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商品説明
まずは斬首された蛸が用意されるべきであろう 擾乱の起きた寝苦しい夜の最初の犠牲者として 夜半じゅう帝都を駆けぬける重い軍靴の響きが 少年の無垢なる夢のやわらかな襞を押し破る 詩集。【「TRC MARC」の商品解説】
◆H氏賞、高見順賞、藤村記念歴程賞を受賞した作者の最新詩集。
深海の底で、天空の彼方で、宇宙の岸辺で、繰り広げられる魂の躍動、沈黙の劇。
◆序詩より
輾転反側するえいたちへの挽歌のために
まずは斬首された蛸が用意されるべきであろう
慟哭に沈潜する深海魚の群れに一条の光がさして
海溝はおのれの内なる深淵の詭計に耐ええずに
狂い咲きのサンゴを沈黙の岸辺に投げつける【商品解説】
著者紹介
高柳誠
- 略歴
- 1950年、愛知県名古屋市生れ。
1982年『卵宇宙／水晶宮／博物誌』（湯川書房）にて第33回H氏賞受賞。
1988年『都市の肖像』（書肆山田）にて第19回高見順賞受賞。
1997年『月光の遠近法』（画＝建石修志・書肆山田）、『触感の解析学』（画＝北川健次・書肆山田）『星間の採譜術』（画＝小林健二・書肆山田）の３部作で第35回藤村記念歴程賞受賞。
その他に詩集多数刊行。
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