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小さな子なら誰もが考える質問に、大人が丁寧に答えていきます。何事も自分の前から過ぎ去ると終わりではなく、また次の場所で新しく始まるというのがとても良いと思いました。柔らかな感じの絵もお話と合っています。
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おだやかにつながる終わりと始まり。
子どもと寝る前に読んだ。
男の子の質問に全て答えるお母さんの様子に
「ものしり!」と言っていました。
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モノクロの線画が、素朴。
子どもの質問に答える言葉が、上手い。
この世はぐるぐる回っているという真理が、温かく、優しく伝わってくる。
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こどもの「どうして?」にこんなふうにこたえられたら素敵だな。
たくさんの「どうして?」のさいごにおとこの子が気づいたこたえ。
なくなっていくもの、消えていくものの先にあるもの。
おわりとはじまり。そこに境界線はないのかもしれない。
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おひさまのしたでたくさん遊んだ男の子が、夜、寝かしつけに来てくれたお母さんに尋ねます。
_どうして、ひるは、おしまいになってしまうの?_
その問いに対してのお母さんのこたえは・・・
終わりは始まり。始まるための終わり。すべては、終わるのではなく別のところで別のかたちではじまる。
次々に湧いてくる男の子の疑問への、お母さんの答え方が優しくてわかりやすくて、すごくすてき。
こっくりしたブルーの表紙、B5弱の小さめの判。中を開くと温かい鉛筆画がびっしり…スピリットも、佇まいも、美しい絵本です。好み。
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『ねえさんといもうと』が良かったので、ほかにも読みたくなった。
松岡享子さん訳なので、こちらを借りてみた。
小さな おとこの子は、おかあさんに ききます。
「どうして、ひるは おしまいになって しまうの?」
おかあさんは こたえます。
「よるが はじめられるようによ。」
おとこの子は、また ききます。
「だけど、ひるが おしまいになったら、お日さまは どこへ いっちゃうの?」
するとまた、おかあさんは こたえるのですーー。
はじめは、ペースを掴めなくて読みづらかった。
わかち書きになっているけれど長くて、しっかり、お話です。
おとこの子は知らないことが多すぎて、ふしぎなことが多すぎて、こわくてたのしくて、きくのかもしれません。
私も人生や生死について、漠然とした不安を感じることがあります。
それが、このおかあさんがおとこの子の質問にきちんと向き合ってくれて、「ほんとに、ぐるぐる ぐるぐる、つづいて いくんだね。」とおとこの子が口にしたとき、私もほうと安心したのでした。
絵はモノクロの鉛筆画だそうで、やさしい雰囲気を醸し出しています。
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こどもの、なんで?どうして?に対する
お母さんの回答がとてもすき
”おしまいになってしまうものは、なんにもないの。べつのばしょで、べつのかたちで、はじまるだけのことなの”
原作の英語でも読んでみたいし、でもこの日本語訳が素晴らしいなあと思って、
まつおかきょうこさんを調べたら
ちょうど最近永眠されたところでした。
日本だけではなく、世界には素晴らしい絵本、文学がたくさんあるんだなあ。
それを世に伝えられる翻訳家さんもすてきなお仕事だなぁと、かつての自分の夢に思いを馳せました
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前回読んだ、「ねえさんといもうと」では、生きていく上で大切なことを、姉から妹へ自然と受け継がれていく物語に素晴らしさを感じた、シャーロット・ゾロトウでしたが、本書では、
『終わりになるものは何もなく、別の場所で、別の形で始まる』
といった、世界全体が生き続けていることを教えてくれることで、それをお母さんから聞いた男の子にとっては、全てが巡り巡って、どこかで繫がっていることによって、自分の生まれてきた世界に対する愛おしさみたいな感情を、たとえ、まだ見たことのない世界に対しても、持てるような気持ちになったのではないでしょうか。
そして、それは、太陽がいなくなって月が出てきても、その太陽は無くなったわけではなく、別の場所を照らしに行ったんだよと実感することで、ある種の普遍性に近い、変わらないままでいることに対する安心感のようなものも抱くのではと思い、この感情は、子供が生きていく上で、大きなひとつの希望になるのではと感じました。
また、全編、牧歌的で素朴な味のある、ハワード・ノッツの鉛筆画が印象的だったのですが、これが表紙だけカラーになっていて(色合いがまた切なくていい)、これを見てしまうと、本編の絵もカラーで見たかったなんて、贅沢な事も思いましたが、想像して楽しむ方法もありですね。
それから、ノッツは十二匹の猫とともに住んでいたこともあって、ほとんどの絵に、さり気なく描かれている猫の、この存在感ある感じは、やはり猫が好きなんだろうなと思わせる雰囲気があって、いいですね。
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どうして鉛筆(?)の白黒タッチなんだろう??
