投稿元:
レビューを見る
読書メモです。「手を動かし続けるのは才能」p120
この手の示唆を最近よく耳にするので、この部分には刺さった。(とりあえずこれに関して思ったことをメモ書きすると)他のことよりも好きだから、手を動かしているのがそもそもの自然体(デフォルト)であって、それは「貪欲」という言葉はあてはまるけど、「努力」という言葉はあてはまらないのだと思った。
投稿元:
レビューを見る
p088 ブレストでは良いアイディアよりその場でうけるアイディアがだされがち
p91 アイディアには孤独なプロセスが不可欠
新しいアイディアには世の中のバランスを崩すようなところに価値がある
p094 みんなが知らなそうな面白いものをもって来て紹介する会議
p109 失敗が重要なのは、それが自分が取り組んでいる課題の構造を明らかにするプロセスだからだ
p118 眼高手低 批判は上手だが実際に作らせると下手
p119 手を動かさないと失敗さえできない。失敗によって問題の構造が見えてくれば前進だ
p122 何度も失敗を重ねながら手を動かす時間は「神様と対話」をしているのだと思っている。天使のようなひらめきは、腕を組んで考え込んでいてもやってこない
p129 コンコルドの誤謬(ごびゅう) サンクコスト 埋没費用
埋没費用 事業などに投下した費用のうち、途中で中止や撤退すると戻ってこないコスト
それを捨てても撤退したほうが合理的なのに、これだけ投資してきたのだからやめるわけにはいかないと考えて続行してしまうこと
p162 イナーシア(慣性)が無駄なこだわりを生む
投稿元:
レビューを見る
アイデアをカタチにする本、といったら少し陳腐な言い方かもしれない。
むしろ、個人がイノベーションを起こすための本、くらい早大にいった方が良いのかも。
こういった本はあまり読まないのですが、
著者のことが気になっていたので、読んでみました。
著者は、iphoneなどのスマートフォンの画面上で、
日本指で画面を大きくしたり小さくしたりする技術を開発した人(らしい)。
このアイデアは、スマートフォンが出てくる前に思いついて、開発したらしく、
それもある意味スゴイと言わざるを得ない。
そんな著者がどうやってイノベーションを起こすかについて述べた本。
タイトルにあるように、最初は妄想がダイジ。
そして、その妄想をすぐにカタチにしてしまうことがダイジ、とのこと。
「なるほど、デザイン思考に近い考え方かな…」と思っていたら、
課題先行で物事を考えると、思考が制限されてしまう、とか、
選択と集中だけだと、面白い発想が出てこない、とか、
今のビジネス界隈に生きる人にとっては、耳の痛い話も。
なるほど、確かに一理あるな、、とも思ってしまいました。
リソースは有限なので、結局はバランスなのでしょうが、
こういった考えに触れておくこともとても重要だと思います。
いい本でした。
著者の本がまた出たら、読んでみたいですね。
投稿元:
レビューを見る
・イノベーションのスタート地点には、必ずしも解決すべき課題があるとは限らない
・素人のように発想し、玄人として実行する
・やりたいこと=クレームは1行で書ききる「DNAは二重らせん構造をしている」「口腔内の超音波映像を解析すればしゃべっている内容がわかる」
・クレームを書くうえで「高機能な」「次世代の」「効率的な」「効果的な」「新しい」といった正しいけれどあいまいな表現は避ける
・面白い手段を思いついたなら、後からそれを解決策として使えそうな課題を探せばいい
・本当に音声タイプライターが必要かを試すために、裏の仕組みを人間で代替して評価を取った
・好きなものが3つあれば妄想の輪が広がる。他人の目を意識した面白さを追求するのではなく、自分の問題から始めるのがいいと思う
・眼高手低:高い理想を持ちながら現実をよくわかっている or 批評ばかりで技術は低い
・問題解決の糸口となるひらめきだけでなく、アイデアの種となる妄想もまた、手を動かすことで生まれる。「眼高」は「手低」の前にあるとは限らない。「手低」が「眼高」を呼ぶこともある
・そもそも何をしたかったのかを忘れていると、思いがけない展開のチャンスを逃す可能性がある。手段の目的化はどんな分野でもしばしば起こる。ある目的のための手段を考えているうちに、その手段を完成させること自体が目的であるかのように錯覚してしまうのだ
・能力の拡張
・変化する状況に応じて情報を与えるウェアラブルコンピュータのことをコンテクストウェアと呼ぶ
・妄想は、現時点での最先端から始まるわけではない。むしろ現実の世界に対して違和感を抱くところから始まる
投稿元:
レビューを見る
会社の同期に進められて購入した本。
「妄想」という少しずらしたタイトルをしているが、言語化で整理する、アイデアは「既知×既知」など、発送方法論の中で正しいと言われてきている要素をしっかり踏襲しており、なるほどと感じる。
そのうえで、
・「妄想」からはじめる=できそう/できなさそう、やるべき/やらないべきではなく、面白そうと思ったことから始めないと、イノベーションを生み出していくことは難しいだろう。選択と集中ばかりでは想定外の環境変化に対応できるような発明は生まれない。
