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紙の本
ここから始まった
2004/07/16 07:37
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投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る
「鳩笛草」宮部みゆき。「朽ちてゆくまで」「燔祭」「鳩笛草」の中短編3作からなっています。主人公が全て超能力者として描かれています。超能力者の悲しい過去、超能力者の犯罪者、超能力者の刑事とそれぞれ立場を変えたパターンで書かれ、「燔祭」はのちの作品「クロスファイア」に繋がって行くようです。
超能力で物事を解決していくようなお手頃ストーリーではなく、それぞれテーマを持ちながらのミステリー仕立てで楽しめます。中短編は余分なところを省いて凝縮されたストーリーで程良く区切りがつけられて読みやすいですね。一気に1編ずつ読めますものね。読み終えた今「理由」であったり「模倣犯」など近作品に通ずる底流が見えてきて面白かった。満足できる1冊ですね。
紙の本
平凡な超能力者
2002/06/29 10:57
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投稿者:塔ノ上 - この投稿者のレビュー一覧を見る
特殊な能力を持った女性が登場する、三つの短編が納められている。能力があるゆえに、その能力が、あまりに、人生のおおきなウェイトを占めるために、彼女達はそれに翻弄されてゆく。そのなかで、懸命に自分の本当の姿を探そうとする彼女達が見えてくる。「超能力者」と言えば聞こえはいいが、実際そんな力が、ごく平凡な生活をおくる人のなかに存在したら。それは、大きな枷となって、その人の人生を狂わせてしまうのかもしれない。しかし、彼女達のように、特殊な能力というものではなくても、誰しも、なにかの枷を引き摺りながら生きているものである。そういう意味で、この三つの作品は、特別な人々の物語ではなく、ささやかに毎日を生きる私達にも、充分に共感できるものだと思った。
紙の本
こんな能力があったなら
2001/09/20 13:04
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投稿者:はなきち - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本に収められている話の主人公(そうではない人もいるのですが)は、特殊な能力を持っているが故に、悩み苦しみ、そして自分のすすむべき道を模索しています。その能力をどう使うかは、彼女達の心ひとつで全く違ってくるのですが、簡単には割り切れないものなのでしょう。個人的には鳩笛草が好きなのですが、それは能力を失いつつも希望を持つ未来に落ち着けるから。燔祭は悲しい結果が見えてしまうので(「クロスファイア」を先に読んでいるため)辛いですね。
彼女達の悲しい運命に触れてみませんか?
紙の本
基本的「宮部ワールド」の世界
2001/08/13 02:01
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投稿者:浅倉南 - この投稿者のレビュー一覧を見る
期待を裏切らないミステリアスでどこか人間的で、結末は悲しささえ覚える3部作です。表題作は読心術を持った女性刑事の物語で、その特殊能力を兼ね備えた故の不安と恋心に揺れる普通の女性の感覚が非常に絶妙に描かれています。「宮部ワールド」にでてくる主人公は本当にこういう人がいるんじゃないかと錯覚を起こさせるような、現実的な話の展開がとても好きです。