目次
- 序章
- はじめに
- 1 本書の目的と意義
- 2 本書の構成
- 3 シンガポールの基礎知識
- 4 本書の基本概念と研究の視座
- 5 先行研究
- 第1部 バイリンガル政策による華人系シンガポール人のアイデンティティの変容
- 第1章 海峡植民地時代における宗主国イギリス文化の学習と獲得
- 1 シンガポール海峡植民地の創設
- 2 民族を分断する都市計画
- 3 民族を横断する植民地時代の英語・英語圏文化教育
- 4 クラブ:宗主国イギリス男性文化再生産の場
- 第2章 独立後のバイリンガル政策の特徴と変遷
- 1 バイリンガル政策の特徴
- 2 バイリンガル政策の変遷
- 3 「華語普及キャンペーン(SMC)」
- 4 「良い英語を話そう運動(SGEM)」
- 5 バイリンガル政策によるエスニシティの言語的境界の定位
- 第3章 ミクロ的視点からみたバイリンガル政策の影響
- 1 学生たちの英語使用への姿勢
- 2 小論文の分析
- 3 英語使用の文化的アイデンティティへの影響
- 4 第三世代の脆弱な愛国心
- 第2部 英語・英語圏文化を包摂したエスニシティとナショナル・アイデンティティ
- 第4章 英語によるナショナル・アイデンティティの可視化
- 1 独立記念日の首相演説と式典のパフォーマンス
- 2 他者を包摂する歴史の創造:シンガポール三世代のポストコロニアルな歴史記述比較を手がかりに
- 第5章 国家遺産局(NHB)の文化戦略
- 1 NHBの設立理念とその活動
- 2 「遺産学習者」
- 3 ヘリテージセンターの設立
- 4 ミュージアムとエスニシティ
- 第6章 国家存続のための愛郷心育成とそのカギを握るノスタルジア
- 1 都市国家シンガポールの抱える諸問題
- 2 「故郷の風景」による愛郷心の育成:ナショナル・モニュメントの選定
- 3 文化遺産修復対ノスタルジア:旧女子修道院の商業施設への転用を巡って
- 4 内発的混淆文化へのノスタルジアと文化衰退の危機:カトン地域を事例として
- 5 政府主導型都市再開発の限界
- 第7章 似ていて非なる社会、マレーシア
- 1 マレーシアの人口構成
- 2 ブミプトラ政策の文化政策の特徴
- 3 言語・教育政策
- 4 マレーシア遺産財団(BWM)の活動と内発的混淆文化の世界遺産認定
- 5 マレーシアとの比較におけるシンガポールの地政学的位置づけ
- 終章 持続可能な多民族都市国家存続へ向けての模索
- 1 本書の要約
- 2 結論
- 3 残された課題
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