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商品説明
【ジェイムズ・M・ブロート賞(2010年)】資本主義的発展は、植民地主義的な介入を招き入れる。グラムシ、デリダ、柄谷行人らを導きの糸に、中米ベリーズに軸足を置いて、マルクス主義とポストコロニアリズムを架橋しつつ、〈開発〉を理論的・根底的に批判する。【「TRC MARC」の商品解説】
ジェイムズ・M・ブロート賞を受賞し、高い評価を得たジョエル・ウェインライトの主著である本書は、開発としての資本主義を問題化する。グローバル資本主義は、貧困を減少させることなく不平等を増大させ、世界のある地域を富ませ、他の地域を貧しくしてきた。「開発」は甘い餌である。資本主義的発展や成長を求めることが、一方で植民地主義的な開発を招き入れる──本書は、このアポリアに向きあい、グラムシ、フーコー、デリダ、スピヴァク、柄谷行人を導きの糸に、開発としての資本主義を理論的・根底的に批判しつつ、植民地的介入を拒みつつ発展する方途を模索する。マルクス主義とポストコロニアリズムを架橋して、開発をテーマにマルクスやグラムシをサイードやスピヴァクと批判的に接続、中米ベリーズ(マヤ)に軸足を置いて繰り広げられる、権力の一形態としての開発の歴史と政治への考察は、ラス・カサスからジャレド・ダイアモンドに至る「マヤニズム」言説が反復的に生産される過程をも詳細に分析する。資本=ネイション=国家について考える際にも好個の、理論・分析・実践のバランスのとれた好著。【商品解説】
目次
- 序−開発としての資本主義
- 第一部 マヤを植民地化する
- 第一章−ベリーズ南部の植民地地理を不安定化する
- 第二章−マヤ農地システムの問題
- 第三章−マヤニズムの考古学
- 第二部 開発のアポリア
- 第四章−植民地の知から開発の知へ
- 第五章−入植/定着
- 第六章−文化生態学批判を終える
- 結論−
著者紹介
ジョエル・ウェインライト
- 略歴
- 〈ジョエル・ウェインライト〉オハイオ州立大学地理学部教授。開発の政治経済/環境・農業の変化/社会理論などを専門テーマとする理論家。
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