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商品説明
ヴィクトリア朝時代の舞台に立ち、アンティークショップの店主でもあった俳優クロフトン。彼がスクラップブックに切り貼りした新聞、絵葉書、手紙などから知られざる人生を復元し、製本史からそのコレクションに光をあてる。【「TRC MARC」の商品解説】
俳優クロフトンが集めた小さな書物たち
1932年の冬、ロンドン大学に500冊の《リトル・ブック》が寄贈された。小型本を寄贈したのはセシル・F・クロフトン、ヴィクトリア朝時代の舞台に立ち、アンティークショップの店主でもあった――
英国の演劇史に名を残すこともなかった《或る俳優》がスクラップブックに切り貼りした新聞、絵葉書、手紙、写真など多様な断片から知られざる人生を復元し、製本史からそのコレクションに光をあてる。
《数年前のことになるが、なにかの縁があって筆者はクロフトンの蔵書票のついた本を譲り受けた。400年前に出版されたイタリア史の英訳本である。(…)表紙を開くと、マーブル紙の見返しには「誰も死ぬまで幸福ではない」という蔵書票が貼られている。(…)書棚のある部屋はいったいどこで、椅子に座って本を読んでいる人物は誰なのか。筆者はこの大型本を頼りに渡英し、旧所蔵者の情報を探しはじめた。》(本書より)【商品解説】
目次
- プロローグ
- 第1章 小さな書棚
- リトル・ブック/リトル・クロフトンのおいたち/もうひとりのアノニマス/スクラップブック
- 書棚Ⅰ――赤色のカタログ
- 書棚Ⅱ――もうひとつの蔵書票
- 書棚Ⅲ――幻のスクラップブック
- 第2章 少年フレデリックの読書
著者紹介
野村 悠里
- 略歴
- 〈野村悠里〉東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究専攻准教授。専門は装幀史およびルリユール制作。著書に「書物と製本術」がある。
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