思います。
2021/03/31 20:06
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:3π - この投稿者のレビュー一覧を見る
フェミニズムの反差別言説を、感情的で非論理的で不当で理不尽なものとして形容するための語彙を選び抜いて書かれた本。目次を見た時点でヤバイと噂になっていたが、読まずに批判しちゃいけないよなと思い読んでみたら案の定ヤバかった。
挙げられている事例の認識・記述も差別に加担する形で間違っていて、「2020年Twitter版アンチフェミニズムレトリック集」といった風情。例えば、仁藤夢乃さんのColaboに自民党議員が視察に来た件。この件は明らかに議員側の性暴力や勝手な写真撮影などが問題なのに、本書ではこの件を「若年女性の置かれた現状を知ろうとして=フェミニズム的実践に協力しようとして視察に来てくれた男性たちにまで、怒りの矛先を向ける。やはりTwitterフェミニズムは感情的で理不尽だ」というような文脈で記述している。
徹頭徹尾ミソジニーが通底していて差別への抵抗の声を冷笑し、「お行儀のよくない」マイノリティを病理化する点など、やはり結局はよく見る差別の手法だなと思った。
フェミニズムとかジェンダー論とか差別とかその辺をそれなりに誠実に学んできた人なら毒されないだろうけど、そうでない人が読んだら「なるほど、Twitterで見るフェミニストの声はおかしなものなんだな、信用しないようにしよう」みたいな感想を素朴に抱きそう。
あと、「差別の解消に必要なのは良心ではなく知識」という姿勢が万能でないことを感じたというか……著者、別に学んでいない人というわけでもないんだよな。だから偏りのない意見に見える人もいるだろうけど、「中立」が既に偏っているというのはよくある話。何人かの学者やアクティヴィストの言う「変わらない人は変わらないよ」の例か。
尚、著者はAmazonのレビューで本書に否定的な意見があると、それについて冷笑しながら論点をずらして言及したりしていますが、まさにそのような態度が悪い意味でマジョリティ仕草だし、バックラッシュ的だと思います。