紙の本
井沢節満載
2015/05/06 20:17
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SamS - この投稿者のレビュー一覧を見る
悪人と呼ばれるか英雄と言われるかはその時代によって異なる、ということを教えてくれる良書。内容はすべてどこかで拝見したものではあるが、ファンにとってはそれも井沢節の面白さとなる。どちらかのサイドに偏って見るのは間違いだと公平に歴史へ向き合う方法を説いているのは評価出来ます。時には意外と思える見方も紹介してくれるのは拾いものと感じる読者も多いでしょう。常識より良識を弁えて過去の通説に疑問を持つ大切さを教えてくれると言う意味では勉強になるでしょう。
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日本史の教科書で、通り一遍に書いてある事がよくわかった。日本史の事実がどうであったのかが大切。天皇論も読みたいと思った。
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この、どこまでが通説でどこからが異説なのか、異説の中でもどこからが筆者独自説なのかよくわからない感じ、小説『QED』シリーズとまったく同じ読後感。
あっちは小説だからいいけどさあ。「だと思います」多過ぎ。それを踏まえて、怪しくない情報をメモ。
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古代エジプトやキリスト教が目指すのは「復活」。だから遺体を保存した。
一方、仏教が目指すのは「解脱」、すなわち六道輪廻から抜け出して"復活しなくなること"。したがって遺体の保存に執着せず荼毘に付す(火葬)。
古代日本の場合、死=ケガレによって汚染されたものを古墳に閉じ込める、という思想。
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天皇が早世した場合、中継ぎとして皇后が皇位を受け継ぐ可能性がある。そのため、皇后は皇族でなければならないとされていた。
しかし、藤原不比等の娘、光明子(聖武天皇の妻)は皇族でないにも関わらず「皇后」となった。
これに先立ち、絶対反対派筆頭の「長屋王」は藤原四兄弟の陰謀で殺された。
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清和天皇の孫・経基王が臣籍降下して源経基となった。これが源頼朝ら清和源氏のルーツ。この源基経は平将門を冤罪で陥れようとした人物。
基経の息子・満仲が武士のはじまりとされる。
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「前九年の役」「後三年の役」…陸奥で反乱を起こした安倍氏を源頼義が鎮圧。
「役」というのは本来外国との戦争を意味する。つまり当時、陸奥は外国とみなされた。
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井沢元彦二冊目。なんか感じが変わってるなと思ったら作家さんなのね。
持統天皇が天智系の皇統を(女性経由してるけどな)残そうとしていたって話とかそれに先駆けた天武は母親の身分の低い天智の兄なのではないか(だから即位が天智より後)って話は面白かった。天武は新羅系の母親がいたんじゃないかって話とか。
金閣寺の建築法は地元の人から聞いたことあった。
称徳天皇と道鏡のスキャンダルは、デマなんじゃないかという話と称徳が禅譲を目論んでいたんではないかという話。
新田と足利。
楠木と後醍醐は朱子学を契機に出会ったんじゃないかとか。
藤原氏に詳しくてなんとなく色々覚えられた。
「徳」とつく天皇は不遇の死を遂げているとか。
将門以降の土地と武士の話。墾田永年私財法ってそういう法律だったんだ…とか。荘園の話。
一回読んだくらいじゃ清原と安倍の確執は頭に入らなかったけど頼朝の奥州藤原氏討伐に関してはふーんって思った。遥か3がやりたくなった。
義経が三種の神器奪還を果たせなかったから頼朝は怒ってたんだろうなってのも何処かで聞いたな
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今回も井沢さんの視点から、歴史上の人物の見方や新たな発見ができました。
やっぱり歴史はおもしろい!