20世紀のフォックストロット集 第1集：オーストリアとチェコ　ゴットリープ・ヴァリッシュ（ピアノ）【CD】

20世紀のフォックストロット集 第1集：オーストリアとチェコ

2つの世界大戦の狭間である1920年代から1930年代のいわゆる「不安の時代」、若い人たちはダンスで人生を楽しむ方法を見つけました。この頃、大流行していたのがジャズやタンゴのリズムであり、中でも全面的にジャズを用いたクレネクの歌劇『ジョニーは演奏する』は人々にもてはやされたものの、退廃音楽の先駆的作品としてナチス党信奉者からは排除されるなど、問題視されたことでも知られています。
　今回のシリーズには、この時期に人々を魅了したジャズや、フォックストロット（ラグタイムに合わせて踊るダンス）、シミー（ジャズにあわせて肩を揺らすダンス）などを収録。第1作目は、前述の『ジョニーは演奏する』から採られたメロディを元にしたダンス曲や、アイスラー、マルチヌーなど、オーストリアとチェコの作曲家たちの作品を収録。名手ヴァリッシュの演奏による世界初録音も多数含まれる貴重な作品集です。（輸入元情報）

【収録情報】
オーストリア編
1. クレネク：歌劇『ジョニーは演奏する』 Op.45から『ポプリ』（シミー／ブルース／タンゴ）（イエネ・タカーチュ編）
2. クレネク：喜歌劇『影を越えて』 Op.17～フォックストロット（グスタフ・ブラッサー編）
3. ビツトナー：バッハの名によるシミー (1924)
4. ベナツキー：バレエ音楽『5つの希望』 (1928)～3つの小品（ファースト・スローフォックス／ボストン「ルール・ブルー」／タンゴ・マカーブル）
5. ミットラー：狂乱の春（フォックストロット） (1934)
6. グロス：舞踏劇『酒場の赤ちゃん』 Op.23 (1925-1926)～シミーとタンゴ（グスタフ・ブラッサー編）
7. クラウス＝エルカ：『夕星の歌』よりタンホイザーのフォックストロット Op.33 (c.1921)
8. アイスラー：シミー＝テンポ (1926)
9. ペティレク：アリゾナ＝フォックストロット (1924)
10. ペティレク：イリュージョン、フォックストロット (1922)

チェコ編
11. イェジェーク：ブガティ・ステップ (1931)
12. イェジェーク：ミュージック・ホールのこだま（フォックストロット） (1936)
13. ハーバ：4つのダンス Op.39 (1927)（シミー＝ブルース／ブルース／ボストン／タンゴ）
14. マルチヌー：フォックストロット H.126Bis (1920)
15. マルチヌー：ワン＝ステップ H.127Bis (1921)
16. マルチヌー：ブラック・ボトム H.165 (1927)
17. イルジャーク：天国の王国よりスロー＝フォックス（ブルース） (1929)
18. ヴァインベルガー：劇音楽『マテイ・ポクティヴィ』～シティ・シミー (1922)
19. シュルホフ：グロテスク Op.37～2つの抜粋 (1921/ arr. 1925)
20. シュルホフ：ヴァルス・ボストン
21. シュルホフ：シミー＝フォックス

　ゴットリープ・ヴァリッシュ（ピアノ／Steinway D #544.063）

　録音時期：2019年3月31日～4月2日
　録音場所：ベルリン、イエス・キリスト教会
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）
　世界初録音（2-10,12,15,17-19）