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「今どきの若者は……」——なぜ私たちはこんなにも「世代論」を語るのか。大正青年から焼け跡、団塊、バブル、脱ゆとりまで、「世代」をとおして明治後期以降を通覧する画期的日本社会論。
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「まったく、今どきの若者は・・・」という台詞はいつの時代にもある。また、いつの時代にも若者は○○世代と言われる。その世代を明治時代から、今に至るまで、上の世代からどのように見られていたかを語る。面白かったのは、自分たちの世代を、上の世代からいろいろ言われると否定したくなるのは常だが、「ゆとり世代」だけは、自分たちを「ゆとり世代ですから」と言う。空気を読むのがうまいと言われる「ゆとり世代」だが、上の世代の空気を読めないという部分もあたっていると思う。後半は面白かったが、前半の明治〜大正の話が本文の半分くらいでちょっと飽きる。
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大正(1910年代)から平成に至る100年間における「世代」の変遷を見ていく事で、世相の移り変わりが分かる本。
どうやら世代とは、自分が生まれ育った時代背景で生き抜くために、大多数の人が取りうる戦略的思考、という事になるようだ。
会社や地域社会などのタテ社会が衰退し、学校やネット空間などのヨコ社会を重要視する「これから」を生きる世代が時代のけん引力となった時に、他の世代にいる私は、どういう方策で彼らと意思疎通を図るべきなのかと、しばし考え込んでしまった。
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序章 「世代」は社会を揺るがす
第1章 「大正青年」―軽い若者と厳格な父
第2章 階層、党派、地域の格差―「世代論」以前の時代
第3章 大正生まれから焼け跡まで―戦前・戦中・戦後という断層
第4章 「戦後」という言葉が生きていた時代―二度の安保闘争と高度経済成長
第5章 シラケ世代―一億総中流時代の若者たち
第6章 バブルな経済とオタクな文化
第7章 「決められない」九〇年代と「決めつける」ゼロ年代