目次
- 序章 在日表象の反・系譜
- 1 昭和三〇年代と在日表象
- 2 保証なき主体の言語化
- 第Ⅰ部 高度成長期の物語−「起源」としての昭和三〇年代
- 第1章 忘れられた朝鮮−安本末子『にあんちゃん』論
- 1 「昔はよかった」という図式
- 2 読書感想文と朝鮮人表象
- 3 二宮金次郎主義と光文社の売り込み戦略
- 4 映画「にあんちゃん」と方言
- 5 生活保護制度と表紙絵「母子像」
- 第2章 北朝鮮帰国物語と高度成長−『キューポラのある街』論
- 1 四つの帰国物語
- 2 反転する北と南
- 3 流用される「労働」
- 4 「餞別」のポリティクス
- 第3章 「小松川事件」と対話する文学者−金石範『祭司なき祭り』論
- 1 「事件の中途半端な似姿」
- 2 懸賞小説「悪い奴」と作中小説「ある時」
- 3 「第三の道」論争
- 4 〈見せ消ち〉の逆説
- 第4章 「ハナ」の政治学−梁石日『夜を賭けて』論
- 1 二つのアパッチ
- 2 「反」ナショナリズムの死角
- 3 テーマソング「ハナの想い」
- 4 歴史の誤認と「更生の誓い」
- 5 帰国運動と「ハナ」の両義性
- 第Ⅱ部 〈特権的〉肉体論−在日スター研究
- 第5章 物語る「肉体」−李礼仙論
- 1 本名「李初子」と芸名「李礼仙」のはざま
- 2 小劇場運動と再発見される「肉体」
- 3 召還される「李容九」
- 4 「併合」か、「合邦」か
- 第6章 口籠る民族的アイドル−張本勲論
- 1 「そうですねえ」と口籠る張本勲の主体
- 2 映画「あれが港の灯だ」と朝鮮人表象
- 3 バット殴打事件と作動するカテゴリー
- 4 「本名を呼び名のる運動」と漫画『張本勲・怒りの球譜』
- 5 希薄化・無効化される日常
- 第7章 フィクションとしての「着物」−都はるみ論
- 1 「「都はるみ」という商品」
- 2 踏み絵としてのカミングアウト
- 3 中上健次『天の歌』−「五分五分」という関係
- 4 京都西陣織と在日コリアン
- 終章 『あしたのジョー』における日韓パワーゲーム−矢吹丈と金竜飛の対戦
- 1 はじめに
- 2 対決!!二つの「胃ぶくろ」
- 3 「戦うコンピューター」・金竜飛の二重性
- 4 「父親殺し」の対戦
- 5 改訂版「大東亜共栄圏」
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