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- カテゴリ:一般
- 発売日:2022/02/25
- 出版社: マール社
- サイズ:24cm/159p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-8373-0919-2
- 国内送料無料
紙の本
古代ローマ軍の土木技術 街道・水道・運河などの建設事業をイラストで再現
著者 ジェラール・クーロン (著),ジャン=クロード・ゴルヴァン (著),大清水 裕 (訳)
戦争のない平和な時、古代ローマの兵士たちはトンネルを掘り、街道をつなげ、橋を作り、水道を引いた。彼らがどのような工法により土木工事を行っていたのか、詳細なイラストで紹介す...
古代ローマ軍の土木技術 街道・水道・運河などの建設事業をイラストで再現
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商品説明
戦争のない平和な時、古代ローマの兵士たちはトンネルを掘り、街道をつなげ、橋を作り、水道を引いた。彼らがどのような工法により土木工事を行っていたのか、詳細なイラストで紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
戦争のない平和な時、古代ローマの兵士たちは何をしていたのでしょう?
司令官は兵士が無為に時間を潰すことを恐れました。
そして兵士たちから“暇な時間を奪い取るために”、土木事業に動員しました。
兵士たちはトンネルを掘り、街道をつなげ、橋を作り、そして水道を引いたのです。
そのおかげでローマ帝国は類を見ない大都市へと発展していきました。
古代ローマの兵士たちがどのような立場や環境のもとで、
どのような工法により土木工事を行っていたのか、
詳細なイラストによって、まるで当時の工事現場にタイムスリップしたかのように体感することができます。【商品解説】
目次
- 【はじめに】
- ・ローマの建築家:ある匿名の人物
- ・兵士の建築家
- ・「兵士から暇を奪いとるために」
- ・大規模事業と兵士の精神状態
- ・ローマの栄光のために人目を引く事業
- 【運河の掘削】
- ・マリウスの運河
- ・コルブロの運河
- ・ネロとコリントス地峡開削の試み
著者紹介
ジェラール・クーロン
- 略歴
- ジェラール・クーロン Gérard Coulon
文化遺産主任学芸員。元アルゲントマグス博物館館長、前トゥーレーヌ州立文化財・博物館課課長。エランス社で出版された著書に、『 L'Enfant en Gaule romaine(ローマ期ガリアの子ども)』、『Les Gallo-Romains(ローマ期ガリアの人々)』、『Argentomagus(アルゲントマグス)』などがある(いずれも未邦訳)。
ジャン=クロード・ゴルヴァンとの共著で邦訳されたものに、『絵で旅するローマ帝国時代のガリア──古代の建築・文化・暮らし』(瀧本みわ/長谷川敬訳、マール社、2019年)がある。
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紙の本
軍団兵の土木作業
2024/01/06 19:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DB - この投稿者のレビュー一覧を見る
古代ローマ軍といえば、領土を拡大し属州や植民地を建設してはローマからの高速道路とも言うべきローマ街道を敷設していったイメージがある。
行軍の際も毎晩野営地を決めると、防壁と堀をめぐらせた簡易要塞を作っていたという。
本書ではそんなローマ軍の持っていた土木技術について詳しく書かれていた。
ローマ軍が市民兵から職業軍人にかわり、二十五年の任期中はずっと軍団兵として雇用されていた時代、戦時はともかく平時に軍隊に何をさせておこうかという問題の答えが土木作業だった。
軍紀を引き締めるのには罰則の恐怖によるよりは規則正しい労働と規律で兵士たちを従順にさせておく方がよいという考え方もあり。
平和を確立した後、兵士たちを無為にしておきたくなかったから街道を建築させたとの小フラミニア街道の敷設者の言葉も残っているそうだ。
体力仕事なのでそれなりに体力の維持に役に立つし、作ったものは使えるし、命令と行動と言うパターンが繰り返されるという意味でもよいのだろう。
街道は有名だが、運河、水道、橋、植民地や都市の創設と、例外的ではあるが鉱山や採石場での軍隊の活動といった多岐にわたる土木事業について見ていきます。
運河や街道はある程度の技術とマンパワーがあれば作れそうだが、水道は複雑で条件の多い事業だ。
渓谷や谷間、水流、窪地を超えて水源地から遠く離れた都市まで一定の傾きを維持して作らなければならないのが水道だった。
このため良質の水源を見つけると、技師が水準測量をするのですがこの時に用いられるのは直角定規のようなグロマと水平面を測定するコロバテスだった。
作られたものの大きさを思うと随分とシンプルな道具だが、これらの道具を使って正確な測量をし水道を作る技術と経験のある技師は必要に応じて派遣されていたそうです。
橋は平時だけでなく軍事でも重要なポイントとなるだけに、いかに早く馬も含めた軍隊が渡ることができるしっかりした橋を架けることができるかは大切だった。
船を並べていって橋にしたり、川底に杭を打っていきながら橋を伸長していったり、川岸で橋の一部を作って連結していったりと様々な手法があったようです。
水深や水流によってどんな方法を使うかはやはり経験を積んだ工兵の判断だったのかもしれない。
兵役を満期除隊したら植民地に土地を与えられて生活するのが軍団兵の期待する老後だった。
その植民地がどこになるかでいい生活ができるかどうかが変わってくるので、イタリア内に植民地を与えられることを約束して軍隊の協力を取り付けるというのも歴史に出てくる。
そんな植民地の建設までローマ軍がしていたのは驚きだが、長期の宿営地と思えば以外でもないのか。
ちゃんと円形闘技場が作られているのがローマらしかった。