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キング自身は、この作品をブラムストーカーの『ドラキュラ』の「文学的イミテーションのようなもの」と語っているらしい。『ドラキュラ』よりもこちらの方がリアリティがある分、かなり怖い。
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ひそかに進行する吸血鬼化計画、それを知るものの人数は圧倒的少数。主人公の恋人もとうとう吸血鬼化するも、ひとりの勇気ある少年の存在が励みとなり、壮絶な闘いはいよいよ佳境へ。しかし、この闘いの代償はあまりにも大きいのかもしれへん。ホラー好きには必読の一冊、間違いない!
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ネタバレあるかも。注意。
わたしはてっきりベンがマーステン館側の印を持つ人間なのかと思ってた。自分の中にどうしてもぬぐいきれない呪縛を残す鍵となる「ある場所」(マーステン館)を訪ねると同時に、その辺で奇怪な事件が起こる。主人公本人も忘れているのだけれど、主人公がその「ある場所」の封印を解くトリガーで、敵だと思っていた何物(者)かと戦ううちに自分の正体を知る(思い出す)という話なのかと思ったのさ。私が書いてもいいなそういう話。
それはともかく吸血鬼になることってそんなに悪いことなんだろうか?息が臭いってのはヤだけど、しみもシワも傷も消えてバラ色のほっぺとくちびるになるんだったら、そう悪い話じゃないと思うけど?(ポーの一族のせい?)ゾンビになるなら考えちゃうけど……。"汚れた存在"ってのが許されないのかね。実にこれはキングの2作目だそうな。'94
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小野不由美の「屍鬼」の外国バージョン。
小野不由美はたぶんこれを意識して屍鬼を書いたんだと思う。
というわけで読んだ。
母がこのヒトの本が好きで家にあったし。
感想は…夏留的には屍鬼の方が好き。
人間1人1人について細かく書いてあるから感情移入しやすい。
…って屍鬼の感想になってしまった。
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登場人物が非常に多く、次々と視点を変えて話が進む(後の『ニードフル・シングス』でも同様の手法を取っている)ため、脳内での人物・状況整理に戸惑うかも知れないが、それが終盤で効果をいかんなく発揮する作品。
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『屍鬼』の基になった作品ということで読んでみた。こちらの作品は相手側の側面が描かれないので、無気味な敵と戦うホラー作品、という印象を受けた。戦い自体壮絶で恐ろしかったけど、キャラハン神父が…(涙)信仰という意味を納得させられました。2007年12月読
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初めて読んだ時、エンディングが後を引き、続編が書かれるものと思っていた。
その後、キングがインタビューに答えて、その気がなくなった、というのを読み、残念に思うと同時にホッとしたのを憶えている。
独立した作品だったものが、読者の支持を得て続編が書かれたりシリーズ化されても、第1作を超えることはかなり難しい。
じつは今でも続編を読んでみたい気持ちはないことはないのだが、「呪われた町」以降のキング作品の多様性と面白さで十分に満足もしている。
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やってる事はモロB級ホラーなのに、キングが書くとなんか妙なリアリティを覚えちゃうのはすごいなあ不思議だなあといつも思います。
しかし面白いのにボリューム不足なのが、残念でなりません。もっと読みたい!
ニードフルシングスの頃にあのくらいのボリュームでやってくれたらきっと…!
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S・キングの本はコワい本はどれもコワくて、
感動する本は、どこまでも感動があります。
でも、どれが一番コワかったか?と聞かれたら
私にとっては今のところ、この
「呪われた町 上・下」です。
「シャイニング」ももちろんコワいけど、
ページから漂う常軌を逸した狂気に、私は途中から
どうしても読み進めることができなくなりました。
(これも最大の褒め言葉ですが)
「呪われた町」は読めるギリギリのコワさという
感じでした。
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物語後半になってからは話が加速、恐怖と戦いながらもヴァンパイアと対決すべく決死の覚悟で主人公他数名が挑む。
中でも、マークという子供が大人顔負けの勇気と知恵でもって一人、ピンチを切り抜ける部分が凄い!
抗いがたい吸血鬼の瞳の呪縛、夜な夜な窓の外に張り付き「入れてくれ」と囁くその恐ろしさ・・・
もしも物語り上の産物でしかない怪物と相対峙することになったなら、自分が如何に無力かを痛感するだろうと思わされる物語。怖かった!
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読み終わってみれば、まあ、おもしろかった。途中から、これって小野不由美の「屍鬼」じゃん、とか思いながら読んだけど、こちらはあんなに話が長すぎないし、ラストもきりっと引き締まっててちょうどよい。
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キングの初期の代表作のひとつ。(らしい)上巻はなかなか話が進まないような感じだったが、下巻では一気にスピードアップで、最後までノンストップです。けっこう恐いシーンありますぜ、奥さん。あっしもおすすめしやす。ところで先に「ダークタワー」読んじゃったんだよね。やっぱりこっちを先に読んでおきたいよね。どちらもまだの人は、どうぞ「呪われた町」からお読みください。
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読んでいて思ったのは、
タランティーノ&ロドリゲスの
「フロム・ダスク・ティル・ドーン」に、
意外なほど、似ているということ。
意識して作られたんだろうか?
(タランティーノがどこかで、リスペクトする作家として
キングをあげていたような気もするが)
神父の信仰心により、聖水が武器になったり、ならなかったり、
という展開は一緒
(話の中心の方に、神父の「信仰心」が据えられている、
というテーマ性も)
また、キング大好きの荒木飛呂彦にも、やっぱり似ている。
第2部の、吸血鬼の館に、シーザー&ジョセフが乗り込む所とか、
イメージそのままな感じ。
この作品は、第1部、第2部の、根幹をなすほど、
重要なイメージ・ソースかもしれない。
まだ2作目ということもあり、
随分とストレートに、サバイバル・ホラーをやっているな、という
印象だった。
「ニードフル・シングス」に類似性を見出す向きもあるが、
ある時期以降のキングのホラーは、「怪奇現象」は起こるものの、
結局のところ、敵は「人間」というパターンが多い
(つまり、人間同士の疑心暗鬼が、事態を際限なく悪化させる)。
近作の「アンダー・ザ・ドーム」など、その最たるものであろう。
しかし、本作では、敵は敵、味方は味方、とはっきりしているので、
その分、ストレートに燃える展開になっているな、という感じ。
ラストの、ほぼ一人にまで減らされる展開も、
そこまでやるか、という感じで、サスペンスをあおってくれる。
文章は、初期キングの充実ぶりで、細かくリアリティのある
エピソードを重ねているので、荒唐無稽なフィクションのはずなのに、
重厚な小説を読んでいるかのような印象にさせる。
ここら辺は、見事としかいいようがない。
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ハードカバー版を読んだので訳者後書きではキングはまだ新進作家の扱いだった。二作目ということもあって、まだ文章にぎこちなさが残るところもあるけど、構成といいキャラの描き方といいキングはキングだった。
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読むのに時間がかかったが、面白かった。田舎町に吸血鬼がじわじわと浸透し、住民が一人、また一人と吸血鬼の仲間に変えられていく。吸血鬼の存在に気づいた小説家や教師、医師、少年らわずかな人々がそれに立ち向かっていく。上巻では吸血鬼の闇が街にじわりと降り掛かる恐怖を描き、下巻は人間との戦いを描く。戦いに向かう人たちが徐々に死んでいき、最後に残ったのは2人だけ。そして吸血鬼のねぐらを探し当て…。
いろいろなホラー小説の基にもなっているらしい作品なので、印象に残った。登場人物が多くて読み返して思い出すことも多かった。でも、全体的には気に入った。