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クローズドサークル
2023/04/26 01:42
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
クローズドサークルって大概は、離れ小島とか、そういった環境で行われませんか?コレ、なんと舞台が宇宙空間なんですけど……えーって……。これこそ、令和の設定か、と期待して読み始めましたが……。確かに……続きはお読み下さい
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抽選に当選し、民間宇宙旅行のモニターツアーに参加することになった6人の客とスタッフたちがたどり着いた宇宙ホテル「星くず」で起こった奇妙な事件。無重力下で首を吊った死体が発見され、殺人ではないかと危惧される。満を持して行われたツアーはそのまま続行されることになるがその矢先、とんでもない事態が次々に発生し、やがて新たな事件も起こることに。犯人とその目的は何なのか。そして彼らは無事地球に帰還することができるのか。究極ともいえるクローズドサークルを舞台にしたミステリです。
宇宙は遠くから見て憧れているだけでいいや……こんなに逃げ場のないクローズドサークルはあまりに嫌です。何もかも完備され安全策も万全なように見えながら、案外と脆弱なインフラにも戦慄。殺人犯がいるかもしれないという恐怖よりも、宇宙でインフラ絶たれる方がよほど恐ろしい気がします。もうサスペンス感は抜群でした。
キャラクターも良いです。案外と毒舌な周が印象的なのはもちろん。政木がいいなあ。いや、こんな人実際にいたら鬱陶しくて嫌ですけれど(笑)。いろいろ笑わせてくれるわー。最後の最後までやってくれます。
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乱歩賞受賞作「老虎残夢」の南宋武侠小説から一転、宇宙空間に浮かぶホテル「星くず」を舞台した密室ホワイダニット小説の傑作。地球平面説を唱える幼稚な政木を筆頭に、登場人物の背景が今二つぐらいではあるが、犯行動機をはじめとするプロットや宇宙空間・宇宙船特有のトリックは完璧で素晴らしい出来。著者のペンネーム由来のフランク・ザッパの言葉「宇宙の基礎単位は愚かしさ」を巻末に持ってくるあたりも心憎い。表紙は登場人物の周ちゃんなんだろうが、こういうくだらないエンタメ小説と誤解されるような表紙はホントやめてもらいたい。3作目も楽しみ。。
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設定は面白いしもっと化ける可能性も感じるんだけどいかんせん表現力というか筆力?の部分なのかなって思いました。書けもしない自分のようなものが偉そうなことを言うのは本当に気が引けるのですが。
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やばやばやばやばやばやばやばやば
3つのダニット+特殊設定
宇宙規模の密室での連続殺人事件。頭の中フル回転で駆け抜ける雑派ワールド。
『老虎残夢』のスリリングさに磨きをかけて華麗に着地。いやぁ、これはすごすぎ。
高度320キロメートルに浮かぶ宇宙ホテルでの無重力首吊りって、どうやったら出てくる発想なんだか。
緊張に緊張を重ねて読み続けたラスト、このラストよ!この読後感こそ無重力。
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初読み作家さん。
宇宙ホテルでの連続殺人なので、面白い設定のクローズドサークル物。
登場人物が結構長々自分語りするから、私はそれはそれで面白かったけど、ちょっととっ散らかった印象に。
そしてトリックが色々難しかったな。
登場人物はキャラがたってて良かった。
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「老虎残夢」で知った著者、桃野雑派さん。また変わったペンネームだ。本人曰く「フランク・ザッパ」からの名前らしい。私はその方を知らなくて調べたクチ。
特殊設定が定番なのか、この作品は特殊空間クローズドサークルもの。舞台は宇宙。手軽に宇宙旅行ができる時代。抽選に当たれば3000万円で宇宙旅行に。そのプレオープン。参加者は6人。その宇宙船の倉庫、無重力の中首吊り死体が見つかる。死んでいたのは再起をかける熟練パイロットの伊東。それプラス視点となる土師とホテルの支配人。会社としてはこれからと言う時のイメージもあり、そのままツアーを続行したい方針。死んだ伊東は自殺なのか他殺なのか?土師は帰還をツアーを中止して帰還を勧めるが、会社の方針は覆らず。
