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商品説明
世界システムの大変動後、遠隔地交易、ローマ帝国との対抗、民族移動などを経て誕生した、500年にわたるフランク国家の通史。2は、初代王の征服と受洗から司教座・貴族・宮廷権力の形成までを描く。【「TRC MARC」の商品解説】
「軍閥王」が建設した「自由なる民」の王国は、度重なる分裂と統合を経て何を欧州にもたらしたのか。第一人者による初の本格的通史の第2巻。本巻では世界史の新局面のなか、初代王の征服と受洗から司教座・貴族・宮廷権力の形成まで、海を跨いだ交流を視野にダイナミックに描く。【商品解説】
目次
- メロヴィング朝系図
- はじめに
- 第I部 クローヴィスと初発の諸局面
- 第1章 クローヴィスの軌跡
- 1 少年クローヴィス
- 2 軍閥の領袖
- 3 カトリック受洗をめぐる問題
著者紹介
佐藤 彰一
- 略歴
- 〈佐藤彰一〉1945年生まれ。早稲田大学文学研究科博士課程退学。博士(文学)。名古屋大学名誉教授。日本学士院会員。フランス学士院会員。「修道院と農民」で日本学士院賞受賞。
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貴重なメロヴィング朝の通史
2022/09/01 17:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mt - この投稿者のレビュー一覧を見る
メロヴィング朝の一般向け通史なんて我が国初では。カロリング朝の前座みたいな扱いで、いまいち実態の見えなかった王朝のことが知れてなかなか良い。王の息子たちによる王国の兄弟分割相続という独自性や、それによって必然的に起きる内乱など、古代から中世への移行期ならではのグチャグチャ感にあふれた内容。またその中でフランクの伝統になかった「貴族」の誕生や、次第に力を着けていく各王国の「宮宰」など次の時代への助走が見られるのも面白い。他に短命の王が多いためか、若年の後継者を支える母后の存在が大きいのも印象に残った。