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紙の本
著者の記念すべき第一作
2005/06/17 09:44
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
札幌を舞台に、孤児の女の子が大人の女性になるまで、本当の愛・幸せをみつけるまでを幻想的な筆致で描いた一大ロマンにして、作品同士が複雑に絡みあい、大河ドラマ的な感もある佐々木作品の記念すべき第一作目。
孤児という生い立ちのため周りから不当な扱いを受け、幼いながらも社会のありかたに疑問を持つ幼女期、優しい里親に巡り会い、はじめて親友と呼べる友人に出会いながらも、誰にも心を開ききれない少女期、里親に対する愛情に気付くが、生い立ちと今まで受けた恩を思い、口に出せずに悩む少女から大人の女性への変遷の時期が、北海道の自然を織り交ぜながら美しくもの悲しく語られていく。
作中に起こる殺人事件は、犯人がわからない、トリックが使われているなどしているが、それをメインにはしておらず、生きていく、成長していくための障害・通過点といった役割でしかない。そのため犯人が早々とわかってしまうので、ミステリとしては弱いかもしれません。が、事件がどうこうよりも、少女の生き方を応援したくなってくる、名作と呼ぶにふさわしい作品です。
と、はじめて読んだときは思いましたが、何年ぶりかで読み返してみたら、青臭く甘っちょろく感じられました。かといって作品の価値が下がったわけでなく、読み手のほうが歳をとったということなんでしょうね。
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