・思いついたら、まず手を動かしてみる。
このあたりは、新鮮な考え方であったし、なるほどと思わされた。
自分の仕事に置き換えると、ここでいう発明ほどイノベーティブであり続けることは難しいが、そういう要素は失ってはいけないと感じた。面白いと感じたことはある程度手を動かして形にしてみるようなことを、顕在化した課題の解決と並行して実践することで、もっとイノベーティブな発想も出せるのでは、と感じた。
以下、ハイライト。
・妄想・・・自分の「やりたいこと」は何なのかを非真面目に考えてみる
・「高名で年配の科学者ができると言うときは正しい。でもできないと言うときはたいてい間違い」
・「素人のように発送し、玄人として実行する」
・大胆さが求められるのはどちらかというと「発想」の部分だ。一方、それを「実行」するには細心さが欠かせない。天使のように考えて、悪魔のように実行する。それが黒澤監督の言いたかったことだと思う。
・クレームが一行で書き切るのがベストだ。
・クレームは、あくまでも「仮説」でしかない。仮説は最終的な答えではなく、検証を受けるために出すものだ。
・「見る前に跳べ」という題名の詩や小説があるが、良いアイデアを思い付いたら様子を見ていないで手を動かすことだ。
投稿元:
レビューを見る
スカッとしてブラブラしている人・時間を許容する社会。
未来を生み出す妄想の時間軸を感じたときに鳥肌が立った。
素人のような妄想と玄人の実現力、これに傾ける情熱と時間。
例)自動運転、1995年に実験
◯イノベーションのスタート地点は課題設定からとは限らない
・真面目:課題解決型、想像、未来予測、SDGs
・非真面目:面白い、妄想、想定外、自分の価値観
◯悪魔のように細心に!天使のように大胆に!
悪魔度:技術の高さ
天使度:発想の大胆さ
◯妄想は人から与えられるものではなく、自分でやりたいこと
◯妄想を実現に向かって動かすのは「言語化」
・絵や図などのビジュアル:HOW
・言語化:アイデアの原点であるWHAT, WHY
◯やりたいこと=クレームは1行で言い切る
・検証可能な仮説として
・検証は最短パスで(例 音声入力の要否は、音声認識技術が成立する前でも検証可能(裏でタイプライターが入力))
◯発明が新たな必要を生む
◯既知×既知の組合せを増やす。未知への感度を上げる
・他の人とはアイデア出し(ブレスト)をするのではなく、インプットを増やす
・他の人が知らなさそうなおもしろいものを紹介し合う会議
◯失敗は自分が取り組んでいる課題の構造を明らかにするプロセス
◯眼高手低:高い理想を持ちながら、現実もよくわかっている
手を動かさないと失敗さえできない。失敗によって問題の構造が見えてくれば前進だ
◯アイデアにこだわらずピボットする
・天使度を上げる:二次元通信→スマートスキン
・視点を変える:振動によって人を誘導する→仮想力覚
・逆転の発想:プリンターの紙送り→光学マウス
・トレードオフのバランスを崩す:高精度かつ広視野角をあえて崩す→高視野角HMD
◯そもそも何をしたかったのか:椅子の「形」にとらわれるのではなく「機能」を考える
◯妄想は、現時点での最先端から始まるわけではない。むしろ、現実の世界に対して違和感を抱くところから始まる
◯「キョトン」は大事だ。自分の妄想やアイデアが、他人の価値軸とは違う価値軸の上にあることを、表している。
投稿元:
レビューを見る
アイデアを形にする方法を、具体的な例をあげて説明してくれる本。
具体例は、仮想的な例示ではなく、著者の過去の経験なので、参考になる面もあるが、時代が違っていると感じるところもある。
まだ自分でアイデア整形方法をしらない若い人向けの本です。
「とりあえずブレストしましょう!」という人に読んでほしい。
(著者はブレストもマインドマップもマンダラートも否定している。)
なかで紹介されている、「みんなが知らなそうな面白いものを持ってきて紹介する」会議は面白そうなので是非やってみたい。
短文で読みやすいので、1時間くらいで軽く読めます。
投稿元:
レビューを見る
アイデアのつくり方については「みんなが知らなそうな面白いものを持ってきて紹介する会議」(必ずしも「みんなが面白いと思うもの」でなくてもかまわない)にすべてが集約されているような気がした。中途半端にブレストをやると、参加者の気持ちを忖度する方向に流されやすいというのは多くの人が経験していると思う。
流して読むと、実績ある著者に基礎研究の大切さを説いていただいたという印象しか残らないかも。自分の置かれた環境を妄想しながら読むと楽しかった。
投稿元:
レビューを見る
ソニーコンピュータサイエンス研究所の歴本氏による本。
アイデア・思考法のヒントを得るべく読書
非真面目型イノベーションのススメ。未来は不確実であるからこそ、課題起点型の真面目なイノベーションではないものが重要であるとのこと。好きな考え方。
メモ
・妄想によって新しいことを生み出すには、思考のフレームを意識して外したり、新しいアイデアを形にし、伝えるためのちょっとしたコツが必要。頭の中の妄想を手で思考する。
