紙の本
生きるも死ぬも自由選択
2022/10/01 20:27
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
自殺幇助会社「さんず」。死にきれない人の心残りを解消し、思いを断ち切る手伝いをしてくれます。
「よりそいプラン」「もろもろプラン」がご用意されてます。手厚い。
会社員は何人かいるみたいだけど、主にスガとカトウのコンビが担当したお話。
なぜ死にたいのか、何が心残りなのかを追求することで別の側面が浮き彫りになってくるミステリー。
さらに、終盤この二人の秘密も明らかに。
自殺幇助って賛否もあるだろうけど、純粋に面白かったぞ。
電子書籍
連作短編
2023/11/22 20:17
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
実は、これを読んだのは、まだコロナ禍が尾を引いているときでした。こういう命の力のこと、書いたお話は、当時、凄く重かったです。ただ、こうしてコロナ禍がおさまりつつあるときに読むと…。違う気がしますね
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降田天さんの新刊!!
もったいないのですこしずーつ読みました(笑)
どういう展開なのか、毎回わくわくし、予想外だと嬉しかったです。
姉が…!!って思ったけど降田さん作品何作か読んでると妙に納得してしまう(笑)
続編出たら読みたい。
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正直、期待せずに読み始めたけれど案外よかったな。テイストが近いのは怪盗山猫シリーズとかだろうか。評判が良ければ続きものになるのかも。
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自殺幇助業者〈さんず〉への申込方法が妙にリアル。
QRコードからHPにアクセスし、希望のプランを選び、用意されたフォームに入力する。
そのページが簡単に想像できてしまうから怖い。
物語の設定上、死を望む人しか出てこない。
読んで楽しい気分には決してならないけれど、意外な真相に驚かされる連作短編集。
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死にたいと思い詰めた人の所にどこからともなく現れる老女が残していく一枚のカード。そこに印刷されたQRコードでアクセスすると現れる「有限会社さんず」の案内。さんずは三途、つまり死への橋渡しをする自殺幇助業者。
自殺志願者の元に現れるカトウとスガの凸凹コンビ。2人は志願者の死への迷いを取り除き、自死に寄り添う役。さんずに頼った人々の事情とその結末を描く5つの連作短編。
設定が自死の幇助だけに、それぞれの自殺志願者の事情に救いがなく、人の暗部を覗き込むような重苦しさがつきまとう話。
5話目あたりで全体としての繋がりが見えてきて、少し光も見えて来るものの、自死を軽〜く扱った趣味の悪い話を読まされた感が拭えず、心に響くこともなく読了。スガはいいキャラだっただけに残念。
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自殺幇助業者を描く連作短編集。5話からなる。
* * * * *
自殺したがっている人間がいるのを察知し、心置きなく自殺できるようサポートする。それが「さんず」が請け負う業務です。
斬新な発想の作品は看板倒れになることもよくありますが、本作は破綻することなく物語世界を作っていました。
ターゲットについては事前に調査をかけ、接触時点ではターゲットの置かれた状況の8割を把握していることや、カトウやスガがカウンセリングから自殺の実行まできめ細やかに面倒を見ていくという設定が面白かった。
社名の「さんず」が三途の川からきているところも洒落ていると思います。
4話目(の終盤)までは文句なし。きれいなミステリー仕立てで、このままシリーズ化してくれるかなとかアニメ化もして欲しいとか、ワクワクしながら読んでいたほどでした。
けれど、(4話目のラストから)最終話の展開が無理に物語を終わらせるためのもののように感じ、不自然さが拭えないのが残念でした。
『偽りの春』でファンになったレディースユニット。次回作に期待したいと思います。
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自殺幇助の会社、さんず。話の展開が読めず、読み進めたら1日で読み終えてしまった。死ぬ自由もあっていいのかもしれないけど、やっぱりどこか歪んでる。死ぬこと考えずに済むのが1番いいよね。
