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福島第一原発事故の「真実」 検証編 (講談社文庫)
【科学ジャーナリスト賞大賞(2022年度)】吉田所長の英断「海水注入」は、ほとんど原子炉に届かなかった、1号機の冷却装置は40年間にわたり“封印”されてきた、2号機の消防...
福島第一原発事故の「真実」 検証編 (講談社文庫)
福島第一原発事故の「真実」 検証編
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商品説明
【科学ジャーナリスト賞大賞(2022年度)】吉田所長の英断「海水注入」は、ほとんど原子炉に届かなかった、1号機の冷却装置は40年間にわたり“封印”されてきた、2号機の消防注水の失敗が皮肉にもメルトダウンの進行を遅らせた…。福島第一原発事故の真相を明かす。〔2021年刊の加筆・修正〕【「TRC MARC」の商品解説】
あなたはまだ本当の「フクシマ」をしらない!
東日本壊滅はなぜ免れたのか? 取材期間13年、のべ1500人以上の関係者取材で浮かび上がった衝撃的な事故の真相。他の追随を許さない圧倒的な情報量と貴重な写真資料を収録した、単行本『福島第一原発事故の「真実」』は、2021年「科学ジャーナリスト大賞」受賞するなど、各種メディアで高く評価された。文庫化にあたっては、同書を事故の進展を時系列で追った「ドキュメント編」と「検証編」に分冊して刊行した。
検証編は、福島第一原発事故を13年にわたって検証取材してきた報告書である。事故を巡る様々な謎を解き明かす過程をできるだけ詳細に記録することで、この事故が突きつける意味と危機における教訓を読み取る。本書の内容は、2021年2月に刊行された単行本第2部「検証―事故はなぜ起きたのか? 本当に防ぐことはできなかったのか?」をもとに新たに判明した事実を加筆した3章を加えた。
極限の危機。核の暴走を食い止めようと、吉田所長らは、爆発や被ばくの恐怖と闘いながら決死の覚悟で現場にとどまり、知恵を絞り出して、原子炉に水を入れ続けた。幸いにして、格納容器の爆発は免れたが、東日本壊滅のシナリオは現実になる可能性があった。
当時の政府のシミュレーションでは、最悪の場合、福島第一原発の半径170キロ圏内がチェルノブイリ事故の強制移住基準に達し、半径250キロ圏内が、住民が移住を希望した場合には認めるべき汚染地域になるとされた。半径250キロとは、北は岩手県盛岡市、南は横浜市に至る。東京を含む東日本3000万人が退避を強いられ、これらの地域が自然放射線レベルに戻るには、数十年かかると予測されていた。
長期にわたる取材で、この最悪シナリオが回避されたのは、消防注水の失敗や格納容器のつなぎ目の隙間から圧が抜けたりといった幾つかの偶然が重なった公算が強い。この事故では、当初考えられていた事故像が新たに発見された事実や知見によって、どんでん返しのように変わった例は枚挙に暇がない。この極限の危機において、人間は核を制御できていなかった。それが「真実」である。【商品解説】
目次
- 第1章 なぜイソコン停止は見過ごされたのか?
- 第2章 なぜイソコンは40年間動いていなかったのか?
- 第3章 歴史から学ぶアメリカ、学ばない日本
- 第4章 ベントはなぜかくも遅れたのか?
- 第5章 吉田所長が遺した「謎の言葉」ベントは本当に成功したのか?
- 第6章 冷却の死角
- 第7章 1号機 届かなかった海水注入
- 第8章 検証 東電テレビ会議AIが解き明かす吉田所長の「極限の疲労」
- 第9章 巨大津波への備えは本当にできなかったのか?
- 第10章 緊急時の減圧装置が働かなかったのはなぜか?
著者紹介
NHKメルトダウン取材班
- 略歴
- 近堂靖洋 ドキュメント編「プロローグ」と1章から8章、検証編1章と「エピローグ」を執筆
藤川正浩 検証編3章、5章を執筆
山崎淑行 検証編9章とコラムを執筆
鈴木章雄 検証編7章、8章、10章から13章を執筆
花田英尋 検証編4章、5章などを執筆
大崎要一郎 ドキュメント編コラム「混乱の病院避難 失われた命」を執筆
岡本賢一郎 検証編2章、3章、6章を執筆
沓掛愼也 検証編4章を執筆
重田八輝 検証編9章、コラムを執筆
阿部智己 検証編9章、コラムを執筆
藤岡信介 検証編9章を執筆
長谷川 拓 検証編9章を執筆
右田可奈 検証編9章を担当
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