・ イノベーションのスタート地点には必ずしも解決すべき課題があるとは限らない。
・天使度と悪魔度 発想の大胆さと技術力・緻密さでアイデアを評価する。
・自分が今おもしろい、やりたいと思うことをクレーム化し、実行にうつせるようにする。ここはジャンルではなくもう一歩具体的なものに。
・ブレストは新たな発想には向かないが、新たなインプットを蓄積するには向く。
・悪魔度は自然に鍛えられるが、天使度は自覚的に磨かないと高まらない。既知✖️既知の組合せをふやすことが基本戦略となる。さまざまな世界の未知を自分の既知としてインプットする。
・失敗が重要なのは、自分が取り組んでいる課題の構造を明らかにするプロセスであるため
・
投稿元:
レビューを見る
仕事柄もあって妄想ということに関して興味があって
この本のタイトルに妄想とついていたので、図書館から
貸し出しの連絡がくるのを楽しみにしていた。
最近は歳のせいか、思考が固まりつつあるようなきがしているのだが
私自身は、新しいこととか、変化は好物のほうである。
こうだったら、面白そうだとか、
身近なことなので、イノベーションでは到底ないのだけれど
自分のアイディアと、他のアイディアをミックスして
新しいやり方ができないかという点では、既知のことを掛け合わせていくというのも
一つの手法と書いてあったので、あながち間違っていたわけではないのだなと
思った。
投稿元:
レビューを見る
必要は発明の母とはいいますが、何に役に立つかわからないけどまずは妄想することで結果的に世の中に役立つ画期的なアイデアが浮かぶという話は面白かった。
著者はマルチタッチシステムSmartSkin(スマホの画面を指2本で広げたり狭めたりする技術)を発明しているが、これを発明した時点ではそもそもスマホなんて存在していなかったのだから驚きです。
自由な発想法というのはこういうことなんだなととても勉強になりました。
面白かったです。
投稿元:
レビューを見る
世に言われているイノベーションおよびその手法に対し、実際に多大なる業績を残している筆者が感じた違和感が書かせた本である。
タイトルの「妄想する思考」「思考する手」とあるが本書を的確に言い表しているいる。すなわち、ものの見方を鍛えているからこそ見えてくるもの=妄想、試行錯誤という数多い手数を出す中でたまたま見つかる=偶然性、このふたつがなければイノベーションは起きないという事実である。
世のイノベーション本は「たまたまうまくいきました」「少ないながらも共通事項はこれ」というところで踏みとどまっている。これは「生存者バイアス」に陥っている可能性が高く、本質が捉えれていない可能性が非常に高い。これを称して筆者は「違和感」と感じたのではないかと思う。
イノベーションに王道はやはりないのだというのが結論なのだと思う。
投稿元:
レビューを見る
スマホなどに使われているタッチ操作の技術を開発した作者の発想法に関する本。
技術は何に使われるか分からないけど、とにかく面白そうという健全な妄想から生まれることがあり、そうした技術こそが世界を変える。
そういったものを思いつくためには、高い技術を活かしつつ、新たな発想で活用するという2軸を忘れてはいけない。
こうした妄想をするにはある程度自由闊達な土壌が必要で、今の日本ではなかなか生まれにくいものとなっている。
アプローチが非常にコンサルや新規事業的でありながら、技術が交わると面白さも一段と高まると感じた。
投稿元:
レビューを見る
天使度と悪魔度
素人のように考え
玄人のように手を動かす
課題解決ではなく
妄想から生まれるもの
投稿元:
レビューを見る
https://note.com/planaria_/n/n58c3b2540ee7
***
本書とはずれるが、関連して連想したことメモ:
「やりたいこをやる」好奇心からイノベーションが生まれるということは事実であろうし、本書では技術開発に焦点を絞って語られているが、この手の話を聞いて考えてしまうが、大学教授(特に国立大学)の研究費を増やせといった類の話が大学側からよく出ているのをニュースで見聞きすることだ。曰く、「将来何が役に立つのかは分からないのだから、基礎研究や明確に役に立つ対象ではない研究にも金を回せ」のようなことだ。
まぁ言いたいことは分かるし事実でもあるのだろうが、国の税金をどう分配するかは納税者たる国民が決めるべきであり、国民の代表者たる政治家が主導権を持って決めるべきだ。経済的には役に立たないが人類の知を深めるような研究の推進に金を回すような懐の深さは国にもあってもいいとは個人的には思うが、それはあくまでその時の国民がそう考えたらの話であって、学者が上から目線で金を寄越せというのはおかしいし、学者は、何に役に立つかが分からない研究ならせめて、人類の知にどう貢献するかや、その研究の学問的面白さを一般国民に分かってもらえるよう努力すべきだ。
それが出来ないなら趣味や寄付を自ら募って活動するべきだろう。…とまぁ、本書のテーマから話がそれてきたのでこの話はこのへんで。