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夢破れたキラシャンドラが新天地で成功するサクセス・ストーリー。高ビーな主人公は「歌う船」より魅力的に感じます。
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とにかくタイトルが素敵だ。「クリスタル」水晶、そして「シンガー」歌い手。
アン・マキャフリィの作品の中には、よく音楽がモチーフにされる。『竜の歌い手』しかり。『歌う船』しかり。
今回のクリスタルシンガーは、まさにその歌声が大きな存在を持って描き出されている。びっくり!
絶対音感を持つ者だけが成れるクリスタル・シンガーは、物凄い権力と財力と魅力を保持することの出来る謎の職業。
オペラ歌手の夢に敗れたキラシャンドラ・リー(この名前そのものが、クリスタルの響きを思わせる!)は、ひょんなことからクリスタル・シンガーを志願することになる。
苦難とドラマと試練に塗れた前半に比べて、後半は……やっぱり、いつものアンマキャ。権力のあるいい男に惚れられたキラが女王様街道まっしぐら!
(だからSF界のハーレクインと……)
でも、毎回世界設定の面白さ、クリスタルシンガーの在り方、生き方、そしてクリスタルとの恐ろしいほどの絆(異生物との不可思議な絆といえば、竜との絆もそうかも)。
なんだかよく分からないうちに世界にハマって、あれよあれよのうちに読みきってしまう。
でも、この本を勧めた友達はキラのことを「嫌な女過ぎる」と言って突っ返して来たのだった。微妙だ……。
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絶対音感がある、生まれついての才能と、美貌の持ち主の主人公、キラシャンドラ。同性の知り合いと思うと鼻持ちならない嫌な女。でも、読んでいる時は完全同化していたので、楽しかったです。
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http://shinshu.fm/MHz/67.61/archives/0000308024.html
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マキャフリイらしい、読みやすくて面白い
表紙 6点マイケル
展開 7点1982年著作
文章 7点
内容 730点
合計 750点