目次
プッサンにおける語りと寓意
- 栗田 秀法(著)
- 序論 研究動向と本研究の位置づけ
- 1 プッサン研究の成立と展開
- 2 美術史的解釈学とプッサン
- 3 本研究の目的と構成
- 第Ⅰ部 寓意を呼び込む修辞的な技巧
- 第一章 《幼いピュロス王の救出》
- 1 ローマ到着後のプッサン
- 2 古典的な作風への転換
- 3 《幼いピュロス王の救出》の概要
- 4 一六三〇年代前半のプッサンの戦略
- 5 《幼いピュロス王の救出》における構想の発展
- 6 女性群像におけるラファエッロとの競合
- 7 詩学と倫理学の交錯する場
- 第二章 《エルサレム落城》
- 1 はじめに
- 2 プッサンの「新しさ」と二点の《サビニの女たちの掠奪》
- 3 第一作の《エルサレム落城》と図像の伝統
- 4 ウィーンの《エルサレム落城》とその特質
- 5 政治的理念の表象
- 6 おわりに
- 第Ⅱ部 新ストア主義とプッサン
- 第三章 《マナの収集》
- 1 はじめに
- 2 図像的伝統における創意
- 3 時間表現とペリペテイア
- 4 記号論的、イコニーク的解釈の試みと問題点
- 5 織り込まれた新ストア主義教訓:剛毅と節制の寓意
- 6 おわりに
- 第四章 《アルカディアの牧人たち》(ルーヴル美術館蔵)
- 1 《アルカディアの牧人たち》の概要と銘文解釈の問題
- 2 女性像の表情と役割
- 3 「知恵」と「運命」のトポスと「恒心」のテーマ
- 4 おわりに
- 第Ⅲ部 フロンドの乱の時代における恩寵、運命、知恵
- 第五章 《エリエゼルとリベカ》
- 1 ローマへの帰還後のプッサン
- 2 《エリエゼルとリベカ》の概要と造形的特質
- 3 排除されたラクダ
- 4 素描からタブローへ
- 5 「悲劇」へのプロット化と象徴的次元の前景化
- 第六章 「英雄的風景画」の成立と物語画
- 1 「英雄的風景画」の誕生
- 2 フォキオン伝連作の概要
- 3 「運命のいたずら」
- 4 「真実は時の娘」
- 5 《ソロモンの審判》における知恵と正義の寓意
- 第七章 《コリオラヌス》
- 1 はじめに
- 2 図像学的考察と形態の着想源
- 3 コリオラヌスの情念表現
- 4 物語表現、意味構造の特質
- 5 平和と戦争の「コンチェット」
- 6 おわりに
- 第八章 一六五〇年代の聖書物語画における語りと寓意
- 1 《キリストと姦淫の女》
- 2 《サフィラの死》
- 3 《足萎えの男を癒す聖ペトロと聖ヨハネ》
- 結論 プッサンの物語画の意味構造
西洋画 ランキング
西洋画のランキングをご紹介します西洋画 ランキング一覧を見る