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紙の本
縮小ニッポンの再興戦略 (マガジンハウス新書)
著者 加谷珪一 (著)
日本の高度成長は偶然によってもたらされたものであり、1990年代以降のゼロ成長についてはむしろ必然だった−。日本経済が成長できない原因などを解説し、日本経済を回復させるた...
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商品説明
日本の高度成長は偶然によってもたらされたものであり、1990年代以降のゼロ成長についてはむしろ必然だった−。日本経済が成長できない原因などを解説し、日本経済を回復させるための処方箋を明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
給料は下がるのに、物価は上がる――
「最悪の未来」(スタグフレーション)を回避するため、
日本はいま、何をするべきなのか?
コメンテーターとして、テレビ・ラジオに引っ張りだこの著者が、
「日本経済を復活させる」唯一の方法を初めて明かす!
本書では、多くの日本人が衝撃を受けるであろう真実を提示しています。
それは「日本の高度経済成長は単なる偶然だった」ということ――。
私たちはこの"間違った成功体験"に固執しすぎるあまり、
沈みゆく経済を前にしても、効果的な対策を講じられなかったわけです。
日本経済に対して正しい認識を持てば、
自ずと「経済復活の処方箋」が見えてくるのです。 ――著者
【目次・内容例】
第1章 日本は「経済政策」では復活しない
・結局、どの政権でも「低成長」
・「現役世代の消費低迷」という大問題
・「新しい資本主義」も期待できない
……
第2章 高度成長は“単なる偶然”だった
・中国の失敗による「ライバル不在」
・日本は「輸出+消費」のハイブリッド
・「政府に頼らない産業ばかりが生き残る」という皮肉
……
第3章 IT拒否社会ニッポン
・なぜ、日本でイノベーションが生まれないのか?
・「IT化の遅れ」が経済衰退のきっかけ
・「組織文化」がIT化を妨げる
……
第4章 日本は製造業大国ドイツになれるのか?
・半完成品を売る日本、最終製品を売るドイツ
・日米貿易摩擦で日本が見せた驚くべき反応
・ドイツの巧みな外交戦略
……
第5章 経済成長のエンジンとしての「消費」
・「円安がメリット」の時代は終わった
・「将来が不安」だと人はお金を貯め込む
・異質な「人件費削減策」がもたらしたもの
……
第6章 日本が成長する唯一の方法
・世界はブロック経済に向けて動き出している
・輸出立国を続けるには中国に従うしかない
・「1億人の国内消費」を喚起するのがもっとも効率的
……
【商品解説】
高度経済成長は「単なる偶然」だった——!?
“衝撃の事実”から見えてくる日本経済復活への道筋とは? 【本の内容】
著者紹介
加谷珪一
- 略歴
- 加谷珪一(かや・けいいち)
経済評論家
仙台市生まれ。1993 年東北大学工学部原子核工学科卒業後、日経BP 社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在は、ニューズウィークや現代ビジネスなど多くの媒体で連載を持つほか、テレビやラジオなどで解説者やコメンテーターなどを務める。
主な著書に『貧乏国ニッポン』(幻冬舎新書)、『脱日本入門』(文藝春秋)、『日本は小国になるが、それは絶望ではない』
(KADOKAWA)、『日本はもはや後進国』(秀和システム)、『ポスト新産業革命』(CCC メディアハウス)、『戦争の値段』(祥伝社黄金文庫)などがある。
オフィシャルHP:http://k-kaya.com/
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日本の未来
2024/01/09 17:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本の未来について、わかりやすく解説されていて、よかったです。高度成長は、偶然の幸運であったと、思いました。
紙の本
いやなことを正面から向き合えない多くの人に
2022/09/14 20:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は、コメンテーターとして、テレビ・ラジオによく出ており、著書も多い。分かりやすいと多くの方に評価されるが、批判される方も少なくない。
最近では、「国民の底意地の悪さが、日本経済低迷の元凶」、「貧乏国ニッポン」等の本を出されている。読まれた方も多いと思う。
本書では、日本の高度成長は偶然によってもたらされたと断定する。1990年代以降のゼロ成長は必然的に発生してきたとし、日本経済が成長できない原因などを解説する。だから、給料は横ばいか下がっているのに、物価は上がる。年金も物価スライドではないので、下がっている。その上で、日本経済を回復させるための処方箋を明らかにする。
高齢者から見れば、戦争に負けて国土は焦土と化し、ゼロから再建したのは偶然でなく、私たちの努力だといいたいであろう。しかし、著者の指摘するとおり、1950年に北朝鮮が戦端を開いた朝鮮戦争で、戦争特需で日本の倒産しかけの多くの企業が復活したことは事実である。当時は、日本は連合国に占領され、軍隊は存在せず、憲法上も軍事行動は規制されていた。機雷除去で海上保安庁が出る等であったが、米軍を中心に物資の供給要請で、一気に外貨を稼ぐことができたことは間違いないし、これがなければ日本資本主義の復活はあり得なかった。
また、ソ連、中国は計画経済で失敗を重ねてきたことも事実である。しかし、1990年あたりはソ連解体や中国の開放経済で、特に中国の躍進は著しい。これらを的確に指摘していることを確認された方がいいと思う。分かっていても言いづらい人が多かったのではと思う。
また、日本の経済政策にも触れる。これをどう見るかである。日本とドイツのアプローチの仕方にも言及される。
こういったところも、一読されて考えてもらえばと思う。