そしてツアーを続行することを、癖の強い参加者たちに伝える。そのそれぞれに宇宙旅行に来た目的があった。中でも興味深かったのは、地球平面説を唱える政木。ちょっと軽薄な物言いで、割と皆に嫌われている。最年長は九州訛りの嶋津。最年少は、この装丁の絵の周という女子高生。無料招待枠を当てた幸運の持ち主。京都弁が雰囲気を和らげる。そして土師を補佐する重要な役回りになる。飲食店勤務の宮原。清掃業の澤田。フリーコンサルタントの山口。反対する者もいれば、3000万円も払ってこれで終わりでは…と続行を希望する者も。
そんな中、機器の不具合により、地球との連絡を絶たれた一同。土師は船外に出て衛星携帯電話を使う賭けに出る。すると地球から「危険、帰るな」みたいなメッセージを受信する。そこで帰還の方向は考えにくくなったことを、一同に知らせに行く。そうすると次の殺人が起こった…。
とまぁ、しっかりミステリなのである。そしてある程度知識がないと書けない作品。映画化されても面白そう。
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なんとスペースオペラミステリーの登場です。もしかして近い将来宇宙旅行も夢じゃないかも。誰か犯人か最後までわからず誰だ誰だ読む手が止まらず。ラストは粋な終わり方をしています。あなたも読んで興奮して下さい。
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Amazonの紹介より
無重力に浮かぶ首吊り死体
死を呼ぶ宇宙ツアーが始まった
完全民間宇宙旅行のモニターツアーで、念願の宇宙ホテル『星くず』についた途端見つかった死体。それも無重力空間で首吊り状態だった。添乗員の土師(はせ)穂稀(ほまれ)は、会社の指示に従いツアーの続行を決めるが――。
一癖も二癖もある乗客、失われる通信設備、逃げ出すホテルスタッフ。さらには第二の殺人まで起きてしまう。帰還を試みようとすると、地上からあるメッセージが届き、それすら困難に。『星くず』は宇宙に漂う巨大密室と化したのだった。
念願の宇宙旅行で、着いた早々、殺人事件発生。それも首吊り死体という宇宙内ではあり得ない出来事であり、さらに不可解な出来事が次々と起きて、どういう仕組みなのか、早く真相が気になるばかりでした。
基本的には、閉鎖された空間、閉ざされた連絡、連続殺人などクローズドサークルものなのですが、宇宙という無重力の要素が加わっただけで、地上とは違った無理難題なものが浮き彫りになっていきます。なので、盲点といいましょうか、
宇宙ならではの意外な発見もあって、展開も面白かったです。
展開だけでなく、登場人物の描き方も面白かったです。普通の客はいないの?と思えるくらい、クセのある人物ばかりで、物語をより面白くさせていました。
いかんせん、登場人物が少ないながらも、一覧表がないので、誰が誰だかわからない時もありました。
トリックとしては、何か特別なものを使用するのかと思いきや、ある意味盲点と思えるような身近なものだったので、驚きでした。
果たして、犯行が上手くいくかどうかはわかりませんが、新鮮味があって、ミステリーとしての面白さがありました。
犯人も当然わかるのですが、犯行動機が身勝手すぎるなと思いました。
これだけ手の込んだ犯行なので、意外な共通点や過去を期待していましたが、個人的にはうーん・・・と思ってしまいました。犯人が分かった後も、犯人の行動には常軌を逸している部分もあって、ちょっと雑感があるように感じました。
地上との連絡が途絶えたことで、宇宙側の視点しか描かれておらず、地上側の視点では、どんな感じだったのか気になるところでしたが、全体的に斬新な内容で、ワクワク感もあって面白かったです。
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'23年6月5日、読了。桃野雑派(←凄いペンネーム!)さんの小説、初読みでした。
その存在を知ってから、大きな期待を持っていました。で、今回ようやく、読了しました。
設定は、凄いなぁ、と思いました。とても、面白かったです!宇宙のホテルでの、無重力下での、首吊り死体とは(・o・;)
でも、結末は…僕的には、イマイチだったかなಥ‿ಥ犯行の動機が、ちょっとなあಠ_ಠ
でも、アクロバティックな仕掛けもあって…ちょっとの笑い(登場人物、政木の論!)もあり、楽しめました。
桃野さんの次の作品に、期待大!