と思いつつ、どちらかといえば、こどもからの質問の受け答えに集中して読んでしまいました。
絵本のわりに文章が長いので、仕方がないのかもしれませんが。
始まりも終わりも自然界も「ぐるぐるぐるぐる、めぐっているよね」という訓示です。
ちいさなえほんや”ひだまり”さんセレクト、10才までに読みたい”こころが豊かになる110冊”より。
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落合恵子さんのお勧め絵本という事で、図書館で借りました。
なるほどね。読めば読むほど、心に響きますね。日常の何て事ない母と子供の会話。
日々の当たり前と思っている事が親子の会話で深くつきささる。
人間は、生きていくうちに人間が中心に世界は回っていると、錯覚しがちだが、その真逆なんだと改めて気づきました。
私達、人間一人一人はちっぽけな存在。だからこそ、日々を精一杯生きて、次にバトンを渡したいです。
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「珠玉の一冊。一日の終わりに、小さな男の子とお母さんが何気ない会話をする。
「どうしてひるはおしまいになってしまうの?」
「かぜはどこへいくの?」」(『読んでみない?科学の本 しらべてみようこんなこと』子どもと科学をつなぐ会 編 連合出版 2000 の本での紹介より抜粋)
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終わりの次はどうなるんだろう、自分が子供の頃に抱いていた疑問が、この絵本を読みながら思い出す事ができた。思い返すと、結局、問いに対する答えが得られずに、大人になってしまったようだ。そんな素朴な問いに対して、終わりは別の何かの始まり、自然や私たちや生きとし生けるものには、終わりは新しく生まれる始まりなんだと、優しく紡がれた言葉と、温かさを感じる鉛筆画がたまらなく、心をほんわかさせてくれました。
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鉛筆画がとにかく味わいがあって素晴らしい。物凄いテクニックで詳細というほどでないのがいい。アメリカかな。寝る前の男の子の質問にお母さんがつぎつぎに答える。おひさま、かぜ、あき、いろいろなものはどこへ行くの?そのあとは?
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鉛筆画で描かれている絵が、とても繊細でありながらもふんわりとした柔らかさも感じて優しい。
窓から外を眺めている男の子が、明るかった空の色が変わっていくのを見て、お昼が終わってしまうという残念さに「どうして、ひるはおしまいになってしまうの?」とおかあさんに聞く。
おかあさんは、「よるが はじめられるようによ。」と。
親子の会話が微笑ましい。
すべての問いに終わることを告げるのではなく、別の所でふたたび、違ったかたちではじまるということをわかりやすく教える。
すべて何かにつながっているように。
おわりじゃなくはじまりという答えが、気持ちよく感じる。
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就寝前のひととき。幼い子どもの「なんで?」の素朴な質問にお母さんがあたたかく答える。
お母さんの言葉がいい。自然の営みを通して「終わるものなんてない」「終わりは始まり」ということを教えてくれる。そうだ。そうだよね。終わることで何かが始まる。今の私にはじんと響いた。