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展開は面白いですが、登場人物は少なめです。
2022/01/09 12:13
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投稿者:akihiro - この投稿者のレビュー一覧を見る
閉じ込め症候群の患者と産婦人科医を中心に描かれており、主要人物はそこまで多くありません。他の患者とのやりとりがあまり描かれていないため、産婦人科医の普段の人物像がわからず、感情移入はできませんでした。
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閉じ込め症候群
2022/01/09 23:58
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めて聞く病気でした。こんな症候になるとは……。しかも、入院中に妊娠?病院の責任、問われますよね……。しかし、……生まれたら子供はどうなるのかー幸せになれるのか……。
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予想外の角度から命の倫理を問う医療ミステリー。
長期入院している寝たきりの女性患者が妊娠し、院内は騒然とする。
妊娠させた人物を探るべく「まばたき」を通して彼女の声を聞く。
医者として、人として、どこまで彼女の意志を尊重すべきか。
どちらの選択が正しいのか、何度考えても判断できない。
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交通事故により七カ月間「閉じ込め症候群」(ロックドインシンドローム)になっていた岸部愛華22歳が入院している江花病院で、嘔吐と出血により妊娠十週目であることに産婦人科医師の水瀬真理亜は気づきます。
愛華の病気は体をどこも動かせない症状があり、病院内でレイプがあったということになり、警察も介入してきます。
精神科医による催眠療法で愛華にまばたきの数で、はい、いいえを教えさせる方法が強行され、愛華を妊娠させたのは担当脳外科医の高森医師だったという驚くべき事実が確認されてしまいます。
高森医師は「これは愛です」と言って自分のやったことを否定しませんでした。
愛華の父親の岸部大吾は政治家であり、愛華の転院させての中絶を申し入れてきます。
真理亜は愛華にまばたきの数で51音を指定する方法をみつけ、愛華とコミュニケーションをとります。
すると愛華はお腹の子を産んで祖父母に育てて欲しいと言い出します。
なぜ、愛華はそこまで、自分の子どもにこだわるのか…。真理亜は愛華に更なるコミュニケーションをとり、真実に寄り添おうとします。
二三時間で読める中編小説です。
よくできたミステリーだと思いました。
きわどい話では全くなく、夢みたいないいお話でした。
こんな不思議な話もあるのだなあと、感心しました。
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下村作品の近作はどれも秀作ばかり。本作もスキャンダラスな設定の裏に隠された人間の深層を抉るストーリと確かな文章力に一気読みさせてもらった。特にロックドインシンドロームの女性患者と主人公の女医との間で交わされる文字盤を使った瞬きトークの表現は心揺さぶられる。斬新さはないがプロットの回収も見事で、タイトな作りによる緊張感も加わり上質なミステリーとなっている。
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“閉じ込め症候群”(意識があり外界を認識できるが、身体を動かすことができない状態)で入院中の女性患者に異変が起きる。宿直の産婦人科医が検査するとなんと彼女は妊娠していた……というのが話の発端だ。犯人探しが始まるのかと思いきや、事態は意外な方向に進む。うーん、素直におもしろかったとは言えない。ほとんどが病院内の出来事で、人物造形もありきたりだし、なによりそう都合よくいくか?と思ってしまった。
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読みやすくてサラリと読み終わる作品。
扱っている内容にしては薄っぺらくて掘り下げが足りない印象。高森医師が行った行為も、患者のためというよりは自分の劣情から来る部分も否定できないし、何より結果が陳腐。
この状況で、生まれた子は果たして本当に幸せなのか?祖父母が亡くなったらどうするのか?自分たちが生きる希望にために子供の人生を利用しているようで後味が悪い。
閉じ込め症候群扱った作品ということで安楽死の問題を盛り込んで、重厚な物語を期待していただけに残念の一言。
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閉じ込め症候群?動かせるのは眼球だけ?
まばたき1回がYES、まばたき2回がNO。
意思疎通が可能なことがわかってからは、一気読み。
動けない彼女は、自分が妊娠している事を知っていた。
思い込みは危険。
犯人は冤罪だった。
そんなことって、本当なの?と驚くことばかり。
ラストはスッキリする。
幸せを願いたい。
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さすがは下村さん。途中から本当に予想のとんでもなく上を行く展開で、現実逃避にもってこいの引きでした。命の倫理とはなにか…。
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眼球と瞼が動くなら誰でも最初に思いつきそうなコミュニケーション方法を、エリートであるはずの医師が
「なんと天才的なアイディア!」と扱うのには違和感があったし、
「閉じ込め症候群の患者に行った聞き取り調査」と聞いてまず「どうやってやったのか」という疑問が浮かばない点も不自然に感じた。
それから「〇う」という単語を使って聞き取りされているのに、
「まさか〇〇という前提で質問されているとは思わなかった」と認識したってのも無理があると思った。
でも、面白かった。
ツイッター大嫌いやね(笑)。私もだけど。
てか結局どうやってあの両親説得したの?一晩以下で?
祖父母呼ぶしかないよな…
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2021.11 一気読み。最初の数ページでピリッとして、その後はずっとヒリヒリ、ビリビリ。最後はふ~。突っ込みどころはままあるけれど、なかなかすごい小説でした。
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*
読みました。
事故に遭い、閉じ込め症候群で
寝たきりの患者の妊娠が判明する。
騒然となる病院。
そして担当医師が犯人として逮捕されてしまうが、
患者から中絶の同意を得るため産婦人科医が
意思を確認する術を模索して悪戦苦闘する中、
次々に驚くべき事実が明らかになる。
なぜ患者は妊娠したのか。
この妊娠を望んだの誰なのか。
担当医師は本当に犯罪を犯したのか。
あなたのため、という正論は人を追い詰める。
正論を述べた人は、相手の気持ちを考えないので、
それに気づくことはない。
幸せや不幸を決めるのは、何で誰なのか。
命の倫理を追求した物語。
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下村敦史のアルテミスの涙を読みました。
主人公は産婦人科の女医です。
車の事故で閉じ込め症候群になってしまった患者さんがいました。
閉じ込め症候群は、意識はしっかりしているのに体が動かせず指本を貸すこともできない状態です。
その若い女性の患者さんは妊娠していることがわかりました。
それも事故を起こして入院してからの妊娠です。
そこから物語は始まります。
なかなか良かったです。
最後は少し涙してしまいました。
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閉じ込め症候群という症状は初めて聞いたけれど、こりゃ本当に辛いですね。何にも意思表示できないのに意識はクリアなんです。そんな症状の女性が入院中に妊娠してしまうのですが、それはそれは大騒ぎになります。
予想で来ていた人が犯人として捕まりますが、それからも結構なページ数が残っています。さてどんな謎が・・・。なかなかの面白さでした。
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寝たきりで身体を動かせない女性が、妊娠した。彼女を妊娠させたのは誰なのか…患者のまばたきだけで、真実は解けるのか。
あらすじを読んでミステリー小説と思って読んでいたが、推理の行方よりも、命について、倫理について考えさせられる話だった。
文体はやさしく、話運びも飽きさせず、一気読み。
面白かった!と単純には言えないけど、読んで良かった。