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近未来の話かと思ったら、意外と現実に近い時代だった。
舞台は宇宙でも割と現実的!
宇宙のこれからや殺人の件も心配だけど、主人公の会社の未来が一番気になる。
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宇宙旅行へ行けるようになった時代の話。
宇宙ホテルの名前が「星くず」。
そこであり得ないことが。宇宙船のパイロットが首吊りの死体の状態で見つかる。その場所は無重力なので、首を吊って自殺をすることは不可能だった。
乗客は6人。その他にホテルスタッフと宇宙船の乗務員と…。
これは、事件なのか?事故なのか?
犯人は?
新しい設定だと思った。
SF×ミステリー。
なるほど!と思うこともあり面白かった。
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国際宇宙ステーションが舞台の特殊設定ミステリ。設定は面白かったけれど、個々のキャラ立ちがいまいち。。トリックも上手くフォローできず...(これは読解力が無いせい笑)
宇宙行ってみたいな〜
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宇宙ホテルでの殺人、そしてクローズドサークル… 奇想天外な動機と真相に驚愕必至 #星くずの殺人
■あらすじ
宇宙旅行が実現化された世界、主人公は副機長となり旅行者たちと宇宙ホテル『星くず』に向かった。しかしホテルに到着してすぐ、無重力状態の首つり死体が見つかってしまう。さらにホテルの通信システムも失われてしまい、宇宙空間でのクローズドサークルになってしまう…
■きっと読みたくなるレビュー
宇宙空間での殺人、そしてクローズドサークル。
なんて本格ミステリーファンの心をくすぐる設定なのっ
これはワクワクが止まりませんよ。
環境、プロット、登場人物などもしっかり描けていて、読みごたえもある作品。
また本作はSF要素を含んでいますが、まったく考えられないようなフィクションではなく、近未来にありそうな設定なんです。物語に出てくる小道具やツールなども読者が理解できるものばかりで、荒唐無稽ではなく身近に感じられるのも良いですね。
なにより宇宙っつーのが夢があるというか、特に主人公である土師が地球を眺めるシーンがあるんですが、これが壮大で素晴らしい。個人的にはもっともっと膨らませてくれてもよかったですね。
そして謎解きミステリーとしても、無重力という独特の環境を生かしたアイデアが面白い。解法も動機も奇抜な発想力で、大変チャレンジングで驚きました。
登場キャラクターの推しは、やっぱり周ちゃんですね。
事実を京都弁で淡々と話す彼女が力強く、物語をしっかりとけん引してくれます。放たれる社会性のある核心のついた言葉に、ドキリとさせられることもしばしば。
また政木の偏屈ぶりと可愛さも、超大好きでした~
どんな方にも楽しんでもらえる、ちょっぴり不思議なミステリーでした。
■ぜっさん推しポイント
無限で壮大で限りない宇宙空間… どこまどもどこまでも無が広がっている。
しかしそんな世界観なのに、本書を読んで伝わってくるのは人間の不自由さやコンプレックスばかり。
どんなに技術が進んでも、人間はどこまでも自分本位なんでしょうね…
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無重力下である宇宙での首吊り!?事故?自殺?他殺?一体どうやって??
ぶっ飛んだ設定に興味を惹かれ、地球が平面なのを確かめにきたフラットアーサーなど個性的なキャラクター達が出てきて、面白おかしくするするとページをめくっていました。
「小学生で習った」って言ってたから小学生理科がわかるなら、トリックなんかも易しく書いてくれてるのでわかると思うけど、いかんせん理科がからっきしなのでイマイチ理解不足でした。
こんなことなら、ちゃんと理科の勉強もしておくんだった。