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特殊な職業従事者と依頼者の話。依頼者にとっての現状(地獄)からの救済「よりそって死を見届ける」までの展開がとてもしんどい。それが救いになるけれど依頼者の未来は閉じてしまう。収録されている話の仕掛けがどれも違うのでそこを楽しんだ感じ。読むタイミングは大事
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死にたい人の背中を押す会社さんず。自殺希望者からカウンセリングをしてその死を見届ける。が、実態は自殺希望者を事前に察知してその人を死へ誘導していく会社だった。それでも死を前に踏み留まるもの、全てを諦めて死を選ぶもの、抗いながら死を選ぶもの…と自殺希望を前にしても人というものは様々だ。死でしか救われないこともある、のかな。なんかそれって寂しいなあ…
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図書館で借りた本。
自殺志願者の元へ届くと言う名詞大のカードには、QRコードのみが印刷されている。そこに申し込むと自殺を手助けしてくれると言う。会社名はさんず。
色々な事情を抱えた5人のクライアントの話。
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三途の川を渡るのさんずから取ったのだろうダジャレみたいな会社名。「よりそいプラン」と「もろともプラン」の2種類しか選べないしどっちも最終的には自殺となる。
こういう会社があったら利用する人はそれなりにいるんじゃないだろうかと思えてしまう。
コンビニの店長のような自業自得タイプから誰それのために自殺したいという献身タイプ、いじめられてどん底状態追い込まれタイプ…様々な人がさんずに自殺幇助を依頼する。
どう考えても怪しい会社だが、職員のスガとカトウがちょうどおちゃらけと堅物でバランスが取れており安心感がある。(死ぬとは言え、最期を見てくれる人には安心感を求めたいと私は思う。)
基本的にスガとカトウは依頼人の心残りを解消し、寄り添うことに勤めるのみ。自殺を押し付けたりはしない。
私も白状なもので、登場人物たちが自殺することを止めたい等とは思わなかった。
しかし、最後の章の地味な女性教師に関しては、死ぬ前に国枝に逆襲してしまえばいいのにと思った。
このまま本編が終わるかと思いきや最後に明かされるさんずの黒幕。予想もつかなかった。ある程度そういう嗜好の人がいるのは知っていたけれど。
死にたいオーラをちょっとでも出してしまったら最後、「さんず」に身辺調査をされ始めるかもしれないので注意しよう。笑
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死にたい、だけれど自殺する踏ん切りがつかなくて悩む人のもとへ届けられる謎めいたカード。そこからアクセスできるのは、自殺幇助業者である「さんず」のホームページ。自死の妨げとなるものを取り払い、後押しをして見届けてくれる「よりそいプラン」と、自死を物理的に手助けする「もろともプラン」から成り立つサービスで、死にたい人たちは無事(?)自殺することができるのか、それとも……?
自殺幇助業者の物語だけれど、もちろん自殺を賛美したり推奨するものではありません。しかしだからといって頑なに「自殺は絶対にダメ!」という物語でもなく、奇妙な優しさのようなものを感じました。そりゃあどうしても自力では解決できない問題があって、思い詰めた人は無理でしょうが。そうでない人ならこのように未練を取り除いてもらうだけで、前向きになれることもあるかもしれない。弱った人に寄り添ってくれるという意味では、案外とこのような仕事は悪くないのでは、と思ってしまいました。ただ、「さんず」が作られた理由がちょっとアレではあるのですが。それでもそんなに嫌な気分はしないなあ。
お気に入りは第三話。死を前にして自分の大切なコレクションを譲り渡したい相手の条件を厳しく指定する富豪の謎が魅力的でした。前代未聞の自殺方法もインパクト大です。
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面白かったです。
いやーな空気感で
人の汚くて冷たくて恐ろしくて怖い一面を
これでもかと見せられる。
心の奥底にある死にたいという
深層心理をわざわざ呼び起こさせ
死に追いやる。
いい気分で読める物語ではないけれど
人怖な小説で面白かった。
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自殺幇助会社「さんず」の社員とその依頼者の話。人間の嫌な面を突きつけられ、依頼者の事情とか知っていくと、そりゃまぁどんどんしんどくなる。この会社も自殺を思い留めようとするのじゃなく淡々と進めていくのが歪みを感じる。