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法政大出版局から新訳版も出ているようですが、私はあえてみすず書房の二巻本を紹介しておきます。哲学書ではあるのですが、「人間の認識とは何なのか?」といった今なら脳科学が扱う命題を、【知覚】から考え抜いたこの本は、今に至るまで「見えることの不思議さ」を私に暗示しているのです。
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古本屋で買ったのがおよそ20年前。ようやく読めました。
後期フッサールやハイデガーを下敷きにした現象学的記述のひとつの成果といわれている本です。大きな枠組みがどれくらい独創的かということはさておいて、いろいろ論じられている随所の分析、たとえば身体や言語などの分析が、なかなかおもしろかったです。【2018年12月15日読了】
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上巻の精神と身体から、下巻では自分と他人、社会、歴史との関係を考察する。
プルーストの小説が例示として使われていて、きちんと理解できて嬉しい。
最後の自由については選択の自由ではない。世界と関わる、自分と関わる自由だ。政治学的な文脈ではない。哲学者にとっての実存的自由だ。結び方がカッコいい。