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紙の本
虚像のアラベスク (角川文庫)
著者 深水 黎一郎 (著)
バレエ団に公演中止を求める脅迫状が届いた。海埜刑事が甥の芸術探偵・瞬一郎と通し稽古に向かうと、演目の「ドン・キホーテ」は危険なシーンばかり。海外の要人警護の任務も加わり、...
虚像のアラベスク (角川文庫)
虚像のアラベスク
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商品説明
バレエ団に公演中止を求める脅迫状が届いた。海埜刑事が甥の芸術探偵・瞬一郎と通し稽古に向かうと、演目の「ドン・キホーテ」は危険なシーンばかり。海外の要人警護の任務も加わり、緊張の中、舞台の幕が上がり…。【「TRC MARC」の商品解説】
名門バレエ団に届いた脅迫状。そこには、公演を中止しなければ舞台上でとんでもないことが起こると記されていた。
警備にあたる海埜警部補は、臨席する海外要人の身の安全のため、芸術関連の事件を数多く解決した甥“芸術探偵”神泉寺瞬一郎に協力を仰ぎ万全の体制を整える。
だが、公演当日、海埜が見守る舞台上で、信じられない光景が繰り広げられる! 何もかもが前代未聞。誰もが騙される、幻惑必至のどんでん返しミステリ。【商品解説】
収録作品一覧
ドンキホーテ・アラベスク | 5−117 | |
---|---|---|
グラン・パ・ド・ドゥ | 119−260 |
著者紹介
深水 黎一郎
- 略歴
- 1963年、山形県生まれ。2007年に『ウルチモ・トルッコ』で第36回メフィスト賞を受賞してデビュー。2011年に短篇「人間の尊厳と八〇〇メートル」で、第64回日本推理作家協会賞を受賞。2014年、『最後のトリック』(『ウルチモ・トルッコ』を改題)がベストセラーとなる。2015年刊『ミステリー・アリーナ』で同年の「本格ミステリ・ベスト10」第1位、「このミステリーがすごい!」6位、「週刊文春ミステリーベスト10」4位となる。
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バレー好きにはたまらない小説
2022/03/27 21:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
深水黎一郎のバレーに関わるミステリー小説である。本書はバレーに関わる小説2編であるが、バレーに関わるというのは、一作目がバレー団のドン・キホーテの公演に、欧州委員会の女性委員長が会議のために来日し、ついでにバレー公演を鑑賞するものである。二作目はバレー団内部で発生した社長殺害事件?がメインである。
一作目を読んだ限りでは、作者の深水はよほどのバレー好きのようである。まるでバレーの解説書を読んでいるようで、バレーの基本技について詳細に解説しているのである。一般読者、とりわけミステリー愛好家にとってはここまで詳しく書かなくともよかった。これでは途中で挫折してしまうであろう。
作家が自分の思いを小説にぶつけるのは結構だが、あまりやりすぎると逆効果である。しかし、わが国のバレー人口はかなり増えてきているようだが、それでもバレー団の経営は苦しいであろう。NHKだけがバレー公演を時折放映している程度である。バレー界の今世紀のセンセーションは、何といってもディアギレフ、ニジンスキー、ストラヴィンスキーの『春の祭典』であろう。このセンセーションについても深水は逃してはいない。
通常は白鳥の湖などで舞台上を踊るバレリーナが登場するが、ストラヴィンスキーの春の祭典はバレー界に革命をもたらした。それは興味のある方が実際にご覧になることをお勧めしたい。
バレーを強力に押し出す深水の心情は理解できるが、小説の内容は面白く読めた。ただし、解説部分を除いてだが。しかし、バレー好きには応えられないであろう。ただ、世間の実情からは遊離していると思う。