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クリスチアナ・ブランドを始めて読んだのがこの作品です。
後半部分、「私が犯人だ」と名乗る人たちが続々と出て、どうなることかと思いました。探偵役であるコックリル警部がろじっくを駆使して犯人がわかりましたが。こんなに偽犯人をはびこらせ、かつもっともな理由をそれぞれ付託した作者はすごい!
ただ、犯人のトリックが100%明記されていませんでした。コックリル警部が言ったセリフを読んで推理すればわかるんですけど…。
日本の探偵物だと事細かにトリックの解説をするのですが、コックリル警部は中途で投げているというか。
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「どんでん返しに次ぐどんでん返し」とはまさにそう。終盤、容疑者たちが一斉に○○し始めたときにはどうなるのかと思いました。それこそパズルのピースのように伏線を拾っていって真相が見える、きっちりとした本格作品。お定まり「首切りの論理」も面白かったなあ。
でもこれ、やっぱり原文で読むのがいいんだろうな。無理だけど(苦笑)。
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読み始める前から、本格ミステリの大傑作として、自分の中で期待値が非常に高かった。方向性も、すごく好みだろうって気がしていた。
読み終わってみると、話が妙に複雑すぎて、ちょっとぴんと来ない感じだった。最初に提示される謎があまりにも不可解で、最後まで読むことを焦りすぎたような気がする。確かに解決もすさまじくはあるのだけど、実はそこへ至る過程の試行錯誤みたいな、論理のアクロバット的な部分が一番面白いミステリだと言うのに(だって、容疑者全員が「説得力のある」自白をするなんて)、焦りすぎてその過程を楽しめなかったのが悔やまれてならない。一語一句を味わいながら、忘れたころに味読することを心に決めた。
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トリック自体もさることながら、プロットと結びついたその見せ方が素晴らしい。謎についての徹底的なディスカッション、幾通りもの解決が連打される展開に加え、それがミスディレクションとして機能する巧妙さが堪らない。大胆すぎる伏線にも大満足。
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アトラクション劇の最中に、舞台上の塔から一人の女性が落下した。
これは事故ではない。
目の前には五千人もの観客。舞台には甲冑の騎士が十一人。控え室へつながる扉には鍵がかけられ、外には見張り番が一人。
魅力的なシチュエーション。周りは一癖ある怪しいやつばかり。
チャールズワースとコックリル両警部の推理に翻弄され、読んでいて頭がくらくらしてきます。特に容疑者が絞られてくる後半の畳み掛けは、目が回る思いです。
さまざまな作者のたくらみが張り巡らされ、本当に楽しませてもらいました。特にある小道具の使い方が秀逸で、真相がわかった時はゾッとしました。
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面白かった。特に後半のたたみかけがすごいので、一気読みしてしまう。でも訳が微妙。ユーモアたっぷりなのに、まるで笑わせてくれない。文章も変。原書で再読したほうがよいかも。
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ハヤカワ文庫2014年復刊フェア書目。
コックリル警部ものの1冊で、黄金期の探偵小説の雰囲気漂う作品。
クリスチアナ・ブランドは『領主館の花嫁たち』が面白かったので、ゴシック系の探偵小説なのかと勝手に想像していたら、王道の本格ものだった。作風が幅広い作家のようだ。
どちらが好みかと言われると、個人的にはゴシック小説なのだが、黄金期の探偵小説の後継者とも言うべきこちらも面白い。調べてみると大半が品切れなのね……古本屋をチェックするしかないか。
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ものすごく評価の高いミステリ小説であることはわかるが一体何がどういうことで起きたのか解決部分を読み返してもわからなかった。謎そのものも不可思議すぎて引き込まれなかった。
もうちょっと修行積んで再読する。
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舞台設定がいまいち飲み込みにくかったけど、物理的トリックはともかく犯人は本当に意外な展開で面白かった。が、私がイマイチミステリー脳になりきれないタイミングで読んでしまったのではまりこめなかったのかなぁ。
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文章がまわりくどく、状況もわかりづらく、読み進めるのがとてもつらかった。不可能状況、いくつもの仮説、印象的なトリックと多くの売りを備えるものの、今となってはどれにもさほど旨味を感じない。
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解説の山口雅也氏の言うとおり、まさに技術の限界に挑戦したような、どんでん返しに次ぐどんでん返し。
何より、アレされたアレがああいうふうに使われるという悪魔的発想は、なかなかに僕好み。
読み終わってから気づいたけど、『自宅にて急逝』と同じ作者なのねー。この作者いいな~。ひょっとして売れるんじゃないか。
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見取り図が欲しい……冒頭にイラストはついてるけど、いまいち描写されてる状況が理解しづらい。
あと、できれば新訳で読みたかった。私の文章の好み・相性の問題だとは思うんですが、とにかく非常に読み辛かった。(この翻訳者さんが訳した別の作者の本を読んだときも、文章読むのに非常に苦心したのです)
なら原書で読めよ、という話になるのかもしれませんが、なんだかここらへんで評価上、損してる気がするのでもったいないなぁと思いました。
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圧巻の悪魔的トリック。これに尽きる。
全てのピースが揃った時に判明する、恐ろしい発想。このトリックを味わえただけで、大満足。
大勢の客が見ている中 、舞台上で起きた不可能犯罪。舞台設定、ズレた証言、綱渡りなアリバイ…魅力が満ち満ちている。
ただし、複雑な事件をあんな簡易なイラストだけなのは…見取り図ください笑
(全てを理解するために、大きく時間を使ってしまった)
突如訪れる自白合戦には苦笑い。
誰にしても、殺人者と紙一重でゾッとする…
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1948年発表、ミステリ黄金期の傑作として評価されているブランドの代表作。終盤に至り、何度も〝事の真相〟をひっくり返して読者を撹乱する「本格物」ならではの〝遊び〟が大いに受けたのだろう。確かに、畳み掛けるような謎解きのスリルは味わえるものの、これも英国人作家の伝統なのか序盤から中盤までの展開がひたすらにもたつく。人間消失を扱うトリックは大胆だが、残虐な印象。探偵役をはじめ、どこまでも俗物的な登場人物らや、薄寒さを感じる真犯人の動機の描き方も、女流作家ならでは。ただ、こなれていない翻訳文のためか、殺人の舞台設定/情況が今ひとつ判りにくい。
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the 翻訳文学=読みづらい。こなれてなくってなかなか頭に入って来ませんでした。説明口調に終始してるのも辛かったです。画期的なトリック?だったんでしょうか、、。