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偽詩人の世にも奇妙な栄光

偽詩人の世にも奇妙な栄光 みんなのレビュー

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みんなのレビュー5件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (2件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
5 件中 1 件~ 5 件を表示

2015/06/02 22:30

投稿元:ブクログ

「昭洋は永遠の読者たることを宿命づけられていた。(中略) むしろ読めば読むほど、あたかも砂漠の逃げ水のように、書くことは昭洋から遠ざかってゆくのだった。」
「すなわち、詩が書けないということさえ度外視するならば、昭洋は宿命的に詩人だった。」

詩人四元氏の初小説。
面白い!
現代詩人の小説というと小難しくなりそうだけれど、詩から切り離してきっちり小説の文章で小説の物語が綴られているのだから恐れ入る。
「文学少年/少女」の何割かは確実にこじらせたことのあるだろう中原中也にのめり込む十代の主人公の姿は身に覚えがあり過ぎて、もうやめて!と悲鳴をあげたくなるのだけど、そこから加速していく物語がとても面白い。
こよなく詩を愛しているのに、主人公は性格というか性質上、詩を書くことが出来ないのだ。
また、物語に絡めて語られる古代からの詩、そして現代詩の状況は、こちらはやはり実際に現代詩人であるから語れることで、一石二鳥感がある。
ラスト付近、主人公について評論家が意見を述べる場面がとてもいい。
ただ、結末が尻すぼみになってしまった感があって、それだけが残念。

2016/02/18 19:48

投稿元:ブクログ

http://tacbook.hatenablog.com/entry/2016/01/17/172334

2016/04/02 16:26

投稿元:ブクログ

リズム、リズム、リズム。訥々、緩急、強弱、シンコペーション…言葉の波のリズムに襲われるような文章。
自虐と自嘲と自戒のぐるぐる巻き。

2016/11/19 12:55

投稿元:ブクログ

中学時の明けても暮れても中原中也から、ヨーロッパ、古典、古今東西の詩への遍歴。詩への深い洞察を得ながらも自分では書けない。商社に就職、世界を渡り歩くうち、各地の詩祭に参加するようになる。帰国後、即興詩合戦、ネタは自由に創造的に翻訳した詩祭の詩集。

オリジナルであるかどうかの判断にこそ問われる、知識と愛。

2015/07/24 16:46

投稿元:ブクログ

 小説なのではあるが、詩論として、詩とはなにか、という問いに対する答えとして読むと一定の納得が得られる。
 主人公は若い時から詩を読むことが好きだけれども自分の筆としてものすことが出来なかったが、翻訳を通じて自分の筆に乗せることが出来るようになった、というくだりが感動的である。が、のちにポエトリーリーディングに出るようになった時に何故正直に「翻訳だ」と言い出せなかったのか、コトが大きくなるまでに正直に言えなかったのか、というあたりがストーリーの犠牲になっている。そうでもしないと話が進まないから、というのはちと乱暴かなぁ。

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