- 販売開始日: 2020/12/28
- 出版社: 中央公論新社
- ISBN:978-4-12-005368-9
横丁の戦後史 東京五輪で消えゆく路地裏の記憶
著者 フリート横田 著
横丁には庶民に活力を与える不思議な力がある。そんな「戦後」の呑み屋横丁が、東京五輪開催に際し、絶滅の危機に瀕している。横丁をつくり、横丁に生きた名もなき人々は概して記録を...
横丁の戦後史 東京五輪で消えゆく路地裏の記憶
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商品説明
横丁には庶民に活力を与える不思議な力がある。そんな「戦後」の呑み屋横丁が、東京五輪開催に際し、絶滅の危機に瀕している。横丁をつくり、横丁に生きた名もなき人々は概して記録を残していない。このままでは、昭和の香り残るパラダイスは、人々の記憶から消えてしまう。そんな危機感から、筆者は立ち上がった。テキヤ、よそ者、周縁に置かれたひとびと。「みんな」で作った横丁の歴史を掘り起こした「横丁ジャーナリズム」の真骨頂。
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横丁の戦後史と人達と今が書かれてます。
2021/01/02 22:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:junkokko - この投稿者のレビュー一覧を見る
横丁の飲み屋にはほとんど行った事が無いですが、色や匂いの表現で雰囲気を感じられたし、今までほとんどスポットを浴びなかった歴史や人間模様を紐解くのも新鮮でした。読み進めるにつれて、圧倒的な取材量で掘り下げられており、あまり詳しくない自分に読み進められるか不安になりましたが、ヒューマンヒストリーとして読んでゆくことが出来ました。詳しい人が読めばもっと得るものがあるのだと思います。前半の在日コリアンの章は、私の経験や親からの話と共通部分が沢山あり、共感しました。現在に話がうつり、ITを駆使して街を作る中国人、その他の国から流入してくる外国人に対してポジティブな見方が出来るようになりました。人口が増える事がないであろう日本の街の将来について考える一助となること請け合いです。
飲み屋さんや、そのつての人から人へ話を聞いたスタイルは温かみがあって良いものだと思いました。
酒と泪と男とスナックのママ。
2021/11/28 01:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tapiko96 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2021年に読んだ本の中で、かなり面白かった方に入る本だ!
お酒が好き、横丁が好きという人なら更におススメである。
路地裏徘徊家を自称する著者が、舌と足と肝臓(?)を使って飲み歩いて集めたという情報がまとめられている。一見怪しげな横丁にも息づくドラマ、確かに懸命に生きてきた人々の歴史を感じることができるのだ。
著者はまた、ロールプレイングゲームの主人公になった感覚で、長老から言葉をもらい、物語を解くカギを集める…といった感覚が面白いと綴っている。ある意味、今までのフィールドワーク的な本には珍しい若い感覚である。楽しさが伝わってくる。
勿論、表の世界だけでなく、裏のドロドロした部分も書き込まれているが(所々さらりとかわした書き方が上手いとも思った)。
日頃から、正しく酔っ払うことが大事だ!と思っていた。何が正しいのかよくわからなかったが、この本が代弁してくれていると思える部分があった。
コンビニやスーパーでストロング系の酒を買い込み、安く手っ取り早く酔うというスタイルも出てきていることに一抹の不安を覚える、と。
いい味を出していた横丁、古い建物が再開発の波で消えて行っている。
建物自体の老朽化もあるだろうし、人々の飲み方のスタイルが変わってきた、時代が変わってきたということもあるのかもしれない。
コロナ禍が落ち着いたら、楽しく飲みたい。
その時まで持ちこたえてほしい横丁が、この本の中にあった。