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大学の統計学の教科書として、本書の初版を利用した記憶があります。
「たしか、統計は嘘をつくための道具だという話があったと思う。
すでに、手元にないので確かめようがありません。」
と書いてから、1月探したら出てきました。
「しばしば統計は、他人をだますための方便ともなる。
統計の悪用と誤用は、日常茶飯のごとくみうけられる。
数字の氾濫するこの世の中において、「統計のウソ」に対する抵抗力をそなえておくことは、将来どういう仕事にたずさわる人にとっても必要不可欠なはずである。」
長いが引用しました。
10年ほど前に、名古屋に講演に来ていただいたことがありますが、
大学で先生の書籍を統計学の教科書として利用させていただいたことはお話しました。
統計は、嘘をつくために、どのようにでも使うことができること。
制約条件や、設定を変えたり、座標の変換、誤差の処理など、元のデータをいかようにも加工できる。
その技におぼれてしまって、本質が見えなくならないようにするために統計学を勉強したように記憶している。
その後、嘘をつくために使わなかったと誓えるかといえば、記憶の範囲内では嘘をつかないように、枕言葉を添えるようにしているとしか言いようがない。
「「ある制約条件」を付ければ」とか
「短期的に近似すれば」とか
「時間変動を無視すれば」とか。