歌舞伎座の怪紳士

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こーゆーの読むと歌舞伎が見てみたくなる。
安い席があると知ってても、なかなか。
小さい謎と歌舞伎のバランスがちょうどよく読みやすかった。
久澄はやっぱり恵まれると思う。真緒がつっかかりたくなる気持ちがよーくわかる。

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歌舞伎の入門書としても良いかも。
ストプレ、ミュージカル、宝塚には行けるのに、歌舞伎はどこか敷居が高く尻込みしていたのだが…今年は行ってみようかなと思った。

自分も含め、日本人はどうしても完璧を求めてしまう傾向にあるのかなぁと。不完全であることを受け容れて、足りないものを補い合うのではどうしてダメなのだろう？補い合うのは何故異性のパートナーであるべきなのだろう？

近藤さんの描く世界は、謎解きと優しさが両立しているところが好きだなぁ…

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いつものことながら、色々な悩みや境遇の人の、心に沿った作品でした。読み終わったあとに、心がほわっと温かくなり「うんっ」頑張ろう！って思える。そんな作品でした。
難しいと思っていた歌舞伎にも触れることができ、ちょっと見てみようかな？とも思いました。

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主人公が最初は多少もやもややきもきするけど
読み進めると、どうしてこうなってしまったのか理解できて悲しくなった。完璧にみえたおばあさん、お姉さん、お友達も傍目にはわからないけど鋭い傷を実は抱えていて、それでも前に進もうとしてる。主人公も最後は前に進もうとしていて、ほっとした。楽しそうで良かった。
楽しいと思えることがひとつでもあればそれで十分だ。自分の人生の価値観は人にきめられるものじゃない。自分の人生は自分だけのものだ。
男の人の描写が主人公を助けてくれる一人をのぞいては、厳しいような気がする。一度もみたことないけど歌舞伎がみたくなった。

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★3.5
歌舞伎をバックボーンに小さな謎を散りばめた、教養型ミステリー。といっても堅苦しいものではなく、歌舞伎見にいってみたいなと思わせる、歌舞伎入門小説のよう。

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家事手伝いをしながら暮らす久澄。自由になるお金は少ないなか、祖母から持ち込まれたアルバイトは観劇して感想を伝えるもの。初めての歌舞伎に始まりオペラや演劇も見ることになる。それらを好きになり心が元気になっていく中で、よく出会う老紳士がとても気になっていく。
ハラスメントを受けて退職した彼女は、落ち着いて考えられれば頭がよくて優しい人なんだろう。
少しずつでも元気になって行けるように。

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現実の世界にある、生きづらさや矛盾をきっちり描いた上で、気持ちが軽くなるようなお話を造ってみせるのはさすが。老紳士の正体にも納得。

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まだ観たことのない演目が出てきたので、歌舞伎座行きたくなりました。
病気にまではなっていなくても、同じような不安を感じているから、前向きになろうと努力する姿に「私も頑張ろっ!」と思った。

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歌舞伎に詳しくないので、演目の説明などもあり、少し興味を持った。登場人物に嫌な人がいないところが良い。

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読んでいて、あからさまに他人の悪意を浴びると機能不全に陥るんだろうなぁ、なんて思いました。されたこともそうでしょうが、他人に向かって明確な悪意を向けることが出来るという事も、それがそれまで普通に接していた相手であるという事もショックだろうし。他人からの評価がすべてでは無いですが、一人の人間に不当な評価下されると、周囲全員が同じ評価なのだと思い込んでしまう過程はなんだかよく分かります。つらい。でもまぁメインはそのあたりじゃないんでしょうけれどもね。

個人的にはそんなこんなで傷ついた主人公が、たまの観劇でパーっと浮世の憂さを晴らすのかと思ったら、劇場でも結構イヤな思いをして大変なことになったなと思いました。個人的には人生初の体験をするときに、そんなイヤな思いをしたらもう二度とその場に足を踏み入れたくないと思うかも。主人公は強いなぁ。

自分が初めて歌舞伎を劇場に見に行ったのは明治座でした。ぴあだったかな？でチケットを取り、一人で観劇だったのでその時はなんだかえらい緊張しました。こんな若造(というほど若くもないけど)が行って良いのかとか、何か不作法をしないかとか、おっかなびっくりだったんですが、行ってみたらなんてことないオープンな雰囲気で、会場内で飲食は出来るし(今はコロナもあってムリみたいですが)、比較的観客の年齢が高めなこともあり開演中も真っ暗にならないので筋書きは読めるし、イヤホンガイドはためになることばかり教えてくれるしで最初の杞憂はどこへやら、すっかりファンになったのを覚えております。

そういう意味では最初の一歩ってすごくドキドキするけれども踏み出して良かったな~って思える体験でした。興味があるなら一度是非、会場に足をお運びくださいという人の気持ちがわかるようになりました(笑)
そんなことを思い出しながら読みました。

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観劇が大好きなので、余計に楽しく読めた。
歌舞伎も久々に観たくなったし、オペラは観たことないので、今後挑戦してみたい。

劇場のあの独特な雰囲気、始まる前のワクワク感が好き。
主人公の久澄が観劇にハマっていく様がよくわかる。
そして久澄の繊細な心の描写もよくわかる。
無職で卑屈になり、焦る気持ち、将来の不安。
好きなものができたことで、少しずつ前向きになれる感じ。

立場は人それぞれで、幸せで充実してるように見えても、みんな抱えてるものがあって、分かり合えないこともあるけど、自分の気持ちを大切にしつつも、人を思いやれる、優しい気持ちを大切にしたい。

「誰かがあなたを責めようとして発することばは、自分が、いちばん言われたくないことばですよ」
心に刺さった言葉。覚えておきたい。

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職場でハラスメントを受け退職し、家で家事手伝いと犬の世話をして過ごしている久澄。
祖母のからの観劇鑑賞の代行のバイトを受け、歌舞伎やオペラ、演劇などを鑑賞する。
そこで起こる奇妙な出来事。そして、いつも出会う親切な紳士もいて…



歌舞伎って見たことないな。でも、久澄が見た歌舞伎は、今私が大河ドラマで一生懸命見てる「鎌倉殿の13人」の時代と被ってるよう。少し興味が出てきた。そして、高いと思っていたチケット代も席によっては映画を見るのと同じぐらいの金額だとは思わなかった。そういうところから一歩始めてもいいのかなと思った。



「誰かが貴方を責めようとして発する言葉は、自分はいちばん言われたくない言葉」
よく聞くセリフだけど、本当にそうだよなって思う。言われたくないから、自分を守るために発して相手を責めるんだろうな。



久澄が前向きになって良かった。戻る場所があるって大切だよな。


2022.6.1 読了

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観劇という楽しみを見つけて、主人公の人生が前に進み始める、爽快感のある作品です。
明日もがんばろう！と思えました。