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紙の本
いまだ人生を語らず
著者 四方田 犬彦 (著)
歳を取ろうとしているわたしは、はたして聡明になったのだろうか、幸福になったのだろうか−。70歳を迎えた著者が、少しずつ老人になっていく日々の普通の心構え、「病」「信仰」「...
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商品説明
歳を取ろうとしているわたしは、はたして聡明になったのだろうか、幸福になったのだろうか−。70歳を迎えた著者が、少しずつ老人になっていく日々の普通の心構え、「病」「信仰」「死」を自在に綴る。【「TRC MARC」の商品解説】
1953年生まれの著者は今年、70歳になった。
「これまでは老人見習いのような感じであったが、これからは本格的に『高齢者』の域に突入する。(中略)そこで現在自分が人生観、世界観(というとあまりに厳粛な感じがするので、そういいたくはないが、要するに毎日の普通の心構え)を整理して纏めておきたい。」(巻頭「老年にはなったけど…」より)
「忘却」「記憶」「読むこと」「書くこと」「勉強」「音楽」「詩作」「犬」「幸福と若干の後悔」「スープと復讐」「もう一度行きたい、外国の街角」「秘密」「病」「信仰」「死」など、「老年」に身近な多彩なテーマを、そっと自らに問うている。
「この本はとてもリラックスして書いた。(中略)『人、中年に到る』と同じように、手元に何も資料など置かず、思いつくままに、好き勝手に筆を進めたわけで、書いているのが愉しかった。」(巻末「対話風の後書き」より)
エッセイ集『人、中年に到る』刊行から13年、「歳を取ろうとしているわたしは、はたして聡明になったのだろうか、幸福になったのだろうか」。映画、文学、漫画、演劇、料理など各分野を網羅する著述家による、書下ろし作品。【商品解説】
著者紹介
四方田 犬彦
- 略歴
- 〈四方田犬彦〉大阪箕面生まれ。明治学院大学教授等を歴任。「月島物語」で斎藤緑雨文学賞、「映画史への招待」でサントリー学芸賞、「ルイス・ブニュエル」で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
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読後、さまざまな事象について、視野や見通しが拡がる一書
2023/08/15 23:43
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投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジャンルで云うと、いわゆる自伝的エッセーということになるのかもしれないが、それを超えて思想的、哲学的そして社会学的探究が時として詩的な文章で綴られた読み甲斐のある一冊でした。面白さという点では「幸運と若干の後悔」が、思索の深度の点では最後の四篇(「秘密について」、「病について」、「信仰について」と「死について」)が秀逸。『ハイスクール1968』について、事実関係描写の点で当時の関係者から批判を受けた著者であったが(それらの批判はネット等で見ることができ、それはそれで非常に興味深い)、266頁で宗教学を志向した理由を述べたくだりは、ああなるほどと思わせるものがあった。なお、73頁の「河合真理江」は「河野真理江」の、271頁の『コレヘトの言葉』は『コヘレトの言葉』の、それぞれ誤植であろう。特に前者は、「死者の名誉」の観点からも編集者の猛省要。