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メアリ・ジキルと怪物淑女たちの欧州旅行 1 ウィーン篇 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)
メアリ・ジキルたちに、ルシンダという人物から手紙が届いた。父親ヴァン・ヘルシング教授の実験の被験者にされた自分を救い出してほしいという。メアリたちは探偵ホームズの力も借り...
メアリ・ジキルと怪物淑女たちの欧州旅行 1 ウィーン篇 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)
メアリ・ジキルと怪物淑女たちの欧州旅行 1ウィーン篇
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商品説明
メアリ・ジキルたちに、ルシンダという人物から手紙が届いた。父親ヴァン・ヘルシング教授の実験の被験者にされた自分を救い出してほしいという。メアリたちは探偵ホームズの力も借りながら、ルシンダを救うためウィーンへ…。【「TRC MARC」の商品解説】
ヴィクトリア朝ロンドンで暮らすメアリ・ジキルら、特異な能力をもつ"モンスター娘"こと〈アテナ・クラブ〉の令嬢たちに、ヴァン・ヘルシング教授の娘ルシンダから救助を求める手紙が届く。彼女たちは一路ウィーンへ! 大陸で繰り広げられる華麗な大冒険【商品解説】
著者紹介
シオドラ・ゴス
- 略歴
- 〈シオドラ・ゴス〉ハンガリー、ブダペスト生まれ。2008年に世界幻想文学大賞を受賞。「メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち」でローカス賞第一長篇部門を受賞。
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紙の本
怪奇小説から抜け出したヒロイン
2024/03/17 20:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DB - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作の『メアリ・ジキルとマッドサイエンティストの娘たち』がなかなか面白かったので、第二部となる本作も楽しみにしていました。
メアリ・ジキル、ダイアナ・ハイド、キャサリン・モロー、ジュスティーヌ・フランケンシュタイン、そしてベアトリーチェ・ラパチーニと名前を見れば原作がわかる十八世紀怪奇小説から選りすぐった登場人物の娘たちがアテナ・クラブを結成してロンドンで生活を共にしています。
豹娘のキャサリンが自分たちのことを小説にしているという設定で進んでいき、原稿を読んでいる皆の台詞が挿入されているのは前作通り。
メアリの勤め先はベーカー街221Bでホームズの秘書のような仕事をしているが、本作ではホームズは別の事件で行方不明になっているので脇役だった。
そのかわりアイリーン・アドラーがアテナ・クラブを助けてくれます。
事件の始まりはメアリの子供の頃の家庭教師だったミス・マリーの手紙に同封されてきた、ルシンダ・ヴァン・ヘルシングからの手紙だった。
ルシンダの父親はもちろんブラム・ストーカーの小説の登場人物であるヴァン・ヘルシング博士だ。
父親の実験の被験者にされてウィーンの精神病院に監禁されているから助けてほしいと見ず知らずの女性から頼まれ、メアリとダイアナとジュスティーヌがウィーンへ向かう。
旅券を手配し荷造りをするだけで一週間、ドーバーから船に乗り列車を乗り継いでウィーンまで二週間の旅の予定だったところを、パリからウィーンまでオリエント急行に乗ることで日程を大幅に短縮してウィーンに到着します。
ウィーンでメアリたちを出迎えてくれたのが、ホームズが紹介したアイリーンだった。
未亡人となりスパイ活動をしているというアイリーンの助けもあって、精神病院に監禁されているルシンダを救出すべく動き出します。
ダイアナの暴れっぷりと、妹を心配しながらも冷静に行動しようとするメアリが見ていて面白い。
留守番の予定だったキャサリンとベアトリーチェも新たな事件に遭遇し、メアリたちと合流するべくヨーロッパへ向かいます。
しかもサーカスの一座に入り込んで、豹女と毒娘を出し物にして活動資金まで稼ぎながらの移動だった。
ウィーンについたキャサリンとベアトリーチェはアイリーンと出会うが、ブダペストへ向かったはずのメアリたちの姿が消えたと知らされブダペストを目指す。