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映画があまりにも有名だし、「アルラウネ」が割と好きだっただけに、あまり手を出そうとは思わなかった。評価が低いから(笑)が、映画よりやっぱりいいじゃないか?!鏡像の一種の気持ち悪さというか薄暗い感じが、エンタメ路線だったアルラウネとはまた違ってヨシ。
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二度制作された映画の、
二本目(1926年)のノベライゼーション。
執筆したのは小説家ハンス・ハインツ・エーヴェルス。
タイトルのプラークはもちろん「歯垢(dental plaque)」
ではなく、プラハのドイツ語表記 Plag。
頭脳明晰で剣の腕も立ち、人望もあるが金だけはない美男子、
大学生バルドゥインが身分違いの恋に落ち、
自分の境遇の惨めさを嘆いていると、
スカピネッリという年老いた高利貸しに、
ある契約を持ちかけられる。
書類にサインしたバルドゥインの前に溢れ出す金貨。
彼は親類の遺産が入ったと偽って立派な屋敷に移り住み、
服装も洗練させて社交の場に乗り出したが……。
1926年版の映画では主人公をコンラート・ファイトが、
彼に付きまとい破滅に導く、
金貸しの姿を借りた悪魔をヴェルナー・クラウスが演じたという。
これはロベルト・ヴィーネ監督の『カリガリ博士』(1920年)の
眠り男チェザーレとカリガリ博士のコンビの再現!
挿絵代わりにスチール写真のプリントが入っていて、
そこに並んだ博士&眠り男……じゃなくて(笑)
スカピネッリとバルドゥインらの姿を拝めます。
コンラート・ファイトの眼力(めぢから)が凄い。
映画も是非、観てみたい。
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ドイツのサイレントホラー映画の傑作をエーヴェルスがノベライズしたドッペルゲンガー物語。貧乏大学生バルドゥインが悪魔の金貸しに大金をもらう代わりに鏡の中の自分の影を渡してしまう。しかし付きまとう自分の影に堪えきれなくなったバルドゥインは…。ドッペルゲンガーの基礎を作った名画の方が素晴らしいので、あくまでノベライズとして楽しむ本ですね。