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『ヒュプノス(眠り)』 シモン=ピエール・ベスティオン&ラ・タンペート【CD】
税込
3,410
円
31pt
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商品説明
中世とルネサンス、瞑想的な20世紀音楽。眠りと死をたゆたう静謐な合唱空間
古楽レパートリーに希有ともいえる適性を見せながら、アルバム作りに際しては必ず20世紀以降の作品など近現代の要素をバロック以前の音楽に交え、あくまでオーガニックな響きを保ちながら常に新鮮な音楽体験へ誘ってくれるフランスの声楽アンサンブル、ラ・タンペート。これまでにも近東伝統歌謡とドイツ初期バロック、ないしマショーとストラヴィンスキーなどを並列的に扱ったユニークなアルバムをリリースしていますが、今回のテーマは「眠りと死」。表題のヒュプノスとは古代ギリシャの眠りの神で(「催眠術」をあらわす欧州言語ヒュプノシスの語源)、神話では兄弟のタナトス(死の神)とともに夜の女神から生まれたとされています。
指揮者ベスティオンは原初のキリスト教会における礼拝を想像上で自由に再現することを意識しながら、西と東が交わるギリシャの地にも思いを馳せつつ、ほのかな異界感を漂わせたグレゴリオ聖歌以前のカトリック聖歌にまで遡る、ルネサンス以前の音楽を味わい深いア・カペラ中心の響きで今に甦らせてゆきます。それらの音と違和感なく並ぶ20世紀作品もみな自然な響きの魅力を活かした楽曲ばかり。ピュアな和声感に二度や七度の不協和なはずの音の重なりが自然と隣り合うサウンドは、ラ・タンペートのやや東洋的趣きも感じられる独特な古楽歌唱の効果と言ってよいでしょう。現代性と昔日らしさの補助線のように、バス・クラリネットと古楽器コルネットが声楽を支える音作りも精妙。「深く聴く」という体験の余韻をじっくり味あわせながら、此岸と彼岸の境が静かに溶けてゆく音の流れに出会える1枚です。(輸入元情報)
【収録情報】
1. ピエール・ド・マンシクール[c.1510-1564]:入祭唱~『レクィエム・ミサ』より
2. ハインリヒ・イザーク[c.1450-1517]:私の頭に水を湧かせるのは誰か
3. オリヴィエ・グレーフ[1950-2000]:永遠の安らぎを~『レクィエム』より
4. ルートヴィヒ・ゼンフル[1490-1543]:キリエ~『復活祭ミサ曲』より
5. ローマ聖歌(11世紀):キリエ、主の名において~『サンタ・チェチーリア・ディ・トラヴェステレ教会ミサ曲集』より
6. ジャチント・シェルシ[1905-1988]:永遠の安らぎを~『3つの聖歌』より
7. マルセル・ペレス[1956-]:グローリア~『ミサ・エクス・テンポレ』より
8. アンブロジオ聖歌(12世紀):主は言われた~『大英博物館アンブロジア聖歌集』より
9. ペドロ・デ・エスコバル[c.1465-after 1535]:サンクトゥス&ベネディクトゥス~『死者のためのミサ曲』より
10. マルブリアヌス・デ・オルト[c.1460-1529]:ギメル~『預言者エレミアの哀歌』より
11. アントワーヌ・フェヴァン[c.1470-c.1512]:アニュス・デイ~『死せる信者のためのミサ曲』より
12. フアン・エ・アンチエタ[c.1462-1523]:わたしを解き放ってください、主よ
13. ジョン・タヴナー[1944-2013]:アテネの歌~アテネ・ハリアデスの思い出に
ラ・タンペート(声楽アンサンブル)
マッテオ・パストリーノ(バス・クラリネット)
アドリアン・マビール(木管コルネット)
シモン=ピエール・ベスティオン(指揮)
録音時期:2020年12月
録音場所:ロワイヨーモン修道院跡
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
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