Avalonia【CD】

ネルソン･ヴェラスや、マジック･マリックといったLabel Bleu 人脈とのレコーディングの数々。また、師匠は、フレッド･ハーシュ、ケニー･ワーナーだと言いますから、ピアノ･トリオ･ファンをそそらずには居られません。76 年、ベルギー国境に近いオランダ、ローゼンダール生まれ。そんな土地柄もあってか、本国のみならず、フランス、そしてアメリカ拠点でも活動するこのピアニストは不思議な世界を持っています。もっとも、ハーシュ、ワーナーという、｢一音の可能性を追究したアーティスト｣に師事したことを考えても、何かしら自らの表現というものを見つめないわけはなく、世界観を獲得することになったと思いますが、オーソドックスな表現にはあきたらない本人のクリエイティヴィティは非常に興味深いです。

音のきらめきが印象的なインプロ･ナンバー2トラック。しかし、M-3 を聴けば、キッチリ、スウィング！根底に美しさを湛えた個性的なオリジナルと、スタンダード2 曲。でも、｢ボディ･アンド･ソウル｣しかり、「いつか王子様が｣も、この人ならではのリズムでフェイクされた世界観溢れる演奏。ベース、ドラムとの緊密なインタープレイもあり、ソロのラインもなんとも言えない味わいが残ります。マイケル･ムーアをフィーチャーする4 曲をスパイスにした不思議な深みを湛えたトリオです。（インフォより）

Harmen Fraanje(p) Clemens van der Feen(b) Flin van Hemmen(ds) Guest:Michael Moore(sax, cl M-4,8,10,11)