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紙の本
日本の台湾人 故郷を失ったタイワニーズの物語 (ちくま文庫)
著者 野嶋 剛 (著)
彼らがいたから、日本は台湾と強く、深くつながり続けた−。蓮舫、東山彰良、ジュディ・オング、安藤百福、邱永漢ほか、在日台湾人のファミリーヒストリーから、日台関係の光と暗部を...
日本の台湾人 故郷を失ったタイワニーズの物語 (ちくま文庫)
日本の台湾人 ――故郷を失ったタイワニーズの物語
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商品説明
彼らがいたから、日本は台湾と強く、深くつながり続けた−。蓮舫、東山彰良、ジュディ・オング、安藤百福、邱永漢ほか、在日台湾人のファミリーヒストリーから、日台関係の光と暗部を浮き彫りにする。〔「タイワニーズ」(小学館 2018年刊)の改題,加筆〕【「TRC MARC」の商品解説】
蓮舫、辜寛敏とリチャード・クー、東山彰良、温又柔、ジュディ・オング、余貴美子、羅邦強、安藤百福、陳舜臣、邱永漢らの人生から戦後史を照射。
戦後の日本と台湾をつなぐファミリーヒストリー
戦前まで日本であった台湾。戦後政治に翻弄される台湾。政界、経済界、学界、そして芸能界、文芸分野まで、広く活躍する台湾出身者たちがつないできた日本と台湾の深い絆をたどる。蓮舫、安藤百福、羅邦強、ジュディ・オング、余貴美子、東山彰良、温又柔、辜寛敏とリチャード・クー、そして陳舜臣、邱永漢……。彼らのファミリーヒストリーから、日台関係の光と暗部を浮き彫りにする。
『タイワニーズ――故郷喪失者の物語』を加筆・改題のうえ文庫化!
【商品解説】
目次
- まえがき
- 第一章 政治を動かす異邦人たち
- 1 蓮舫はどこからやってきたのか
- コラム 「二重国籍問題」とは何か
- 2 日本、台湾、中国を手玉にとる「密使」の一族 辜寬敏&リチャード・クー
- コラム 台湾独立運動の今昔
- 第二章 台湾で生まれ、日本語で書く
- 1 「江湖」の作家・東山彰良と王家三代漂流記
- コラム 外省人と本省人、あるいは台湾人と中国人について
- 2 おかっぱの喧嘩上等娘、排除と同化に抗する温又柔
著者紹介
野嶋 剛
- 略歴
- 野嶋 剛(のじま・つよし):1968年生まれ。ジャーナリスト、大東文化大学教授。朝日新聞入社後、シンガポール支局長、政治部、台北支局長、国際編集部次長、アエラ編集部などを経て、2016年4月に独立。『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『認識・TAIWAN・電影――映画で知る台湾』(明石書店)、『蒋介石を救った帝国軍人――台湾軍事顧問団・白団の真相』(ちくま文庫)、『台湾とは何か』『香港とは何か』(ちくま新書)、『新中国論――台湾・香港と習近平体制』(平凡社新書)など著書多数。著書の多くが中国、台湾で翻訳刊行されている。
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単行本より写真は多いか?
2023/08/10 00:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一青妙の「私の箱子」と同じちくま文庫で文庫化されたのだから、一青姉妹を文庫化に際して取り上げてほしかった。あと自分がキャスターを務めた番組で祖父や母親といった家族の視点を使って台湾の現代史を取り上げたという(見ていないが)NHKの鎌倉千秋アナウンサーも。あと不満が残るとすれば「まんぷく」は作品の出来映えはともかく、安藤百福をモデルにした萬平は台湾出身ではない設定だったし、台湾を連想させる筋書きもなかった事も文庫化した時に触れるべきだった。「香港とは何か」に周庭から「不協和音」を教えてもらったと書いているので、ジュディ・オングや余貴美子はともかく、サブカルには詳しくないのかもしれない。
陳舜臣と邱永漢が没した時には「忘れられた人」だと扱われて衝撃を受けたそうだが、今となっては范文雀を知っているのは一定の年齢以上か、彼女が出演した作品のファンではないか。
辜顕栄の名前を知ったのは陳舜臣の本だったが、台湾人で初の貴族院議員になった人物の家族なら、それだけでも忌避する人もいるだろうし、林鍾国的な「親日派」批判を受け売りするような人なら「親日派の一族」だとケチつけそうだ。「92年コンセンサス」は大陸側が台湾との交渉で主張しているものだが、随分とつまらない内実の文書らしい。
陳舜臣の「録外録」に出て来る日本軍の軍夫としてフィリピンに渡ったきり帰ってこなかったので、残された父親が道士に頼んでお告げを乞うたのを見聞したという記述は、この本の内容からして戦後、台湾にいた時期のようだ。誰も知らない無名の軍夫の運命などは霧社事件や2・28のような出来事でしか台湾を見なかったり、「親日台湾」の幻想でしか見る事が出来なかったりするような人には見えないし、理解出来ないのだろう。もっとも「反日」朝日新聞に連載されて、「反日」朝日新聞社から刊行されていた「録外録」などはじめから読まないし、それ以前に一定の年齢以下では陳舜臣を知らないだろうけれど。