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紙の本
食卓のない家 (中公文庫)
著者 円地 文子 (著)
学生運動の果てに行き着いた、過激派によるリンチ殺人と人質籠城事件。親たちの責任も厳しく追及する世間に対し、犯人の父親は「成人した子と親は別人格」と毅然とした態度を貫く。そ...
食卓のない家 (中公文庫)
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商品説明
学生運動の果てに行き着いた、過激派によるリンチ殺人と人質籠城事件。親たちの責任も厳しく追及する世間に対し、犯人の父親は「成人した子と親は別人格」と毅然とした態度を貫く。その結果、家族に悲劇が訪れ…。【「TRC MARC」の商品解説】
学生運動の果てに行き着いた、過激派によるリンチ殺人と人質籠城事件。世間は学生だけでなく、親たちの責任も厳しく追及する。しかし、犯人の父親・鬼童子信之は「成人した子と親は別人格」として毅然とした態度を崩さない。その結果、家族には悲劇が訪れるが……。連合赤軍事件をモチーフに家族とは何かを問う、著者晩年の力作。〈解説〉篠田節子【商品解説】
著者紹介
円地 文子
- 略歴
- 円地文子
一九〇五(明治三十八)年東京生まれ。小説家、劇作家。国語学者・上田万年の次女。日本女子大附属高等女学校中退。豊かな古典の教養をもとに女性の執念や業を描いた。主な作品に『女坂』(野間文芸賞)、自伝的三部作『朱を奪うもの』『傷ある翼』『虹と修羅』(谷崎潤一郎賞)、『なまみこ物語』(女流文学賞)、『遊魂』(日本文学大賞)など。また『源氏物語』の現代語訳でも知られる。八五(昭和六十)年文化勲章受章。八六年没。
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奇妙な引力を持った作品。
2022/06/28 11:07
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投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
奇妙な引力を持った作品。「連合赤軍事件」として名高い事件を題材としてるのだからもっと政治性の高い作品かと思っていたら、政治性はさておき残された家族の崩壊と再生に重点が置かれてるように思える。その根底には「成人した子供は独立した人間として自身で責任を持った行動が要求される」という思想が見える。日本的心情からはちょっとずれた感覚ではあるが、私的にはかなり理解できる。作品ではそうした心情を破壊された家庭の人々のその後を描くことで鋭く描き出していく。作中、度々引用される「被害者が加害者になる」という言葉にふと感じるものあり。ちょっと、フィクションとしての面白みを意識しすぎた展開に減点してしまったが5点でも良し。凝り固まった思想から抜け出せない人に読んで欲しい作品。ハハハ、凝り固まった思想から抜け出せない人などこんな本読まないよね。