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商品説明
占領下におかれた日本本土と満洲では、国家や共同体により同時進行的に「性の防波堤」が形成され、多くの日本人女性が駆り出された。戦後史のなかに黙殺されてきた被害女性たちの生き様を貴重な資料と証言から詳らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
日本本土・満洲で同時進行的に形成された「性の防波堤」。そこには国家や共同体によって多くの日本人女性が駆り出された。ジェンダー、セクシュアリティの視座から占領下の多様な性暴力の実態と構造を明るみに出すとともに、戦後史のなかに黙殺されてきた被害女性たちの生きざまを貴重な資料と証言に基づいて浮かび上がらせる。【商品解説】
目次
- 序 章 女性たちの体験からとらえる敗戦・被占領
- 第一章 国家による「性接待」──「良き占領」のためのジェンダー・ポリティクス
- はじめに
- 一、RAAの誕生と「意義」
- 二、米軍兵士から見たRAA
- 三、占領軍第一陣を迎えた神奈川県の対応
- 四、占領軍からの「性接待」要求
- 五、地方の「特殊慰安所」の女性たちの「声」
- 六、RAAと「特殊慰安所」が占領軍兵士に与えた影響
著者紹介
平井 和子
- 略歴
- 〈平井和子〉広島市生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。同大学ジェンダー社会科学研究センター客員研究員。社会学博士。「日本占領とジェンダー」で山川菊栄賞受賞。
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紙の本
占領下の女性と構造的暴力
2023/11/10 21:06
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
占領下の日本国内と引き揚げ時の満州で同時に設けられた、いわゆる「性の防波堤」について、その実態や構造的な暴力をつづった書。
ジェンダー研究の歴史家だけあり、膨大な資料から、さまざまな事実を浮かび上がらせている。全体に貫かれているのは、敗戦や被占領といった国家や共同体の危機に、男性リーダーたちが取った、生け贄のように一部の女性を差し出すという手段への疑義。
「軍事国家を支えた家父長的なジェンダー観や貞操を女の価値とする認識の下、女性を守るべき者と差し出す者に二分して支配した」という批判にはうなずける。
戦勝国・敗戦国、被害者・加害者、善人と悪人などと単に二元論では語れない性暴力のグラデーションを、丹念な資料調査で見事に伝えている。