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商品説明
藤原道長、楠正成、武田信玄、徳川光圀、上田秋成、ローマ帝国皇帝…。漢詩を通じてそれぞれの人物がどのように評価し、あるいは評価されているか、和漢比較文学の視点から江戸漢詩を捉え直す。【「TRC MARC」の商品解説】
【「あとがき」より】(抜粋)
本書の関心は、漢詩文が我が国の文化におよぼした影響であり、あるいは逆に我が国の逸話を表現するときには中華の何になぞらえられたかである。第一部はその典型的な例として楠正成を詠んだ漢詩を取り上げ、また「正気歌」という作品が江戸漢詩にあたえた影響を明らかにした。
第二部では、まず第二章で取り上げた室鳩巣に関連して、同時代の越中や紀州、播州明石など日本の各地で花開いた日本漢文学について検討をくわえた。さらに琉球の文化に漢詩文のあたえた影響についても明らかにした。
第三部では藤原道長・蒙古襲来・戦国武将などにまつわる我が国の逸話を、江戸漢詩がいかに中華風にえがいたかを中心に論じた。
第四部は、初めに第三部を受ける形で、西洋の逸話を詠んだ漢詩文を紹介した。さらに、江戸漢詩に関係する現代文学や、漢詩文の影響を受けた近代文学について論じた。【商品解説】
目次
- 第一部 楠正成と「正気歌」
- 第一章 林家漢詩に詠まれた楠公像
- 第二章 楠正成と室鳩巣
- 第三章 文天祥「正気歌」と十九世紀文学
- 第二部 花開く地方文化
- 第四章 越中の儒者南部南山
- 第五章 祇園南海と紀州詩壇
- 第六章 祇園南海の壮年時代
- 第七章 梁田蛻巌と木門の人々
- 第八章 梁田蛻巌の見た関西
著者紹介
杉下 元明
- 略歴
- 〈杉下元明〉博士(文学)。海陽中等教育学校教諭。著書に「江戸漢詩」など。
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